おそらくだけど、
その配列には快適でサクサク進む、最適速度帯があるのでは?
それが自分に対して相対的に速すぎる場合、
困難を覚えるだろうし、
相対的に遅すぎる場合、
「速いとか言うけどそうでもない」と、
失望するのではないか?
Twitterから。
> 親指シフトは半年ほど試したことがあるんだけど、正直ダメだと思った。 親指との同時打鍵を1ストロークと数えるのがアンフェアな感じがするし、そもそも人間工学的にどうなんだろうという疑問がある。多分、腱鞘炎になりやすいんじゃないか。
親指シフトの最適速度は、
僕はそんなに速くないんじゃないかと思っている。
ATCの基準、変換後文字数/分でいうと、
70〜120くらい。
qwertyの最適速度は、200くらい必要だと思う。
これくらいにならないと、快適速度じゃないと思う。
それ以下での運用は苦痛だと思う。
つまり指がATC 100くらいの人にとっては、
qwertyは困難を覚える配列である。
薙刀式は120〜170くらいが快適だと思う。
カタナ式は70〜120くらいで、
多分親指シフトと同程度だと推測する。
理想は、手指の基本速度を測定して、
あなたに向く快適速度の配列は○○です、
みたいな診断が出来ればいいんじゃないか、
って思うけど、
もっとデータが必要だな。
qwertyが快適だと思える速度は、
かなり速くないと無理だ。
そしてそんなに凡人は鍛えられないし、
才能もない。
タイパーの意見と一般人の意見が合わないのは、
生息速度帯が違いすぎるからだと思う。
そしてよく知らない人ほどタイパーの意見を間に受ける。
公道70キロを走るのに、
フェラーリ300キロの意見を参考にするようなものだ。
上のツイートをした人は、
重たいキーボードを使ったのかもね。
親指シフトは押下圧35g以下じゃないとキツいぞ。
一方qwertyは軽いキーだと掠りミスが出る
(指の移動量が多いから)ので、
45〜65gが向いてると思う。
30gで使ってる人もいるが、
タイパーはわりと重めを使う傾向にある。
薙刀式は35〜20gあたりが使いやすいね。
運動の質によって、
向く動き、向く才能、向く感覚が、
違うんじゃないかと思う。
親指シフターが文句を言うqwertyは、
ATC 70〜120程度の、
qwertyとしてはトロトロしてる速度帯について、
なんじゃなかろうか。
だからqwertyタイパーから、
何を言ってるんだ扱いされるんじゃないかなあ。
qwertyで200出ないような多くの人は、
qwertyよりも楽に文章が書ける、
新配列を使った方が幸せになれると思う。
これまで見聞きした感じで、以下の感覚。
JISカナ 250以上
qwerty、AZIK 200以上
いろは坂、月 150〜250
---一般人の指の壁---
薙刀式、新下駄、飛鳥 120〜170
大西配列ほか行段系 70〜180
親指シフト、漢直、カタナ式 70〜120
新JIS 50〜100
手書き 40〜100
フリック 50〜100
サイトメソッド 30〜50
根拠はない。もっとデータを集めたい。
指の遅い人が、速度帯の速い配列を使っても指を壊す。
あるいは、速度が出なくてイライラする。
指の速い人が、速度帯の遅い配列を使ってもイライラする。
あるいは結局疲れる。
「速い/遅い」は、客観速度ではなくて、
「自分の指から見た主観的相対速度」ではないか?
という仮説である。
そして自分に合ってる配列は、
速度帯だけで見つけられる、という仮説。
親指シフト爆速伝説は、
サイトメソッド50がブラインドタッチ70くらいになった、
程度の話なんじゃないかなあ。
当時のワープロコンテスト優勝がATC 90クラスだからね。
客観的数値で見るとこれくらい、
主観的数値で見ると別世界、
みたいなことだったのでは、と今は考えている。
その後、qwertyやJISカナが練られて、
いまや250オーバーになってると。
速さについて噛み合わない話になるのは、
たぶん速度帯(絶対値)が違うところで、
速い遅い(相対値、比較級)の話をしてるからではないか。
速度の絶対値で議論するべきだと思う。
(これは短距離競技の話で、
長距離の実戦とはまた異なる話だ。
100mスプリンターが兵士の行軍に向くかは別の話)
2024年11月21日
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いち配列屋入門者として中々興味深い内容です。
QWERTYは、高速域に向いているのですか?
好き語りの動画にも、大岡さんとお話されていた方に、「最適な速度帯がある、デフォルトはサイトメソッド向きの配列にすべき。」という御仁がいました。
個人的にはかなり目からウロコで納得したのですが、適正速度帯の頭打ちを見ると、やはり一概にもそうとは言えないのでしょうか。御意見伺いたく存じます。
qwertyが高速打鍵向きなのは以前から指摘されていて、
・同時打鍵やシフトがないためロールオーバー可能なこと
・アルペジオ運指が適度にあること
・悪運指はタイパーの努力、最適化でカバーする運用などでなんとかなること
などが議論されています。
一方同時打鍵は秒間10打あたりで、
「同時打鍵とみなす秒数」が50msを切ることになり、
これ以下の精度で毎回同時を成立させることは、
ロールオーバーより難しくなることが議論されています。
「同時打鍵は超高速打鍵で弱い」といわれるのは、
これぐらいの話。実際僕のカナで秒6打鍵程度(カナ換算)です。
ぶっちゃけ、ATC 300出せる人は日本に1000人くらいだと思うので、
そこまで設計範囲にするのか、
日常で十分な100〜150あたりをメインと考えるかは、
設計思想次第と考えます。
つまりクルマと同じで、
実質日本で走ることはないサーキット用のフェラーリ300km/hか、
Amazonの荷物を運ぶトラック120km/hか、
ということかと。
そこではボディやタイヤは違うものを使うよね、
と考えますね。
初心者用のサイトメソッド用配列は、
ATCでいえば30くらい、モールスより多少早けりゃいいや、
くらいだと思います。
ちなみに大学生の手書き平均がそれくらいです。
僕の手書きは相当早くて90程度。
また、設計限界を超えた運用も不可能ではないので、
頭打ちかどうかは個人の資質にもよると思いますよ。
同時打鍵が20msでも打てる人はいるし。