2024年08月11日

禁則処理がエディタによって異なること

日本語は改行時にルールがある。
原稿用紙を基準にすると、
句読点が文末に来た時、
20文字目が句読点ならそのままスルー。
21文字目、つまり次の行1文字目が句読点になるならば、
21文字目を句読点表示するルール。

禁則処理といわれるこのルールが、
これだけで全てなのか他も含むかはわからない。

で、この処理がエディタによって挙動が変わるのが厄介だ。


以下縦書きの話。
横書きはやってないので知らない。


句読点に関するこの処理は、
まあどんなエディタでも同じだと思う。
おや、というのにはまだ会っていない。

だけど、その他の役物がややこしい。

役物の例。
!?「」『』()…・
などなど。



たとえば、iTextとWordを比較する。
●を20文字目としよう。

文末20文字目に、!」が来た時。

iText: 21文字目にも表示。
○○!」

Word: 20文字目に」が来るように、
全体の文字間を詰める。(詰められたのを゜で表現)
゜゜!」


文末21文字目に、!」が来た時。

iText: 21、22文字目に表示。
○○●!」

Word: 1、2文字目に表示。
○○●
!」


」の前に。を表記するかどうかは、
出版社次第なことが多い。(ふつうは。を打たずに閉じる)
それもこれも、役物二連続を避けるためかもね。

(ちなみに小学館のみ、
漫画のセリフの尻は「。」があることで有名。
その他の出版社のセリフ尻は「。」はない)


僕は普段iTextで書いてて、
納品ファイルをWord指定されたときにWordにコピペするんだけど
(Wordが数万字を超えるファイルが重くて使いづらいため)、
ページ数が異なる時があるんだよね。

おかしい、設定を間違えたのかと何度確認してもあってて、
たまたま行末が!」と、
役物が二連続する時の処理が、
エディタによって違うんだな、
ということを知った。

こういうの、最初に書いといてもらえませんかね。


日本語の原稿用紙の書き方では、
これは定義されていない。
出版社ごとのローカルルールはありそうだ。
印刷所や担当によるローカルルールもあるだろうか。


別の例。

……の三点リーダーは、二文字で一文字扱い。
(なので六点リーダーともいうべき役物)
だけどこれは出版業界のローカルルールで、
エディタでこれを実現してるのは見たことがない。

これの一文字目が20文字目に来た時。

エディタ:

○○…
…○○
と、複数行にわたってしまうことがほとんど。

出版:
○○
……
または、
○○……
になると思われる。

前者の場合文字間を開けてラスト一文字空白なのをごまかすだろうし、
後者の場合文字間を詰めて行末を揃えるだろうね。


「文字数」というのをどう捉えるか、もある。
プロの原稿は○○○字(以内、程度)と決まってるものだが、
21文字目にはみ出したものを数えるか数えないかで、
微妙に変わって来るよなー。


そもそも、
そんな体裁のことで内容が影響を受けていいはずがない。
だけど結局体裁で制限がつけられるのが、
微妙に納得がいかないのだな。
しかも原因は周知不徹底による無知だからな。


これらがきちんと定義されていれば、
それに則って原稿を書いたり、
工夫すれば良いのだが、
グレーなのが厄介だ。


そしてこういうのを何でいうか調べられないので、
自力でこのことについての共通ルールや、
エディタの設定項目の調べ方すらもわからぬ、
という状況だね。



まあそういうのは担当がつけば相談することなのかもね。
コンテスト参加者には担当ついてないから、
こういうの一つ取っても不安よね。
posted by おおおかとしひこ at 12:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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