2024年11月03日

宣伝部がいい仕事をしてる

いいコピーじゃん。
内容めっちゃ気になる。
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sf小説らしい。
しかもハード寄りだろう。
「マン・カインド」というタイトルは、
どこか途中で回収されるのだろう。

ただ何も知らないと、
人類mankindのカタカナ表記にしか見えないので、
人類誕生史かな、などと思うのみだ。

そこに、
「人類を継ぐのは何か」と惹句が入ることで、
これはAIの何かを描いたSFだと予想できる。
「誰」ではなく「何」なのもいいよね。

これとタイトルから、
人類史は人類史なんだけど、
人類が終わって次の支配者へ席を譲る話を期待できる。
「幼年期の終わり」みたいなことかね。

そして、
「人のようなもの」あるいは、
「人のふりをした偽物」くらいまでタイトルは解釈できるので、
AIが人を騙すのか、
結果的に阿呆な人が騙されるのかもしれない、
などと想像を膨らませることができる。


とてもいいコピーの仕事だ。

「マン・カインド」という、
さっぱり内容が想像できない一行を、
かなり現代のエッジ部分に想像を膨らませることが可能になる。
そしてその想像を膨らませることができる人が、
おそらく読者対象なんじゃないか。

その意味で、市場を上手に選択しているともいえる。
コピー一行によってである。



あなたは、これを真似することができる。

一見よくわからないが、
最後まで見たらなるほど、
と回収されるタイトルを物語につけてよい。

そして、
そこに一行のコピーを書くことで、
どんな内容か想像が膨らみ、
ワクワクして、
それを楽しみにできる人だけが喜べるような、
マーケティングを絞ることができる。

コアユーザーにストレートに刺さり、
それが評判を呼んで波紋のように広がるだろう。


まず本編を書きなさい。
そして、コピーを書いてみなさい。

タイトルとコピーは表裏一体のマリアージュになりえる。


落ちこんだりもしたけれど、
わたしはげんきです。「魔女の宅急便」

宇宙では、誰も助けてくれない。「エイリアン」


こんな風に、
内容と呼応して豊かに響く、
いいコピーを書こう。
最近の映画のコピーはうんこすぎてつまらない。


それは、君がくれた情熱。「ちはやふる」(コミックス)

くらい心に来るコピーを書こう。



「いい映画なんだけど、
このままじゃ売れない」
(訳: 私たちはこの映画と世間の橋渡しをする方法を思いつかない、
バカな無能宣伝部です)
と宣った角川映画宣伝部の口に放り込んでやりたい。
posted by おおおかとしひこ at 22:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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