「笑わせるぜ」というフレーズのこと。
たくさん使うわけでもない。
わら、らわ、わせ、せる、るぜ
という運指において、「せる」以外は、
マイナー運指に属する。
だから新配列設計理論的には、
「打ちにくくて良い」という判断だろう。
だけどスッと打てないと、この生意気な感じを表現できないよね。
各配列で比較してみよう。
薙刀式の場合。
【】をセンターシフト、()を同時とする。
【.】.【.A】I(AJ)
【.】.【.】は面倒で遅いが、
連続シフト【.A】から指が流れ出して、
AIJの連続は気持ちよく、A連打も悪くない。
なので、尻上がりに速くなる。
この感じがわりと「笑わせるぜ」という言葉の放ち方に、
合ってると思っている。
親指シフトの場合。
【】を左シフト、〈〉を右シフトとして。
〈.〉Y〈.〉G〈I〉〈G〉
「わらわ」の最初三文字が、薙刀式より大変そう。
「るぜ」も含めて、
右親指がすごくバタバタする印象。
上から突き下ろす打ち方なら、
スタッカート的に打てるけど、
滑らかなお芝居のように「笑わせるぜ」と喋ってる感じには思えない。
新下駄の場合。
(SN)(SJ)(SN)(DN)V(ZL)
SSS三連打はキツイけど、
NJNは滑らかだし、
SDVZ、NLがアルペジオを産むため、
見た目ほどキツくなさそう。
ただ、左右の同期も含めて、
指の実力が必要そうな運指だ。
うまく決まれば気持ちいいが、
滑らかなお芝居のようにぬるんと出てくるか、
と言われると微妙な気がした。
飛鳥の場合。
〈AFA〉【CJZ】
連続シフトでAFAのアルペジオ、ACとアルペジオでつなぎ、
CJZの左右交互と、
かなりよく出来た運指だ。
左手のCZという一個跳びのアルペジオも打ちやすいだろう。
さすが、この中では一番ぬるりと繋げそうだと感じた。
シン蜂蜜小梅の場合。
〈;〉.〈;〉RF〈R〉
;.の二連接はとても打ちにくい。
立ち上がりがかなりしんどそう。
RFRの同指連打は気になるが、さほど大変ではないと予想。
右親指がバタバタするが、
親指シフトより改善されてはいるのが、
流石ハイブリッドというだけある。
月配列の場合。
DLKDDLKCNKCL
シフトカナが多いため、動作数がかなり多い。
「ぜ」は三打なのね。
時々、LK、NKなんてアルペジオが入る以外は、
ほぼ左右交互打鍵。
個人的には苦手。
qwertyローマ字の場合。
WARAWASERUZE
U以外全部左手で、かなり絡みそうだ。
「ケッ、笑わせるぜ」なんて勢いではまず打てまい。
こうした、
「日本語の語感と、打感が合ってない」
ことが、qwertyのひどい欠点だと批判したい。
「笑わせるぜ」に関しては、
飛鳥、薙刀式、新下駄、シン蜂蜜小梅、
親指シフト、月、qwerty
かな。
薙刀式の「笑わせるぜ」が、
そこまで良くないなーと思って、
調べてみたら、他もそうでもなかったわ、
という結果になった。
マイナーカナ同士の連接は、
原理上良くなくなるのは、
新配列の原理的宿命である。
僕はマイナーカナもちゃんと考えなきゃ、
とずっと手ごねを続けているが、
さすが飛鳥は尻尾まであんこが入ってる感じがする。
手ごね配列の最たるものだなあと感心した。
親指シフト以下の下位グループは、
評価できないと感じた。
マイナーカナ同士になると、
言葉が出なくなるなんてことは、
母国語話者ならあり得ないことで、
それを配列が邪魔するのは、
道具としてダメだなーと思うわけだ。
たまさかこの例でそんなことに気づいたけど、
他にもそうした例は多数あると思う。
薙刀式が最下位になる単語もあるだろう。
にしても、酷すぎる運指はなるべく除いてきたつもりだが…
2024年07月31日
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