って人によって違うなあこれ、
という話をもりやんさんとしていた。
短く区切って変換するとか、
長い文で変換した方が漢字変換が正確とかではなくて、
スペースキー(変換キー)以外にも変換タイミングがあるぞ、
という話。
たとえば句読点変換。
、。を打ったタイミングで変換する機能が、
たいていのIMEにはオプションが付いている。
これの便利なところは、
変換キーと確定キーを押さなくてすむところ。
あるブロックまで打って、
句読点で変換して、
それでオーケーならば、
次の文字を打てば自動確定して、
続きを書ける。
この使い方をする限り、
スペースキーとエンターを不要にできるわけ。
夢のようだと思って使ってみたが、
二つほど欠点があり使わなくなった。
一つは僕の生理的な問題で、
「変換キーが3つになる」のに違和感があったから。
論理配列でも、同じキーが2個あったりするのもあるけど、
僕はあんまり好きじゃない。
「長いスペースキーで変換するのだ」
というのはわりと深い感覚に根付いてるらしく、
それを変更するのには結構抵抗があった。
そしてもう一つの理由の方が大きいのだが、
「句読点を伴わないものを変換確定する時
(単語を修正する時など)は、
やっぱりスペースとエンターは使う」ということ。
せっかくこれらを不要としたのに、
二つのやり方が混在することになったのが、
なんだかスッキリしなかった。
一つのことをやるのに一つの方法で貫いたほうが、
生理的に気持ち良いと思ったので、
僕はスペースとエンターをいい位置に動かした方が、
全体が良くなると考えたわけだ。
句読点変換以外にも、
Macのライブ変換がある。
入力した文字列を勝手に最長一致法(だと思う)で、
次々に変換候補を変えていくやつだ。
変換と確定を打鍵列から除いたという意味で、
画期的な方法だと思ったけれど、
僕は「勝手に自分の言葉が変換される」に、
とてもイライラした。
俺は自分の100%を書きたいのに、
勝手にお前の思いを入れてくれるな、
と大変不快である。(もりやんさんも同じ感想を持ったそう)
あと、補完入力もあるか。
スペースを押さずにTabで行き、
確定自体は使う。
最後まで打たない場合は、入力文字数は減じられるだろう。
というわけで、
変換と確定のタイミングは、
「どのようなものを使ってるのか」でバラバラだ。
で、僕の立場なのだが、
「文節単位ぐらいで、補完を使わず入力して変換、
よければ続きを書いて自動確定、
もし句読点などの約物で終わるなら、
それを確定キー代わりに使う」
という方式を採用しているわけだ。
もしこれが、自分のタイミングと異なるなら、
薙刀式は改良すべきかも知れない。
たとえば句読点変換にして句読点確定をやめたりすればよい。
近くにTabキーを持ってきてもいいよね。
で、さらに深い話になるのだが、
この、全体の言語処理は「どこで」やるべきなのか?
という話を延々としていた。
OSでやること:
US/JISのコード変換
キーボードないしIMEから文字をうけとる
カーソル移動や選択
IMEでやること:
入力文字列を確定文字列にする
確定文字列を入力文字列に戻す(再変換)
キーバインドを変更する、
ただし文字は文字、機能は機能と分離されてることが多い
エディタでやること:
ショートカットの機能とか
縦書きと横書き
エミュレータでやること:
入力文字を別のテーブルに変換してIMEに渡す
キーボード内ファームウェアでやること:
エミュレータと同じことをできる
ただレイヤーの切り替えなど、既存エミュレータよりも機能が多い
(その代わり新配列に欲しい機能が足りないこともある。
後置シフトとか、記号を送出できない(…とか)など)
つまり、
僕らが「字を書く」という、
紙とペンさえあればできることを、
こんだけ総力をかけてやらないといけないんだよね。
「一つのところでまとめてくれよ」
と思う。
できればOSレベルで、
次点がIMEレベルで、
というのが昨日の夜の結論。
エディタはそれ以上の機能提供だけでよく、
エミュレータはなしでもよく、
あるいはプログラミングしないと出来ないものだけをやり、
ファームウェアは電気信号を基本的な論理配列に変換するだけでよいのでは、
ということだ。
そしてこれらのことを、書字の問題として、
俯瞰して把握してる人は少なく、
国語審議会やデジタル庁にはいねえだろうなあ、
というのが与太話。
ついでに、
PCは充電や電源確保を気にしないといけない。
ほんとにこれ、紙とペンの代わりになってるのか?
と僕らは思うわけ。
AIが十分に進化したら、
編集部に紙に書いたペンの字をFAXで送って、
それをAIがデジタル文字化してくれれば、
それで入稿では?
などと極論を話していた。
電送のために文字がコード化されたのだが、
そのコード化をタイピングではなく、
AIにやらせろや的な。
(しかしまた100%自分のものにならない、
という問題が再燃するが)
結論はない。
僕が全部をプログラミングできたら、
統合環境をつくり、
一からデジタル書字を作り直したい。
あとうで体、あし体のアンケート忘れてたー。
せっかく300人集まったから、
統計とれたかもなのになー。
2024年11月05日
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それを自分でやればいいじゃん、と思ったのが漢直に興味を持ってさらに自作した理由の一つだったりします。
(ただ、自分では満足だけどもし広まってほしいと思ったら学習コストをなんとかしないと…)
昨日の濃い飲みメンツの中でも、
漢直の2ストローク入力を説明したら、
そんな入力の仕方が?!とざわついたので、
そんな程度の認識かと思います。
なので普及するには…どうしたらいいんでしょうねえ。
同音意義を打ち分けられるさまや、
送り仮名を自分で指定できるさまや、
漢字にせずひらがなで書きたいさまや、
書き分けを意識した文章を打って見せて、
「変換のわずらわしさ」を敵にするといいんじゃないかなあ。