また薙刀式を習得しようという人があらわれた。
https://x.com/lacucaracha/status/1835474985554784692
少し気になるところを議論しよう。
> すでにqwertyでタッチタイプできるひとが、遊びで新規に試してみようと思えるのは、これが限度だろうなあ。
「遊びで新規に試す」の範囲をどう考えるかだと思う。
どこをゴールと仮にするかを考えると、
「Twitter程度の少量の自由文章を、
たどたどしくでよいから書く」
と見積もっているように思える。
(そしてそれは一週間程度で達成できたようだ。
薙刀式としては普通だけど、
配列界隈からしたら早い方だと思う)
僕はこれを、
遊びのハードルとしては高すぎると思ったのね。
だって自由な文章だぜ。
何が来るか分からないじゃない。
遊びでやる格闘技で、
1分スパーリングやってみ?
をゴールにするようなもんでしょ。
よほど動けるようになるか、
地力がもともとないと、
危なっかしくてしょうがないよ。
指導者のついてない素人が、怪我するレベルだ。
(この人はマニュアルを無視して、
50音順という一番効率の悪い方法を、
素人判断でやっている。
このあたり、指導者を無視する性格だと思われる)
遊びでやってみるボクシングのハードルは、
一通りパンチのコンビネーションを打てるようになることや、
一通りのディフェンスができるようになる、
レベルじゃないかな。
しかも「何が来るか分からない」レベルではなくて、
「型をやるレベル」だと。
空手にたとえるなら、
基本の突き蹴りと、平安初段(型の名前)くらいでいいでしょ、
くらいの感じ。
これを、配列にたとえるとなんだろう。
「好きな俳句や短歌を3首打つレベル」
でいいんじゃない?
思いつかないなら、
伊藤園俳句のHPとか、俵万智の短歌でググれば、
3つくらい出てくるでしょ。
あくまで「写す」レベルでやるべきだ。
3つの俳句や短歌を「自由に書く」よりも、
「すでにある曲の歌詞を写す」ほうが、
レベルの低い課題だと思う。
自由文、スパーリングは、それだけハードルが高いと思う。
遊びでやるにはね。
まあ、国語教育が悪いんだね。
文章の書き方を教えないで、
いきなり作文させるような国だからな。
だからみんな読書感想文にトラウマが出来ちゃうんだよ。
「見本の作文3つを書き写す、声に出して読む」
をやって、解説した上で自由にやらせれば、
「困ったときは基本に戻る」ができるのに。
日本語の部分集合を話す、書くことと、
「あるまとまった文を書く
(前提、展開、落ちをまとめる)」ことは、
別の技能だ。
薙刀式は、もちろん後者のための配列であるが、
遊びでやるにはハードル高すぎだ。
大学のサークルで一ヶ月くらいの感覚じゃね?
中高生一週間コースくらいまででしょ、遊びの範疇って。
というわけで、
「遊びで配列を試す」のゴールを、
僕は、
「好きな俳句や短歌を3首書き写す」
に推奨する。
そして、ポチポチ打ちじゃなくて、
そこそこ速い速度でそれだけは打てるようにするくらい。
qwertyの半分くらい目標かな。
「それで気に入ったらその先をやる」
の判断でよいのでは。
なお、
このレベルの難易度の配列は、
ほかに月配列、新JISのカナ配列のほかに、
かわせみ、phoenixカナの同時行段系、
けいならべ、SKY、きゅうり、カタナ式、
大西、tomisukeなどのローマ字系も多数あるので、
興味があれば遊びで試すといいと思うよ。
さらに難易度をあげたければ、
親指シフト、シン蜂蜜小梅、新下駄、飛鳥、
漢直、
などが控えています。
難易度が高い分効率は上がる。
(親指シフトはそうでもないと思う)
僕は、自分に合うやつにたどりつくには、
数個は試すべきだと思うので、
ハードルを下げた方がいいと考えている。
そして、
一つの配列を練習すると、
二つ目以降の配列の練習が早くなることが知られている。
「ブラインドタッチをマスターする技能」
自体が上がっていくんだよ。
qwertyを覚えたころ、余程ヒイヒイ言ってやった記憶が、
二つ目の配列マスターの拒否につながるんだろうけど、
やればやるほどマスターは早くなるのよね。
それは、
配列のマスターが、脳の記憶ではなく、
運動記憶にある間接証拠だと考えられる。
指の運動記憶だから、次々に運指が出来上がっていくんだよ。
というわけで、
遊びで配列をためそう。
低いハードルなら、試しやすいだろう。
2024年09月16日
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