「なかなか完結しない漫画シリーズ」を調べていて、
ハンターハンターの次はガラスの仮面にやってきた。
紅天女編の前までは読んでいて、
つまり速水がマヤを雨の小屋の中で抱きしめたところまでは読んでいて、
完結してから一気読みしたかったのだが、
今回の調べ物で、途中で終わるが読むことに。
…なんだこれ。最高やんけ。
「RRR」を超えるものはないと言ったな。
あれは嘘だ。
ここにあったじゃないか。
以下ネタバレ。
ガラスの仮面の中の劇中劇は、
いくつかの例外を除き、ほとんどオリジナルである。
ずっと目指してきたゴールの「紅天女」が、
オリジナルでないわけがない。
そしてその内容に恐れ入った。
そもそもその前の、
月影千草の凄まじいラブストーリーにも恐れ入った。
そりゃ鬼気迫るよ、この舞台に。
あんなに思い入れのある「紅天女」がどういう内容か、
その期待を裏切らないオリジナル演劇ってなんだよ。
すごすぎるぜ。
月影千草の人生と、
マヤと亜弓の人生が交錯する、
下地としての演劇「紅天女」がすごい。
あんな風に、
キャラクターたちの人生が重なる演劇のストーリー、
考えられる?ふつう?
そして速水とのラブストーリーを重ねて、
桜小路の片想いまで重ねられる、
すげえストーリーよ。
そしてクライマックスを伏せて、
本番まで見せないという心憎い演出よ。
頼む美内すずえ、生きて最終回を描いてくれ。
ベルセルクみたいにならないでくれ。
幻魔大戦みたいにならないでくれ。
火の鳥みたいに最終回だけないみたいなのもやめてくれ。
こんなにワクワクしたり泣きながら漫画を一気読みしたの、
久しぶりだよ。
こんなにあと○巻しかない、
終わらないでと思ったの久しぶりだよ。
それでもページをめくる手が止まらないなんて久しぶりだよ。
しかもいい所で終わるなよ、
最高じゃねえかよ。
ちょっと調べたら最新50巻、発売延期じゃねえかよ、
頼むよ早く続きを見せてくれよ。
二人の紅天女の試演の結末どうすんだよ。
一日置きに主演交代なんだろどうせ。
そして伊豆に招かれたマヤはどうすんだよ。
速水はついに真実を言うのかよ。
桜小路は止めに行くのかよ。
もうたまらんよ。こんなクライマックスたまらんわ。
漫画を読む喜びが全て詰まっている、
日本で今一番面白い漫画まであるぞこれ。
フィクションを作る者よ、
火の鳥とガラスの仮面は全部読め。
「これをつくれるのか?自分で」と、
厳しく自己を問え。
ストーリーとは目的と困難の相剋だよな。
感情の振れ幅と感情移入だよな。
無理ならくだらねえ邦画でもつくってやがれ。
これを超えたいと思う者だけが、
筆を取れ。
おれはやる。
こんな傑作、もっとみんな拍手して広めろよ。
2024年09月08日
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ガラスの仮面も火の鳥も歯抜けでしか読んだことがないので、この機会に揃えて読もうと思います!
まずは一気読みして読者として猛烈に楽しみ、
堪能した上で、
「どうやってこれはつくられてる?」
と考えながら二度目を読むのがいいかなあ。
ガラスの仮面は特にメタの漫画でもあるから、
メタのメタの視点にいないといけないのが難しいですよ。
「火の鳥」は書かれた順番があるので、
それに従って読むのが正しい読み方。
大過去→大未来→中過去→中未来→小過去→小未来…と、
過去と未来を往復しながら、
段々と現代に近づいてくる構成だそう。
そして最終回の現代編だけ存在しないという不条理…
https://note.com/zenkan/n/nbdcb94fc09a2
以前の記事で「RRRを超えられるか談義する場はないのか」と書かれていましたが、本当に私もそれを思っていたので、その大岡監督が匹敵すると太鼓判を押すガラスの仮面の全貌(未完ですが)が、一読者として楽しみですし、一作家としてはその巨大さが怖くもあり楽しみでもあり、といった感じです!!
ポーの一族は先程購入したので、まずはそれも読んでみます!
ポーの一族は短いので数日もあれば読み終えられるけど、
ガラスの仮面は一週間何も手につかない覚悟でどうぞ。
周りにすでに読んだ人がいたら、
「これからガラスの仮面読むんですよ」と言えば、
ニヤニヤしてくれるに違いない。
これを初見できるのは、ある種の幸福でもあるので。
ポーの一族はテクニカルにすごい、
ガラスの仮面は魂レベルですごい感じですかね。