北原白秋の「五十音」くらいなら練習してもいいかもしれない。
カナ配列修得時に、
あいうえお順で覚えよう、
などという人がいる。
僕はお勧めしない。
それどころか、禁止したいくらい。
それは全く実用と関係ないからだ。
ローマ字を50音順で習得することは、
ある程度意味がある。
最初のaiueoが全ての音のパーツになるからね。
これで1/3くらい覚えたようなもんだし。
だけどカナは全く意味がない。
一個一個覚えるのではなく、
「して」とか「など」とか、「のではなく」とかの、
連接で記憶することを勧めている。
とはいえ、
50音を練習しないと不安になる人もいよう。
それを同時に練習する方法を、
ふと思い出した。
「あめんぼ赤いなあいうえお」
でお馴染みの北原白秋の「五十音」である。
演劇の俳優、アナウンサーの滑舌の訓練に使われることで有名だ。
全文引用しよう。()に難読と思われるふりがなを入れた。
あめんぼ赤いなあいうえお 浮き藻に小エビも泳いでる
柿の木栗の木かきくけこ キツツキコツコツ枯れけやき
大角豆(ささげ)に酢をかけさしすせそ その魚(うお)浅瀬で刺しました
立ちましょラッパでたちつてと トテトテタッタと飛び立った
ナメクジのろのろなにぬねの 納戸(なんど)にぬめってなにねばる
鳩ポッポほろほろはひふへほ 日向(ひなた)のお部屋にゃ笛を吹く
まいまいネジ巻きまみむめも 梅の実落ちても見もしまい
焼き栗ゆで栗やいゆえよ 山田(やまだ)に灯のつく宵の家
雷鳥寒かろらりるれろ 蓮華が咲いたら瑠璃の鳥
わいわいわっしょいわゐうゑを 植木屋 井戸換えお祭りだ
とりあえず50音が全部入ってて、
それらが入ってる単語を網羅して、
ある程度意味のある文章になっているので、
色々なものの間にいるものである。
僕が「50音順なんて意味がない」という意味がわかるだろう。
こんな実戦と遠い電波文章を練習しても、
練習にならないと思うんだよね。
だけど50音を網羅して、
不安をつぶしたい人には、
やってみる価値はあるかもしれない。
ということで、
あいうえお かきくけこ…
とやるくらいならこれくらいやったほうがまし。
全カナを覚えたかなー、
と思う頃にやってみて、
何を覚えてないかチェックするときに使われたい。
2024年06月14日
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