キー配列を変更するときに、
「成功した人の話」しか転がっていない。
「試したが、ダメだった人」の話が転がっていない。
これはいいぞ、とおススメする人はいても、
わざわざ自分のダメだった話を書く人はいないからだ。
だから配列習得についての話は、
生存者バイアスがかかると注意するべきだ。
親指シフトはかつてワープロ時代No.1シェアを取っていたからか、
これに挑戦する人は新配列の中では多い。
それゆえ、
「挑戦したけどダメでした」
「数年使ったけどやめることにした」
という話は少し転がっている。
だけどそれは、
知識が足りなかったからダメだと思い込んでしまった例もある。
あるいは、
親指シフトがダメでも薙刀式なら合うかもしれなかった可能性もある。
配列を変えよう→A配列はだめだった
→俺は配列を変えるのに向いてない
→qwertyに戻る
ではなく、
配列を変えよう→A配列はだめだった
→B配列はいけるかも
にならないのはなぜだろう?
一人だから不安になるのはあるだろう。
僕の隣の席の人がこれだとしたら、
カウンセリングできる。
あー薙刀式合わなかったのかー、どこが?
親指のシフトが苦手で…
先押しが苦手なら、親指同時オプションがあるqmk薙刀式か、
文字領域シフトの下駄、新下駄、月配列はどう?
なんてな風に、症状に応じてアドバイスできる。
その人がどこまで知っててどこまで知らないかも、
聞きながらでないとわからない。
ちょっとしたことが分かれば分かることも、
あるかも知れない。
なので、
「失敗した人の話」を、
僕はたくさん聞きたい。
そこでつまづくのか、
あるいはそこでつまづくかと思ってたがそこは案外いけるのか、
なんてことを蓄積したいんよね。
薙刀式で今の所聞いたのは、
・ピアノ経験者だから薬指小指をもっと使いたい
・/位置の「れ」が苦手
・タイピングゲームで速度が上がらない
・U位置のBSに慣れすぎて英語で戸惑う
とかかなー。
始める前の心配事は、意外と解消した例は多い。
・3キー同時押しできるかな→打ちやすい組み合わせしかないのでいける
(レアものはさすがに苦しいが)
・覚え切れるかな→実践文章打ってたら慣れた
・英語との切り替え→IMEオンオフ方式に慣れればいける
・そもそもカナ配列いけるのか→わりといける
・会社のPCに入れたいのになあ→あきらめるか情シス説得!
(自作キーボードつないでqmk薙刀式使えばバレないかもよ)
あたりか。
どうしても無理なので諦めました、
○○配列の方が良かったです、
という蓄積をしたいんだよね。
薙刀式をためしたのち、
新下駄に行った人は何人かいる。
そういう人はもともと新下駄に興味があり、
しかし記憶負荷に不安があり、カナ配列初めてだから、
リトマス試験紙としての薙刀式試用、
というパターンだった。
(踏み台ともいう)
まあそれでも配列道の入り口になって、
「いけるやん」と自信をつけさせる役目もありだとは思う。
薙刀式がダメだから親指シフトやります、
という人は見たことない。
飛鳥も月配列もいないなあ。
月林檎に行った人はいる。その後どうだろうか。
(チャットの単位で秒で書きたいという理由だった)
薙刀式からローマ字系列に行った人もいないね。
カナの楽さと速さ、脳の直結具合に慣れると、
ローマ字はやる気がしないのよね。
「薙刀式はじめました」というのは、
時々Twitterで見かけるのだが、
その後の報告がいつもないのでとても気になる。
「○○の理由でやめた」
「○○の理由で今でも愛用」
の二方向とも、あまり聞かないのよね。
道具はフィードバックを経て、
はじめて一般人にも使いやすいものになるというのに。
今の所もりやんさんとの議論で、
人間には二種類のタイプがあり、
その運動特性によってタイピングのタイプが違う、
という仮説がたしからしくなっている。
(鴻江理論でこのブログをググって。
そういえば、次のイベントでアンケート取りたいなあ)
論理配列までまだ研究しきれてないが、
そのタイプによっては向く配列がある可能性もある。
自分にむく論理配列には探し方がある、
という仮説を立てるならば、
むく/むかないはどのような要素分解できるのか?
については興味があるのだ。
自分の例はわかるが、
他の人の例を蓄積したい。
薙刀式は万人に向くわけではなく、
○○や○○の人向きである。
または、万人向けである。
どちらかはまだよく分かっていない。
2024年09月17日
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