30〜40%のキーボードを人が怖がるのは、
第一にモデファイアや機能キーがどこにあるのか分からなくて怖いことがあるが、
第二は、ごちゃごちゃしてる記号類が、
どこに行方不明になるか怖いのではと思う。
「今使ってるキーボードと、
なるべく同じレイアウトが良い」
とのたまう人は、
この記号の行方不明を、無意識に恐れているのでは、
と思うわけだ。
闇は怖いので、なるべくいじらんとこ、
という考えだと。
ではその闇を奥底まで覗いてみよう。
全記号とその役割を網羅すれば、
闇はふつうの空間に変わるでしょ。
JIS基準に、左上から。
!"#$%&'()-=^~\|
@`[{
;+:* ]}
,<.>/?_
恐れることはない。たったこんだけだ。
数えたら32。アルファベット+数字の方が多い。
! びっくり記号、否定演算子
" 英語引用符
# ナンバー記号、コメント記号
$ ダラー、変数記号
% パーセント、コメント記号、変数記号
& アンド、and演算子
' 英語省略符
( 小カッコ
) 小カッコ
- マイナス、引用符、箇条書き符号
= イコール、代入演算子
^ 累乗記号、論理積演算子
~ なににつかうの?
\ 円記号、バックスラッシュとしてパス区切り
| 論理和演算子
@ ドメイン区切り
` なににつかうの? alt+`でIMEオンオフ
[ 大カッコ
{ 中カッコ
; 英語区切り符号、命令終端記号
+ プラス
: 英語区切り符号
* 乗算演算子
] 大カッコ
} 中カッコ
, 英語句点、数字の3桁区切り
< 小なり、比較演算子
. 英語読点、沈黙や引用を示す「...」などでも使われる
> 大なり、比較演算子
/ 区切り記号、除算演算子
? はてな記号
_ マイナスや空白の代わりにファイルの単語区切りに使う
僕の理解はこんなもの。
特定のアプリ(エディタなど)を使う人や、
エンジニアにとっては、
もっと記号の意味がたくさんあるだろう。
(使用言語にもよるだろうし)
自然言語に使う記号と、それ以外の専門業界に使う記号が、
重複しながら色々あることさえ理解しておけば良い。
僕はプログラミングはやらないけど、
最近teamsで@が個人メンション記号になって、
使う機会が増えた。
英語翻訳者や英語をたくさん書く人は、
"':;?!などを、もっと近くに置くべきだ。
日本語をたくさん書く人は、
「」『』()【】《》?!・
…(三点リーダ)ー(ダーシ)
などを近くに置くべきだろう。
(そしてそれはキーコードでは対応できないため、
単語登録などの別の方法論が必要)
つまり、
キーマップの記号部分を考えることは、
この「全記号の役割」(自分にとって)を、
整理することに他ならない。
僕にとって~は情報量0の記号だが、
ファイルパスに使ってるんだっけ。
そういう人にとってはバクスラやアンダースコアとともに、
まとめて並べ直した方がいいかもしれない。
こんな風にして、
この全記号を整理しなおせば、
自分のキーマップがつくれるわけ。
シフトのペアリングをバラしてもOKなことを、
心に留めておくといいよ。
シフトなんて使わずに、
使うまとまりでエリアにぼんと置けばいいと思う。
対応する記号は左右対称にするとか、
上下に並べるといいだろう。
それを踏まえて、
「普段自分の使ってるキーボード」を眺めると、
「なんと無粋な、不整理されたものだ」と、
気づくと思う。
万人にとって丸い記号配置かどうかすら、
検討されていない。
都合で並べて、それを無批判に使ってきて、
今更変えられなくなったのが、
現状キーボードの記号配置である。
(US配列では、[]の配置、;:や'"のペアリングなどに一定の合理性があるが、
すべてが合理かといわれるとそうでもない)
だから、
私たちは自分で自分の記号を整理する。
誰かの使用法は私の使用法とは限らない。
だけど誰かの考え方は、参考になる場合がある。
ちなみに僕の記号配置。右親指Lowerで。
〜:W_+ (789)
`;Vー= [456]
@*^\| 0123ent
1〜9のシフトでシフトの記号(JIS)が出る。
左手の上中段はUSのペアリングを人差し指中心にならべたもの、
下段は残りを適当に並べたもの。
でも僕はほとんどこれを使うことはない。
英語で書くこともないし、プログラミングしないし。
大体他のコードから記号をコピペしちゃうな。
つまり僕は「記号なんか使わねー。
日本語を書く時は読みから変換で出すわ」と、
割り切っている。
なお、
薙刀式編集モードには別口で日本語によく使う記号があり、
『』 ・
…()?「」《》
ー【】! |
のように左手に入っていて、
この動線はカナ位置からアルペジオで打てるようになってたりするので、
とても使いやすい。
(これ以外の記号が欲しい時は読みから変換することに、
割り切った)
2024年10月23日
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