と考えると、
「勢いのない脚本」をどう修正するべきか、
めどが立つ気がする。
脚本に勢いがない、
というのはよくある悩みの一つである。
(他にはご都合主義やメアリースー、
リアリティ不足、つまらない、
などがよくある悩みだろうか)
で、
この勢いというのをどうやってつくればいいか、
勢いがないところから思いつくことは難しい。
なので、
勢いとはこういうものだ、
とわかっていると、
勢いをつけよう、
などと考えることが出来るわけ。
それを、
「目標に近づいている速度」で考えるとよい、
という話。
ストーリーには目的がある。
それが目の前に近づき、
もうすぐ手に入れられる、
と思えるときが、
もっとも勢いがあるときだ。
あと一秒先に勝利があるときとは限らない。
諸葛孔明を手に入れた劉備は、
勢いがあっただろう。
ずっとずっと先の勝利だとしても、
かなり有利に目的に近づいた、
となれば、それは勢いがあるということだ。
だから、
現在地点と目的達成の間に線があると思って、
一気に近づくようにイメージするとよい。
もちろん、徐々に近づいて、
どんどん加速して勢いを増していく計算でもよい。
いずれにせよ、
勢い=目的に近づく「速度」で定義できる、
(距離は問わない)
というところだ。
全然振り向いてくれない彼女が、
「今日は長いこといっしょにいれるよ」ってなったり、
「案外きみいいやつじゃん」とかなったら、
もうそれだけで行ける気がする。
それが、勢いのある状態ということだ。
セックスという最終目的にはまだ遠いが、
かなりの前進、という意味で、
もっとも勢いがある瞬間、
ともいえるわけだ。
で、
このストーリーの勢いを感じるには、
現在地点と目的地が、
はっきりわかっていないとわからない、
ということだ。
それがぼんやりしていたら、
前進しようが後退しようが、
どっちになっているか分からないからね。
なので、つねに、
目的地と現在地と、どれだけ近づいたかが、
わかるようにしておくこと。
説明台詞をいれろ、
ということではない。
分かりやすくせよ、というだけのことである。
今勢いがないなー、
盛り下がってるなー、
と感じたら、
目的地に近づける勢いをつくるといいのではないだろうか。
あるいは逆のことを考えて、
「遠ざかる」をつくってもいいかも知れない。
ああ、このままでは無理だ、
と不安になり、悲しくなる流れをつくってから、
「いけるぞ」となれば、
勢いが生まれやすくなるかもしれないね。
今遠ざかる局面である、
今近づいていく局面である、
今ぎりぎりまで肉薄したのに、
一気に遠ざかる場面である、
などのようにコントロールしていくと、
みえないが確実にある、
勢い、テンションなどを考えられるようになるかもしれない。
2024年07月28日
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