ツイッターで見かけて、
面白そうだったので読んでみた。
日本語をどう入力するのが最適なのか考える配列屋から見て、
そもそも今の日本語どうなってんの?
どうやって今の形になったの?
ってことがはっきりして興味深い。
明治期にそもそも漢字を廃止しようと決定されていたこととか、
段階的廃止を目指して当用漢字を決めたが、
結局あいまいになったまま現在に至り、
常用漢字として結果盛り返してるとか、
知らなかったことがあった。
ああ、日本人的な政治だなあ、
と萎えることになる。
日本語は明治の漢語(外来語を漢字で翻訳したもの。
これは中国に逆輸入されてもいる)
でだいぶ変質したのは直観的に理解していたが、
音を聞いても同音異義が多すぎるが、
文脈によって頭の中で漢字変換している、
という特殊な言語であることが、
非常に興味深かった。
(冒頭では、「かていのもんだい」が、
「家庭」と「過程」でだいぶ意味が変わって来る話があった)
僕が脳内発声を伴っていなくて、
字(概念?)でものを考えて、
書いて、読んでいる、という実感はここなんだよね。
音だけで意味が確定しないんだから、
最初から音を排したほうが速いだろうと。
その問題が、
同音異義が多すぎ、漢字変換をしなければならず、
漢直のほうがいいのでは?
という現在の悩みに直結しているんだなと。
ううむ。根深すぎる問題だ。
逆に、脳内発声がある人は、
漢字変換をどこでどうやっているんだ?
人の話を聞いたときみたいに、
無意識に変換して理解しているのかしら。
自分はわかっているから、
発音という依り代に、漢字の概念が宿っているものかしら。
先日のつなぎの語を視覚化した図で、
つなぎはひらがなで、
残りの漢字の部分がほぼ話題の語だなあ、
と感じた。
話題の語を変換かけて、
あとは高速にひらがなで書いてつなげる、
という書き方が、
薙刀式スタイルなんだなあと感じた。
JIS水準がいかに阿呆かを最後の章あたりで批判していたが、
結局JISの改訂に関わらない限り、
現在のJISはずっとそのままなんよね。
そして、手書き文字よりよほど沢山生まれる日本語たちは、
IMEを通してしか書くことが出来ない。
MS-IMEに時々僕は切れているが、
そんなことをまとめたら、この筆者は発狂しただろう。
(2021に他界。残念だ)
そうそう。幽霊文字の存在もあった。
これは人名や地名の写し間違いであることが、
ある程度判明しているが、
その誤りが正されていない理由は、
「いまさらUnicodeを変えられないから」ですって。
「いまさら辞められないという結論になった
(コロナ禍で旅行業界を応援するキャンペーンを、
第n波の中強行しようとしたこと)」
と同じなんだよね。
政治ってバカなんじゃないかな。
いったん固定したから変えられないって、
qwertyと同じ道じゃないか。
なんというばかばかしさよ。
というわけで、
IMEを作っている人も、
フォントを作っている人も、
知らないことがある。
たとえば柿(かき)と杮(こけら)は、
フォントによっては同じ書体だったりする。
区別つけろや。
無知は正せばよい。
正さないことが一番悪だ。
qwertyが阿呆だとわかっているのに正さないのは、
だから悪なのだ。
僕は薙刀式で倒しに行くぜ。
2024年08月21日
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