あなたはどんな作風だろうか。
あなたと言えばどんなものをつくるのか。
僕は、それをひとつに固定するべきじゃないと考えている。
もちろん、
強いオリジナリティがあり、
すごく良いものがあり、
時代とかみ合えば、
人気作家、ヒット作家になるだろう。
だから雨後の筍のように、
あるものがヒットしたら似た作風のものが沢山でてくる。
でもそれは所詮後追いだ。一位走者ではない。
もちろん、後塵を拝してでも、
そのスリップストリームに入って儲けたいなら、
そのようにすればよい。
しかし、その流行はいずれ終わることを、
知っておくとよい。
一位走者だろうが、スリップストリーマーだろうが、
それは飽きられるのだ。
だから、あなたは意図的に作風をコントロールできる必要がある。
カメレオンのほうが生き延びる率が高くなる理屈である。
そんなに複数の作風が可能かは分からない。
どの作風でもレベルの高いものや、
受けるものを作れるとは限らない。
中華料理専門の人がレベルの高いフランス料理をつくれるとは限らない。
しかし、チャレンジしてみるのはいいことだ。
自分の得意不得意が分かるし、
不得意を攻略することも出来るかもしれないからだ。
恋愛ものを書かない男子はわりと多い。
バトルものやミステリーものやホラーを書かない女子はわりと多い。
自分が書いたことのないジャンル、
世界観、
人物像、
展開、
ガジェット、
などに挑戦するのは悪くない。
これは行ける、という引き出しを沢山つくるのだ。
長編でそれは難易度が高いから、
短編で実験することを勧める。
短編ならば色んな実験がしやすい。
長編を全編それでつくるのは無理だけど、
たとえばアクション映画の中の恋愛パートとして、
組み込んだりすることが可能になるだろう。
恋愛映画の中に謎解き要素があってもいいではないか。
ホラー映画に出てきにくいキャラクターが出てくると、
面白くなるかもしれない。
そうやって、ジャンルは多様化するし、
才能というのも多様化する。
多様化は生き残り戦略のひとつだよね。
次何書こうかなー、
と思うならば、
いつもと違うジャンルをためしにつくってみると、
発見があると思う。
短編で実験して、
長編に伸ばしてもよい。
あるいは、別の長編にそういうストーリーラインを追加してもよいわけだ。
嘘のつき方のリアリティラインを変える手だってある。
シリアスとコントで価値観のゆるさは違う。
ホラーと恋愛では、命の価値が違うだろう。
恋愛とミステリーでは、ラブの機微がだいぶ違うだろうね。
そんなリアリティラインを変える練習に、
違うものを書いてみるのはとても参考になるわけ。
2024年12月12日
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