薙刀式の優位性を示すためには、
打鍵が下手であるべきだと考える。
万人にとっての配列のレベルにいたい。
だけど日々薙刀式を使ってると、
少しずつではあるが、打鍵が上手くなってるような気がする。
「薙刀式はいいぞ」と言える打鍵レベルが上がってしまっては、
上級者の勧める配列になってしまう。
それではあまり意味がない。
配列というものは文房具であるべきで、
ふつうの人が使う文房具が、
一番意味のあるものだからだ。
タイピングがあまり上手じゃない人も、
日本語をスラスラと書ける道具が、
道具として一番優れてるし、
普及させるべきものだ。
qwertyローマ字やJISカナみたいな、
上級者向け配列
(運指が困難で、指の能力を要求する)なんて、
今すぐ捨てて、
もっと難易度の低い配列にするべきなのだ。
qwertyローマ字やJISカナは、
原理を理解するまではすぐなのだが、
ブラインドタッチは上級者向けだ。
一方薙刀式は、
原理の理解は少しかかるが、
ブラインドタッチそのものは、
初心者レベルじゃないかと考えている。
難しい運指は要求しないし、
むしろ片手アルペジオなど、
素人でも気持ちよくて楽な運指を多用する。
その、初心者の指であり続けたい。
そうすれば、
ブラインドタッチの簡単な配列を、
評価する指でいられる。
楽器を弾くのが上手い人とかは、
もう指そのものがすごくて、
器用でコントロールが細かい。
そんな滑らかな指を見ているだけで気持ち良い。
そんなふうになってはいけないと思っている。
指の能力が高い人が評価する配列は、
多くの人が母国語を記すための方法ではない。
とかなんとか言いながら、
日々薙刀式を使っていると、
昔より指が滑らかになってる気がしなくもない。
今タイプウェルガチればX行くのではないか、
などと思ってしまう時がある。
僕はむしろタイピング上級者になりたくないのに、
薙刀式での指が滑らかになってる感覚があるんだよな。
つまり、
指の力が抜けて、
上に上がらずに水面ギリギリで燕のような軌道を取ってて、
どの指も停滞せず、
一定の速度を保ち、
どの指も同じ力をかけているような感覚。
真の上級者からしたらそんなの基本やん、
という領域に、最近来かかっている気がする。
でもこれすら、タイピング初心者はできない。
僕はできない前提での配列を作ったつもりなのね。
指が楽器演奏者のように滑らかに動く人ならば、
タイピングソフトで結果を出している配列をやると、
速く楽に書けるかもしれない。
いろは坂、月配列、新下駄あたりだ。
僕は、指の能力が劣る人用に、
配列をつくったつもりだ。
ローマ字ならカタナ式、
カナなら薙刀式。
なるべくたくさんのタイピング初心者が、
試してみるべき配列だと思うんだよなあ。
21世紀初頭、
配列ブームがあった?らしい。
そこで多くのカナ配列が生まれて、
現在までかなりの年月使い続けている人もいよう。
親指シフトなんてもっと長いこと使ってる人もいる。
つまり、
配列は年季がいるものになってしまったのだろうか。
初心者がポンとやって、
それなりの結果の出せる配列なのだろうか。
少なくとも親指シフト、新下駄、飛鳥あたりは無理そうなんだよな。
僕が新JIS、月配列を評価するのも、
初心者がポンとやって出来そうだからなのね。
薙刀式はそれよりは複雑に見えるけど、
万人にとって楽な運指しか使ってない感覚なんだよなあ。
だから、タイピング上級者じゃなくて、
タイピング初心者、
qwertyに挫折した人なんかが、
使ってもらうのが幸せなはずなのだ。
しかし、薙刀式の年季が入りつつあるのが、
矛盾が始まっているという感じ。
2024年08月24日
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