という反論がよく言われる。
配列勢の一人として反論しておこう。
結論からいうと、
「あなたが凡人ならば、配列を変えた方が効率が良い」だ。
配列を変えても無駄である、
なぜならば新配列勢は、
いつまで経ってもqwertyタイパーに迫らないではないか、
効率が良く動線が整理されてるならば、
さっさと超えろよ、
お前らのやってることは全部無駄なのだ、
という反論はよく寄せられる。
先日の大西さん動画のコメントでも来てたから、
ぐうの音も反論できなさそうなこの正論に、
備えておく必要があると思う。
この反論の主が新配列勢より速いのか、
それとも日和見主義者なのかで反論の仕方は変わってくる。
ほんとに速い人はそんなこと言わない。
努力がどれだけ必要か分かってるので、
方式よりも努力量において自負があるからだ。
だから後者の中途半端な人だと僕はプロファイリングしている。
集団と集団の比較をする時、
トップレベルで考えてはいけない、
ということを考慮に入れるべきだ。
qwertyタイパーのトップレベルは確かに速く、
新配列勢の誰も勝てていないことは事実だ。
だけどそれは、
「めっちゃ鍛えたトップアスリート」
という個人の資質が突出していると思う。
qwertyと、たとえば薙刀式を比較するのは、
彼らと僕を比較することではない。
「qwertyを使っている集団」と、
「薙刀式を使っている集団」で比較するべきだ。
つまり、
qwertyを使っている集団の中には、
一本指ぽちぽちおじさんもいるし、
事務のお姉さんもいるし、
大学生の600字(変換後)/10分程度もいるし、
ブラインドタッチできない人が、
70%いる集団なのである。
つまり、平均で見るとかなり遅い配列だ。
ビジネス一級の基準が700である以上、
ここを平均ないしそれ以下を平均と考えるべきではなかろうか。
平均だと問題なら、中央値で考えても良い。
一方薙刀式は、
ブラインドタッチできないと打てない。
どんなに遅い人でも400〜500は出る。
トップは僕の1500程度としても、
平均や中央値がどれくらいなのかは分かっていない。
700はあるんじゃないかなあ?
なので、ここを比較するべきだと思うんだよね。
おそらくqwertyは、
ブラインドタッチできない70%が足を引っ張り、
平均や中央値はものすごく下がると予想する。
qwertyでブラインドタッチできる人は、
そもそもがエリートだ。
じゃあ、ブラインドタッチできるqwertyと、
薙刀式を比較したほうがフェアかな?
そしたらqwertyの方が速いかな?
そこは興味があるので、
誰か調査してくれ。
それがないのに、両者の方式をトップレベルで比較しても、
方式の比較にはならんやろと思う。
その上でqwertyが速いなら、
薙刀式の速度はゴミだといえよう。
また、方式の比較は「脱落率」という指標もある。
ある方式がいかに優れていても、
限られたエリートしか使えないなら、
その方式は優秀なのか?という問いだ。
バカでも使えるまあまあのもののほうが、
エリートしか使えない難しい方式より優秀、
という現実的な目線だ。
で、
qwertyはそのブラインドタッチ脱落率において、
70%というものすごいハイスコアを出している。
ただ層が厚く多くの人の数値なので、
高々1000人以下の薙刀式と比較できる問題ではない。
薙刀式が1万人〜10万人規模で普及するかどうかは、
この脱落率にかかっていると思うね。
それで90%とかになったら、薙刀式の負けだ。
でも薙刀式を始めた人は、
なんだかんだやめてないと思うので、
脱落率は50%くらいかなーと思ってるけど。
それだけだと詭弁なので、
ちゃんとトップレベルの速度も考えよう。
qwertyタイパーは秒10打以上打てる、
指の猛者たちだ。
薙刀式はその速度を設計に入れていない。
現実的な著述速度、
2000字(変換後)/10分〜800
程度で、一番楽な動線になるようにつくられている。
トップレベル秒10打以上のqwertyでは、
理論上3000は出るはずだが、
その速度でものを書いている人はいない。
いたらぜひ合わせてください。
お金を払ってでもその著述をみたいです。
一時間で1万8000字書ける計算になるわけで、
その文章の出来上がる様は、100万円払っても見たい。
二時間で3万6000字コースを、真後ろからガン見したいです。
どんなに速筆でも、
一時間5000〜6000字あたりが、
人間の著述限界なのではないか、
と僕は想定している。
なので、1000字(変換後)/10分の速度が、
クルージング速度として最適なのでは、
というのが僕の読みだ。
だからトップタイパーのような、
2500とか3000の速度はいらないんだよね。
現実と違うゲームで彼らは戦っている。
もしあなたが、
現実と違うゲームで勝利したいならば、
そしてそのアスリート機能を持っているならば、
qwertyとJISカナが結果を出してるので、
それをやればいいだろう。
新配列の中では、いろは坂配列と月配列が、
肉迫する結果を出しているので、
薙刀式よりも競技信頼性は高いのでおすすめする。
もしあなたが凡人の指ならば、
qwertyよりも薙刀式を使った方が、
速いよ。
競技qwertyの要求する指性能はすさまじい。
秒間10打(miriさんは17打)、
ワードによって指の組み替えをする最適化運指、
親指を援用するなど、
臨機応変を無意識に染み込ませないといけない。
一日10万打鍵を、夏休み毎日できるかい?
薙刀式は、
そのアスリート的努力を一切しなくてよい、
凡人を速くする配列だ。
あなたが凡人ならば、
薙刀式を使えば?
何年も努力してトップアスリートにならなくていいぞ。
2〜3週間でだいたい打てるようになり、
数ヶ月で700〜800には手が届く。
人によっては1000越えもある。
qwertyのように手を壊すことなく
(miriさんは手術までしている)、
楽勝で沢山ものが書ける。
もちろんこれは薙刀式だけではなく、
新配列全般の特徴だと思うけど、
僕は薙刀式以外詳しくないので、
主に薙刀式で比較させてもらった。
集団と集団で比較したい。
qwertyのトップレベルは1万人くらいいるのかな?
でも母集団は1億だ。エリートすぎるぜ。
薙刀式は多くて1000人。
集団としての力量を比較する段階にはないが、
中央値比較は面白そうなのでだれかやって。
そして、
少なくとも薙刀式は競技用ではない。
普段の著述スピードの1.5〜2倍に、
原理的に対応できない(同時押しなどの機構的問題)。
すべての速度を等価に考えてはいけない。
人間には快適なBPMがある。
qwertyのBPMは速すぎる。
(だから若者に人気で、ッターンでやったつもりになれる)
アスリートのような心拍数で我々は生きていない。
通常の心拍数やBPMの範囲でものを書くならば、
新配列はあなたを助けて、
最速にするだろう。
というわけで、
新配列は競技タイパーに勝てない。
土俵が違うので。
なお競技土俵に挑んだ新配列には、
めんめんつさんのいろは坂配列、
月配列が、いずれもタイプウェルZランクを記録している。
RTCが標準配列以外を解禁するならば、
競技レベル新配列の人が出てくるかもしれない。
結局ルールで競技が決まるので。
ちなみに、
新配列限定の大会が先日あった。
今月末ごろその結果が出るので楽しみにされたい。
結論からいえば、
qwerty競技タイパー313のスコアに勝てる新配列はいなかった。
だから新配列は遅いかな?
タイパーがエリートなだけだと僕は思う。
あなたが凡人ならば、qwertyはあなたを壊すよ。
最速は事故と紙一重だ。
アスリートみたいにギチギチに鍛えて、
試合以外一切打たないみたいな生活がいいかね?
現実的な速度のクルージング打鍵で速いのが、最高なのでは?
新配列は、凡人に下駄を履かせる。
その下駄の高さが、新配列のいう「速さ」と同義だと思う。
2024年11月10日
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