2025年01月17日

登場人物一覧表をつくってみよう

近いとか、遠いとか、確認しやすくなる。


あるキャラとあるキャラが似通っていることがある。
あるキャラと別のキャラのネタがかぶっていることもある。
それらを、一覧表を用いて、チェックすることができる。

ストーリーを動かすのは、
登場人物たちという「劇団」だ。

一人ではストーリーはできない。
主人公が行動したら、
反発したり妨害したり競合したりする「敵」が出てくる。
これらのコンフリクト(もめごと)が、
ストーリーというものであった。

主人公に協力する者も出るだろう。
敵に協力する者も出るだろう。
だから、必ず登場人物たちは複数だ。


僕は、経験的に、二時間映画はメインが5〜6人くらい、
と考えているが、
全員を数えると、10とか15とかに増えると思う。
(ストーリーによる)

まず名前のリストを書いてみよう。
それだけで被る名前とか出てくるよね。
〇山とか、〇田とか〇島とか、
被る名前が出てくることが多いので、それを除去しよう。


同様に、
性格が似通っているとか、
キャラがかぶっているとか、
エピソードが似たような感じとか、
設定が似ているとか、
そういうものを除去していこう。
それぞれが違うように強調して、
なるべく独立したものたちが並ぶようにしよう。

それが「立つ」ということだ。
立つとはつまり、他と違う者たちがいる、
ということである。

このようにしていって、
互いに立っている存在になるように、
色々設定していくと、
一覧表が豊かになる。

それまで平面的だったものが、
立体的になってくるということだ。


似たようなものがない状態は、
情報量が一番詰まっている。
そういうものにしていくことだ。

上山がいるときに、山根という苗字はどうかなあ、とか、
二文字の苗字ばかりだから、久保田とか原とかの、
三文字や一文字の苗字も使おうとか、
漢字ばかりだから、カタカナ入れるとか、
そういう感じでよい。

それでごちゃごちゃにならず、
キャラが立ってくるなら、それだけでも効果はある。

これが効果があるのは、
観客ではなく、むしろ書き手だ。

書き手が、キャラがかぶらないように、
それぞれ立たせられているかどうかを、
俯瞰するためにあるのだ。


名前の一覧表、
固有名詞の一覧表、
エピソードや設定の一覧表など、
それぞれをつくっておくと、
「立っているかどうか」をチェックするのに、
大変役立つ。

もちろん、構想時は、空白はたくさんある。
それを埋めようとしなくてもよい。
なぜなら全部を本編で使うとは限らないからだ。
使いそうなものだけ、
埋めていくといいのではないか。



先日書いてた話では、
「合言葉を」といわれたオッサンが、
困った末にガンダムのマニアックな合言葉をいう、
(風はすぐ吹く。木馬を発見したランバラル隊の暗号)
みたいなシーンを書いたけど、
合言葉は咄嗟にその場でつくったが、
世代が変われば全然変わるだろうし、
その人のマニア度によっても変わるなーと思った。
fusianasanでもいいし、上上下下左右左右BAでもいいし。

「マニアなおっさん」の枠がそこにいれば、
咄嗟にその場でつくることはできるよね。
マニアなおっさん二人はいらない、ということである。
(これもストーリーによって、
もしマニアなおっさんが沢山必要な話なら、
ガンダムオタク、ゲームオタク、園芸オタク、
みたいにジャンルを被らせないようにするわけさ。
そしてその知識を、書く前にある程度調べるわけだ)
posted by おおおかとしひこ at 09:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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