日本語は膠着語である。
順番は自由で、
あることを繋ぎ、次へ文を進めていく。
前者を話題の語、後者を繋ぎの語と名付けた。
それがqwertyでは壊滅的に打ちづらい、
という点でqwertyを批判したい。
繋ぎの語の主役は、
助詞、助動詞、句読点だ。
他に接続詞、代名詞、
活用語尾なども含む。
薙刀式の議論では、よくある繋ぎのフレーズも含む
(ということで、である、など)が、
本質を抽出するため、
助詞、助動詞、句読点に限って以下を議論する。
先日、品詞分解された文章から、
繋ぎの語だけを抽出する試みをした。
元の文と、抽出された繋ぎの語(助詞、助動詞、句読点のみ)。
これがqwertyで打ちやすいかを検証する。
は ha…○
に ni…△アルペジオだが遠い
た ta…×アルペジオだが遠い
の no…△アルペジオだが遠い
に、ni,…×同指段越え
を wo…○
た。ta.…×アルペジオだが遠い
が ga…×アルペジオだが遠い
て te…△アルペジオだが遠い
もの mono…△アルペジオだが遠い
で de…×同指縦連
だ。da.…○アルペジオ
だった。datta…×2回遠いアルペジオ、同鍵連打
は、ha,…○
て、te,…△アルペジオだが遠い
な na…○
と、to,…×打ちにくい段越え
にしか nisika…×打ちにくいアルペジオ、同指縦連
なかった nakatta…×2回遠いアルペジオ、同鍵連打
も mo…△アルペジオだが遠い
だけでも dakedemo…△同指縦連、遠いアルペジオ
ば、 ba,…△アルペジオだが遠い
から kara…○
までは madeha…△同指縦連
ほど。 hodo.…△アルペジオだが遠い
なら、 nara,…○
まで、 made,…△同指縦連
が、 ga,…△アルペジオだが遠い
では deha…△同指縦連
ない。 nai.…×打ちにくい段越え
だけは dakeha…○
なくて nakute…△打ちにくい運指、遠いアルペジオ
ても、 temo,…×遠いアルペジオ、打ちにくい段越え
たり tari…△アルペジオだが遠い
のに、noni,…×遠いアルペジオ、同指段越え
ない nai…○
ながら、 nagara…△アルペジオだが遠い
惨憺たる出来だ。37個のうち、
○9
△13
×12
となった。
△は打ちにくいと感じる、
×は明らかに打ちにくい、と評価するので、
9/37しか「まともに打てない」と考える。
日本語は膠着語である。
話題の語を繋ぎの語でつなぐ構造をしている。
それを繋ぎにくいんだとしたら、
概念がバラバラになって、
連綿とした思考になりづらいということだ。
英語はまだよい。
語順が厳しく、その語順に並べさえすれば、
意味を紡ぐことができる。
ところが日本語は「オレ 飯 食う」
くらいの原始的な言葉なら繋ぎなしでも通じるが、
高度な、自然な思考をするには、
繋ぎの語でニュアンスをつくっていくものである。
ということは、
つなぎの小麦粉が入ってない蕎麦のように、
ボロボロということだ。
あるいは、繋ぐのが困難(疲労する)なので、
長距離の思考まで届かない、
ということだ。
日々の生産性も落ち、
射程の遠い大仕事もしにくい。
それがqwertyローマ字の特徴である。
主なパーツは、
de i, i. o, ku atta te
ga ta ba no ni ik
あたりだ。
この辺はよく議論される運指であろう。
親指でnを取るなんてアクロバットが発明されるのも、
no niを打ちやすくする工夫ですらあるが、
一般的ではない。
僕がなぜqwertyを蛇蝎のように嫌うのか、
分かった気がする。
思考を指で止める配列だからだ。
qwertyで薙刀式なみの滑らかな思考をするには、
繋ぎの語を薙刀式並みに快速に打たなければならず、
それって薙刀式の数倍の打鍵力がいるってことだ。
ことごとく現れる悪運指を滑らかに打てる必要がある。
打てなければボロボロの蕎麦だ。
ツルツルの蕎麦にならなければならない。
qwertyタイパーは別にqwertyで文章を書くのに困ってないが、
そこに至る数年以上のコストを払わない限り、
薙刀式並になれないだろう。
一方薙刀式は一ヶ月もあれば、
そこそこの文章は書ける。
一ヶ月は極端だから一年でもいいよ。
数年対一年。
この差が、薙刀式とqwertyの、
僕の評価だともいえる。
qwertyを滑らかに打てる人たちの、
数年間の努力はまるで無駄だったのだよ。
やんなくてよかったんだよあんなこと。
あんなことを全国民に要求する?
無理でしょ。
qwertyは日本語にむいてない。
繋ぎの語が悪運指だらけで、
繋ぐのに時間がかかるし、ミスする。
結果、長距離射程の精度が悪くなる。
短い文しか書けない馬鹿はそこに気づかない。
思考を練られた頭のいい人ほど、狙い撃ちされる配列。
GHQの陰謀論すら思い浮かぶほど、
日本語のアキレス腱が巧妙に切られている。
日本語をまともに書きたいなら、
qwertyなど捨てなさい。
こんなに日本語の構造に向いてないとは思わなかったよ。
フリックのほうがマシまである。
キーボードで効率的な打ち方をしたいなら、
新配列を使うのがよい。
薙刀式はその中でもオススメのひとつだ。
他にも沢山ある(10とか100とか)ので、
それは別記事を参照してください。
2024年08月23日
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