なぜ高級自キがなんとかマウントとか、
金属ケースとか言ってるのか、
大体理解した。
振動しているのはスイッチやキーキャップではなく、
PCBだからだ。
ずっと色々打鍵感を改造してるんだけど、
ようやく落ち着いてきた。
今のところ、
ナイロン3Dプリントケースを、
真鍮ワッシャー経由でPCBにねじ止めして、
PCBの上下に真鍮ブロックを貼り、
ケース
真鍮
PCB
真鍮
ボトム
という、真鍮サンドイッチ状態になっている。
これがとてもよい。
金属のカツーンという響きがよいのだ。
これに至るまで、
シリコンゴム(振動がクリアになるが減衰しない)
ステンレスワッシャー(クリアだが硬すぎ)
ハネナイト(シリコンゴムと似た傾向)
ポロン(吸音+ハネナイトの半分程度)
などをいろんな箇所に貼っては剥がしてきた。
で、
結局やってることは、
「PCBという一枚板が振動するのを、
どう美しくクリアに保つのか?」
ではないかと思った。
たとえば、
「端に固いものを入れて、真ん中に柱がないほうが、
振動がクリアになる」現象がある。
これは一枚板がどのように空間固定されてるか、
を考えればあきらかだ。
端を止めて真ん中を幕のように振動させるのがきれいで、
変に真ん中を止めたら振動が歪み、
きれいに伝わらないのだ。
Oリングからガスケットになり、
今はタッドポールが主流になりつつあるが、
これは線や面で振動を吸収するのではなく、
PCBの端を点で支えて、
膜のように振動させるのが良い、
という流れだと理解した。
PCBにスリットを入れるのも、
面のような膜にせず、
振動をスイッチ付近個別でさせるためのテクニックなんだな。
ケースの質量を増やすのも、
PCBの質量よりも遥かに大きなもので、
細かい振動を吸収させて減衰を早くするためだ。
PCBが、スイッチの振動を受けて、
振動する。
この一枚板の振動をドラムの皮だと思って、
うまく張って、真ん中を振動させることを考えると、
打鍵感は確実によくなる。
テープMODが有効なのは、
粘着性がある柔らかいもので、
ガラス繊維のPCBの振動の、高周波を吸収するからだ。
柔らかければなんでもよく、
油粘土でもグミでもいけそうだ。
マステの柔らかさと加工容易性が、
改造を楽にしてるだけなんだな。
あとは静音したければ、
キーボード空間内で反響しないように、
スポンジ状のものを入れれば良い。
ポロンやEVAを素のまま入れず、
やや圧縮しながら入れると良い、というTIPSは、
PCB振動のダンパー代わりにもする、
というテクニックに過ぎないのだ。
なるほど、
すべてはつながった。
スイッチで底打ち、ないし戻り打ちするのは、
ドラムでいうとスティックで叩いた衝撃に値する。
そこからの震えはPCB、
すなわちドラムの皮の振動なのだな。
ドラムの中の反響空間が、
PCB-トッププレート間と、PCB-ボトムプレート間の、
空間に相当する訳だ。
(だから開放系のサンドイッチマウントだと、
スイッチ音のみしかしなくて、
PCB振動による増幅はほぼなさげになる)
これで、
何をどうすればどうなるか、
が大体予測がつくようになってきたぞ。
改めて、
現在の改造の整理。
スイッチ…Tecsee RAW
HPEステム素材×ナイロンハウジングによる、
摩擦がウムピエより少ない滑りの良さ。
バネ…sprit designs 30S、12S(親指)
軽く撫で打ちできる軽さに。
スイッチ天面…余計な振動を取るため、
鉛を貼り、3Dプリントカバーを被せて制振
スイッチ下部…真鍮ブロックを敷き、打鍵が金属的に
ケース…柔らかめのナイロンで振動を減衰
(ここを金属にしてもいいかもね。トッププレートだけ真鍮でも?)
PCB下に真鍮ブロックを貼る
…PCBの偏りを是正して、どのスイッチを打っても同じような振動に
PCB-ケース間の、ねじ止め部に真鍮ワッシャー
…振動が固くなって良い。ステンレスワッシャーよりも柔らかい
PCB-ボトムプレート間のスペーサーは真鍮
…もともとついてたパーツだが、
これをステンレスに変えると硬過ぎて指が痛くなった。
柔らかい金属、真鍮はすごい
PCB-ケース間に真鍮ブロック
…四隅に貼ったらケースが安定して振動がクリアに
PCB-ボトムプレート間に真鍮スペーサーを柱代わりに
…同じく四隅で、PCBが膜のように振動
テープMOD
…マステ、鉛シート、シリコンシート、ハネナイトなどを試したが、
いずれも好みではなくノーマルに戻した
吸音スポンジ系
…EVA、ポロンを試す。真鍮の高音を潰すのでやめた
ケースマウント
…ステンレスワッシャーは硬すぎ、
バネ座金は良かったがステンレス製なので硬すぎ。
(真鍮でバネ座金ワッシャーがあれば…)
シリコンワッシャーはテープMODと同じ効果程度なのでやめた。
こんな感じかな。
参考にされたい。
2024年06月26日
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