もりやんさん:
https://x.com/catfist/status/1855648833893773774
オッ、ダシにつかったのがバレたようだなw
知らない人にレクチャーする体で、
いろんな問題を俯瞰しようとしているわけだ。
で、ホールドでいいのか問題は、
カナ配列では2000年前から議論されている。
二つの問題がある。
・どの指をレイヤーシフトキーに当てるか
・ホールドでいいのか
・どの指をレイヤーシフトキーに当てるか
親指にするべき(親指シフト)というのが、
素直な解だろう。
しかし文中での指摘にもあるように、
モデファイアとの混同もありえるから話はややこしい。
ほとんどの文字配列は、
文字は文字、制御はその外でやって、
と線を引いている。
(ただ文字入力に必要な制御キーは、配列の一部とする一派もある)
文字配列が発達した頃、
まだ自作キーボードはなかったので、
親指シフトのような親指にちょうどいい制御キーがない、
物理キーボードばかりになった。
頼みの綱のリアルフォースR1が、
R2になって多数の悲劇を生んだよな。
今なら親指クラスタのある自作キーボードは、
比較的容易に手に入るため、
やはり親指がレイヤーキーであるのは、
一定の直感合理性がありそうだ。
他の指に置く派閥は、
親指は遅いと考える。
また、親指だけ横についてるので、
平面キーボードの親指キーを押すのは疲労が激しいと考える。
(非平面PCBや3Dキーキャップによって、
完全解決する可能性はある)
中指派、中指薬指派、人差し指派などがある。
中段派、上段派もいる。
シフトキー専用にする派もいるし、
それじゃあ領域が足りなくなるので文字と兼ねよう派もいる。
前者は文字数が物足りず、
後者は誤打のリスクを負う。
親指派も、2キー派と1キー派がいる。
左右で区別する2キー派は、
左右盲を引き起こすことがある。
1キー派は「どっちで打てばいいんだ」と咄嗟に混乱することもある。
また、同手でのシフトと、異手のシフトを区別する流派もある。
面が倍増えるが、これも左右盲がありえる。
つまり、
どれが最適なのかは、
ある程度生理的な感覚に依存したりする。
適応範囲の広い人と狭い人がいる。
・ホールドでいいのか
ホールドはわかりやすく便利だ。
連続的にホールドできるのも良い。
ただしホールドは遅い。一拍遅れる。
また、離すタイミングもある。
連続して使えるが、離す手間でまた一拍ある。
楽だからいいじゃん派と、
これは困る派がいる。
同時派は、押す順番が逆になってもOKだからヨシと考える。
親指先押しから開放される。
離しも考えなくて良い。一回限りしか効かないから。
ただ、毎回同時押ししなければならない(逐次シフト)。
同時かつ押しっぱなしなら連続を効かせる、
「同時連続シフト」もあるが、
実装が難しいため、実装例は飛鳥配列のみだね。
(薙刀式QMK版にはオプションであります)
同時だと、AB同時と、AとB2個と打ち分けるのが困難という、
高速打鍵になればなるほど発生する問題がある。
ここでいう高速打鍵は秒8打以上としよう。
このため、
前置シフトといって、
そのキーを一回押したあとは一回だけ別レイヤーになる、
というやつもある。
sticky shift、月配列系がそうだ。
これはロールオーバー上等になり、
無限に間隔を詰められるので高速打鍵に向く。
ただし打鍵のリズムは1打と2打が混在することになり、
思考に果たしてよいのか問題はある。
前置シフトの反対の後置シフトは、
何かのあとで特定のものを押すと、
BSして書き換わるものだ。
JISカナモードでの゛゜はこれだ。
何かを後付けして変化させるのは、ポピュラーなアイデアだけど、
BSして書き換わるのが見た目にうざいし、
確定するまで文字出力を待つのは、
それはそれで心許ない。
ざっと概観してみた。
つまり、あちらを立てればこちらが立たず、
という問題がそこかしこに転がっていて、
「こうすればいいんじゃね?」は、
「やってみると生理的に合わなかった」のオンパレードだ。
なので、カナ配列派は、
「やってみるしかない」
という経験主義的な人が多いと思う。
理屈で考えた整理が、
現場の指の動きに全然合わないことを、
たくさん経験してるからね。
僕はいまだに親指シフトの神田さんが、
生涯親指シフトを使ってなかったことにモヤモヤしてて、
やっぱ最初に頭で考えただけだからじゃね?
といぶかってしまう。
TRONカナ配列も同じところを疑問に思っているのだが、
こればかりは使い手に聞かないとわからないところ。
親指シフトはとくに古参は手馴染みだけでやってるし、
新規は増えないので、
まあいいかと思ってるけど。
ちなみに薙刀式は、
親指1キーで通常シフトでいいでしょ、
脳に負荷をかけたくねえわ、というのがメインで、
濁音半濁音は人差し指同時にしたろ、
と和音をかける感覚で、
やゆよと同時押しで拗音にしたろ、
とこっちも和音をかける感覚。
方式が複数あるが、
指ごとに役割が違うので考えなくて良い。
(もちろん、
シフトにしたことで離しの問題や、
同時にしたことで誤打の問題は温存されている。
そのデメリットよりも、メリットが大きいと判断した)
というわけで、
なかなか簡単にはいかんのですよ…
まあ、やってみ、としか言えない。
誰も辿り着いてない新しい配列は、
全然生まれうる。
2024年11月11日
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