2024年09月29日

【薙刀式】きもちよさ

Twitterから。
> 自作キーボードとかつよつよキーボードとか使っても、速度求めるなら結局macbookのペタペタキーボードが一番早い、そんなことわかってるけど俺たちはコトコトキーボードで仕事をしたいって話、満場一致で面白かった

速度や効率ではない軸が、
キーボード操作には明らかにある。
道具自体の官能性とでも言おうか。


やったことないけど、
日本刀で人を斬り殺すのって、
かなり気持ちいい感覚だと思う。

ステーキをナイフで切ったり、
よく切れるカッターで紙を切るのはかなりきもちいい。
そのさらに高度なもののはずだ。

道具はそれ自体使うことがきもちいい要素がある。


バイクだって自分の思い通りにすることが楽しいはずだ。
単に移動ならもっといい手段があろう。

魚釣りをしなくたって、スーパーや魚屋にはいい魚が並んでいる。

楽器は、鳴らしてるだけで楽しかったりする。

つまり、
目的へ最短距離を行くことだけが、
人間の生き方ではないということだ。


薙刀式は、指を動かしてて楽しい配列だ。
お遊戯としての出来はわからんが、
言葉と指の動きのつながりの気持ちよさが、
明らかにある。

新下駄や飛鳥でもあるのかも知れないが、
使用者から聞かれることがないから、
薙刀式がその成分が一番濃いんじゃなかろうか。
(比較できるほどマスターしてないので自分で比較できない。
ていうか、複数マスターして比較できる人などいるのだろうか…)

薙刀式は、
ちょっと使ってみた人でも、
必ず言葉の連なりのきもちよさに言及するんだよね。
その官能性こそが、
薙刀式のいいところだ。


もちろん効率性がqwertyより落ちるなら、
新配列の意味はないけれど、
100倍効率があがるわけではないので
(せいぜい数倍)、
新配列の効率自体はどれもどんぐりの背比べかもだ。
となると、
きもちいい配列を選んだ方が、
人生が楽しくなるかもね。
そしたら100倍くらいは気持ちよくなる。


指の繋がりと言葉の繋がりのきもちよさ、
拗音や外来音が一発で出せるきもちよさ、
編集のやりやすいきもちよさは、
薙刀式のきもちよさを構成する柱だろう。


僕はそれを実感できなかったが、
qwertyにも独自の気持ちよさはありそうだ。
そうでもなければ、
あんなクソみたいな動線を、
嬉々として繰り返すわけがない。

ロールオーバーしまくれるところや、
左右に母音が散ってるから、
左右交互とアルペジオが適度に混ざり、
打ってる感が強いこと、
ッターンあたりが、
ありそうな気がする。
つまり「やってる感」のきもちよさ。

僕はそれは空虚で無駄だと思うし、
もっといいきもちよさの薙刀式を使ってるので、
それ以上追求しないが、
嗜好品としての配列ならば、
まあ何も言うまい。
他人の酒や煙草の銘柄を貶めてもしょうがない。

ただ、薙刀式のフレーバーはいいよ、
ということを強調しておこう。


書き味みたいなものを、
もっと言葉に出来たらなあ。
言葉を操る者としてくやしい。

言葉と言葉を一筆書きで繋ぐ感じは、
薙刀式が一番強いんじゃないかなあ。
posted by おおおかとしひこ at 22:35| Comment(0) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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