と考えてまず間違いないのではないか?
ATCチャレンジの動画をある程度残していて、
180字(変換後)/1分と、
150の差はなんだろうと観察していた。
150はいつも僕が文章を書くペースだ。
普段高速打鍵をしてる自覚はなくて、
ただ文章を書きたいとき、
その速度に収束しているようだ。
僕はそれでいいと思うんだけど、
今回を機に薙刀式の上限を知りたくなったので、
「それ以上の高速打鍵の世界」を、
覗き見してる感じ。
今のところマックス185なので、
23%増しの速度領域ということになる。
まあ「普段より違う世界」と言って良いだろう。
「タイパーは200以上出すだろう」
という複数のタイパーの予言からも、
高速打鍵領域に片足を突っ込んでいる、
と見てよいと思う。
さて、
その実感としては、
「ロールオーバーできてるか、できてないか」
で、高速かどうかが決まるみたいな感じ。
単打はもちろん、シフトや同時文字も含めて、
誤打にならないロールオーバーが、
どれだけ繋がってるか、
が高速になるかどうかの境目だと思った。
2〜3ロールオーバーは当たり前で、
5とかもっと間断なく雨のようにあると、
高速化できるみたい。
つまり、
「つねに指を何本か押さえていて、
つねに指を何本か離しつつあって、
つねに指を何本か押しつつある状態」
がキープできてると、
高速化できるようだ。
これを「常時ロールオーバー状態」
ということにする。
その指のバランスは、ワードによるし、
配列によるだろう。
薙刀式はオール単打ではないので、
同時打鍵やセンターシフトがごにゃごにゃとある。
同時打鍵が足枷になるのは、
つまりこうしたものが、
単打ロールオーバーのリズムと同居して、
複雑になるからだろう。
月やいろは坂は同時を使わず順次打鍵にして、
競技レベルである程度結果を出しているのは、
この「常時ロールオーバー状態」を常に作れるからではないか、
と思う。
実際にその動画が存在しないので、
あくまで想像だけど。
となれば、
・順次打鍵
・なるべく多くの指を動員する
配列が、この常時ロールオーバー状態を、
作りやすいと考える。
qwertyローマ字、JISカナ、月配列、いろは坂は、
この条件を満たす。
モダンな配列が小指や薬指の使用頻度を減らしたことは、
長文を楽に書くことには寄与し、
手の能力の劣った者に無理じいしないことで、
楽を実現しているのは確かだ。
しかし10本の指を器用に動かせて、
自在に常時ロールオーバー状態を保てる、
指の能力者にとっては小指の頻度は高い方がいいわけだ。
極論、すべての指の頻度が等しい方が速いだろう。
この常時ロールオーバー状態では、
現在押している指の数、
現在離しつつある指の数、
現在押しつつある指の数、
は、
動的に変化するだろうが、
これらを最大化できる配列が、
理論上最速なのでは?
と思った。
仮に悪魔の配列というのがあり、
「あらゆる文章で、常時10キーロールオーバーをキープできる配列」
というのがあったら、
それを使いこなせる指力のタイパーが、
最速になるだろう、
と予測しておこう。
この常時ロールオーバー状態をキープするのは、
力が入っている状態では無理だ。
脱力しないと高速に動けない。
なるほど、ガチガチに力を入れてぶん回す打鍵の先には、
このような脱力ロールオーバーの世界があるな。
miriさんが大会では60gを使い、
反発力を使って次のキーへ行くテクニックも、
ロールオーバーを高速にするための方法論なのだろう。
僕は指の能力がないため、
ロールオーバーいうても、
手首のローリングを援用することがほとんどだ。
人差し指中指なら手のローリングなしでもいけるけど、
その他の指がからめば手のローリングを援用する。
どう考えても質量の大きな手を動かすと遅い。
だから、
質量の少ない指だけを動かせる人が、
高速打鍵に必要な能力だと考える。
さて、
では薙刀式は遅いのか?速いのか?
この仮説が正しければ、
競技レベル、200の領域では、
同時打鍵や連続シフトが、
常時ロールオーバーを邪魔してリズムを崩すので、
厳しいのではないかと予想する。
しかし実用レベル、150帯では、
めちゃくちゃ楽で速い。
新下駄の「楽さは速さである」も、
おそらくこの領域の想定だったのではなかろうか。
競技レベルと実用レベルの差はなんだ?
を知りたいことが、
今ATCを詰めている動機だ。
なるほど、常時ロールオーバーね。
初速が競技で効いてくるのも、
この回転状態に立ち上げる加速みたいなものがあるのだろう。
そして、
この常時ロールオーバーができない人は競技を出来ないレベルに、
競技の方が進化してしまったのだろう。
それができない人の中では、
同時打鍵や連続シフトがあると、
弱い指の頻度が低いと、
楽で速いと思う。
というわけで、
脱力してロールオーバーすれば、
190越えができて、200が見えてくるかも知れない…?
2024年10月20日
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(1)QMKは普通、6キーロールオーバーまでの対応です。
(2)また、すばやくキーを押したときには、押した順序を守ってくれません。
これらはコンパイルの設定で解消できますが、(2)はメカニカルスイッチを使う限り、RealforceやHHKBほどはうまくいかない印象があります。
(3)DrorakJでロールオーバー入力をする場合、キーを離す順序に気をつけなければなりません。
(ア)最初に押したキーか、(イ)最後に押したキーから離せばいいんですが、3モーラ以上押していると(イ)しか使えないこともあるので、なかなかむずかしいと思います。
(4)DrarakJとHachikuはキーを離すと、押したままのキーがシフトあつかいになるので、離すタイミングも重要です。
私はちょっとやってみて120がでたので、競技はしなくてもいいかなって思いました。(自作QMK改造版にて)
配列エミュレータの性能試験にはなると思いますが……Hachikuは脱落するんじゃないかな。
>QMKは
>すばやくキーを押したときには、押した順序を守ってくれません。
へえそうだったのか。
すでにそこで情報が落ちてる可能性もあるんだ。
よく「ほうほう」が「ほううほ」に化けることがあって、
体感1/30秒以下で「ほう」を打つと化けやすいことまではわかっています。
>メカニカルスイッチを使う限り
チャタリングやバウンスの読み取りの関係ですかね。
昔デバウンスをちょっといじって研究したけど、
文字を書くのにはあまり役立たなそうと思ってデフォに戻してます。
>(3)DrorakJで
>(ア)最初に押したキーか、(イ)最後に押したキーから離せばいいんですが、3モーラ以上押していると(イ)しか使えないこともあるので
最近3キー以上ロールオーバーすることもあるので、
こうなると「押した順に離す」に気をつけないとだめなんですよ。
これを一切考えない高速配列の良さよ、
ということに気づくわけです。
そうすると同時押しのロジックを、
相互シフトではなく、
(実装側からしたら厄介な)やまぶき方式にすると、
もう少しうまく扱えるものかしら。
しかしこんなことを考えないといけない同時方式は、
順次打鍵方式に原理的に勝てないわけで、
という所に来た感じですね。
実用上は同時の方が便利なのに、
不思議なパラドックスがここにあるなー、
という感想です。
(1) rules.mk に
NKRO_ENABLE = yes
DEBOUNCE_TYPE = sym_defer_pk
を加える。また、
(2) config.h に
#define FORCE_NKRO
を加え、
コンパイルして書き込むと、Nキーロールオーバーが有効になり、
ほぼキーを押した順序どおりになります。
「押した順に離す」は面倒ですよね。
ほかのエミュレータではそれはないものの、ロールオーバーさせるとそれぞれクセがみられます。
合うものがあるかは人それぞれなので、むずかしいところです。
私は今やHachikuより自作QMK改造版naginata_v15mです。
とりかえずDvorakJは「ほ」を押しながらの「う」「う」で
「ほうほう」と入力したほうがいいのでは?
>Nキーロールオーバーが有効になり
一回これ試して何を失敗したか分からないけど、
MiniAxeを文鎮化させたことがあり
(遊舎に持ち込んでリセットをかけてもらった)、
それ以来試してないやつだったのを思い出しました。
> 「ほ」を押しながらの「う」「う」で
>「ほうほう」と入力したほうがいいのでは?
なんか気持ち悪いので、ふつうに押せればいいのになあ。
まあそれが起こるのは1/50くらいの確率なので、
現状放置です。
エミュレータの処理速度を超えて打つことが稀にある、
という事実だけ知っておけば実用上は問題ないかなー…