横からあんまりみることのないバックスプリングの、
貴重な打鍵動画。
音も感触も気持ちよさそうだ。だがしかし。
https://x.com/ano_prproj/status/1821923502527803521
これ、
「打つために打っている」気がするのよね。
打つことが目的化しているというか。
打つことを最大に楽しむならば、
打つことが楽しくなるようにするべきで、
その頂点の一つともいえる。
それはHHKBにも言える。
だけど、
僕は「毎日文章を書く」
「面白い脚本一冊(3〜4万字)を仕上げる」
「面白い小説(10万字)を仕上げる」
が目的であり、
キーボードはその道具、手段、通過点にすぎない。
なので、
キーボードでなるべく楽をしたい。
だからこのキーボードでは、
手段が目的化しているように見えて、
「手を壊される」という恐怖感しかない。
僕にとってこの動画は、
高所恐怖症の人にとっての、
東京タワーから下を見た動画みたいな感じ。
このキーボードでqwertyローマ字を打つのに必要な労力
(仕事量?)を100としたら、
今の僕の自作キーボード×薙刀式だと、
2くらいまで労力を下げたようなイメージだな。
10より、5より下げてると思う。
だからこのキーボードでqwerty使うなら、
今の1/50しか書けないだろうな。
一日一記事もままならないと思う。
三日に一本が精一杯かな。
それじゃあ、思考やアイデアがどこかに飛んでいってしまう。
現在の執筆環境より50倍遅くしか書けないと想像したら、
うーん、絶対脚本や小説は無理だ。
たぶん、
バックスプリングが作られた時、
こんなに大量のタイピングが発生することが、
想像されてなかったんじゃないか。
耐久性だけを追求したベンツやボルボみたいなことをしたら、
堅牢なものは出来たけど、的な。
まあ、楽器としては楽しそうだよ。
こないだキー部でも触らせてもらって、
ただ打つだけなら打楽器として面白かった。
これで一日4万打鍵とかしたら、
まあ初日で無理ってなるよなあ。
キーボード設計者は、
一日4万打鍵とか、
10万字の原稿を数ヶ月で書き、
10回書き直すみたいな作業量を、
イメージして作っていない。
論理配列qwertyローマ字をつくった、
1980年当時のCanonもだ。
まずそのことを、書き手は知った方がいい。
そんなプロ仕様じゃない道具を使ったって、
書けるはずがない。
弘法筆を選ばずというが、
ほとんどの書き手の初心者は弘法ではない。
初心者のうちほどいい道具を使うべきなのは、
あらゆる習い事の基本ですらある。
僕は論理配列を薙刀式にして、
左右分割格子配列
(これを満たすのは自作キーボードしかない)で、
押下圧30g程度で書くことを薦める。
まあ、その真逆の動画だから、
逆に面白くなって引用してみたわけさ。
2024年08月10日
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