あまりにも色々ありすぎるから、
それを振り分けないと議論が食い違う可能性がある。
第一層
qwertyローマ字、JISカナ、
つまり標準配列をブラインドタッチできない層。
日本人の7割です。
第二層
qwertyローマ字、JISカナをブラインドタッチできる。
日本人の3割。
第三層
第二層の中で、標準配列に疑問を持った層。
第一層の中でも、第二層を飛び越えてここにくる人もいる。
また、
第一、二層の中でも、qwertyが支配的になるWindows95以前に、
別の配列(親指シフト、M式、新JIS)をやっていて、
標準配列に疑問を持つ人もここに来る。
ここが、新配列がわちゃわちゃやってるところ。
計測不可能だけど、
日本人の0.1%(12万人)いるかな?
0.01%(1.2万人)いるかな?
0.001%(1200人)?そのへんな気がする。
第二層の人で、
ものすごく努力した人は、競技タイパーになる。
ためしに彼らのやってる競技をやってみてほしい。
ATC基準で言うと70出せば仕事に支障ないところで、
僕ら新配列は100〜200のあたりでわちゃわちゃしている。
タイパーは250〜350出せる。
モノ(物理的な肉体や神経系統)が違うと思う。
タイパーが新配列について発言することはほとんどない。
新配列の平均速度帯よりも、
はるか先に行ってしまった人々は興味すらない。
なにせ、標準配列で疑問を持たなかった人だからね。
(中には疑問を持っているが、
競技者人生が終わるまでは第二層にとどまるという人もいる)
第一層の人から見ると、
第二層の上澄みだけ見て、
第三層が遅いと判断するかもしれない。
そういう声はとても多いからね。
その上澄みは、せいぜい1000人規模しかいなくて、
3600万人分の1000人=0.03%の上澄みを見てるんだね。
それで第二層の勝ちというのは、
母集団を見てなさすぎな野次馬の意見だと思う。
新配列勢の上澄み0.03%って1200人だとしたら0.36人。
1人いない。
1.2万人としてようやく3.5人か。
それくらい、競技者って特殊なエリートだと僕は思っている。
それでも、
いろは坂配列のめんめんつさん、月配列のZFさん、
新下駄のkouyさん、tomoemon-AZIKのtomoemonさんが、
競技勢に食い込む記録を出してはいるから、
競技の範囲内では善戦してるほうだと思う。
第二層にいる人は、
「自分はqwertyで困ってないので、
新配列をやる必要はない。
またはqwertyでないと困る場面があるので、やらない」
という論調が多い気がする。
そんな人の首ねっこを掴んでこちらに引きずり倒すつもりはない。
人生を頑張って。
ただし、困ったことがあったらこの門を叩いてください、
というのみだね。
また、今回の動画の反響、ツイートを見てると、
「qwertyに戻れないのでは」
「qwertyが遅くなるのでは」
「qwertyと混ざるのでは」
という、第三層が知られてないことによる不安が、
とても多かった。
混ざるし、遅くなるし、戻れるよ、
という当たり前の結論を書いておく。
野球部がサッカー部に三ヶ月在籍して、
元に戻ったらボールが取れなくなるなんてことはない。
たまに蹴りたくなるかもしれないが、
しばらくしたら元に戻る。
そしてサッカーできなくなるか、
というとそんなこともない。
混濁はいずれ分離する。
忘却、圧縮という神経の素晴らしい作用によってだ。
あとはどれをメインにするかで、
速度は最適化されていく。
何部がメインか、と同じようにだ。
第三層にいる我々としては、
いくらでも配列はマスターできるし
(部活レギュラーじゃなくて、初級者レベルに動けるくらい)、
いくつも兼修できることは知らしめたい。
また、何個か配列をやると、
「配列をマスターする」技能が向上する。
僕は7つの配列を学習してた時その能力があがり、
新JISを3日で打てるようになった。(秒2カナくらい)
なので、
「さまよえばさまようほどうまくなる」
という現象がある。
スポーツにおけるクロストレーニング効果と思われる。
指と脳の直結自体に、なにかのコツがあるんだと思う。
だから「なんか分からんけどとりあえずやってみよ」
と言う人が新配列に馴染みやすいね。
「なんかうまくいったわ」って人もいれば、
「向かんかったわw」でさらに別の配列を触る人もいる。
「ある一つの道具と添い遂げる」というタイプの人は、
qwertyの重力から逃げられないと思う。
あまり良い例えではないが、
遊び人の方が配列はいいのに出会えるね。
親(OS?)の決めた人と添い遂げるタイプは向かないかも。
第一層がいきなり第三層を覗き見て、
よくわからない、こわい、
qwertyを批判されてもどうしたらいいのよ、
ってなると思う。
qwertyのブラインドタッチに挫折してるんだから、
そんなの関係ない話でしょってなると思う。
(実際、ブラインドタッチ専用に設計された新配列たちのほうが、
qwertyよりブラインドタッチマスターは楽なのだが)
第二層がいきなり第三層を見ても、
僕は関係ないので、というと思う。
なので、今回のATCの解説は、
新配列でキャッキャやる、
という戦略をとってみた。
YouTubeだからある程度マニアックな層は反応するやろ、
と言う読みで、
ふと新配列をこれで初めて知った人も、
「よくわからんがディープで楽しそうな世界があるぞ」
と思ってくれればよいな、と思った。
やるかどうかは分からなくても、
まあ存在は認めてやるわ、くらいがいい距離感かな。
僕個人はqwertyに手を壊されかけた恨みがあり、
これを日本国民に強要しているPC全体に恨みがある
(袈裟が憎いので坊主を憎んでる状態だ)が、
まあそれと関係なく、
新配列はたのしいよ。
文章を書くことはとても楽しく、生きることそのものだ。
それを楽しくする新配列はとても楽しい。
どの層から見ても、そう見えるのが一番だろうね。
例の動画以降、たくさんのことばがネット上を飛び交っている。
それは何配列によって書かれたものだろうか。
そのうち7割はブラインドタッチしてないんよな。
(まあ盛んに書く人はそれよりできそうだけど)
2024年11月21日
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