2025年03月23日

一覧表に書いて吐き出す

わりと大事なテクニック。
沢山のことを抱えすぎて、
頭の中でややこしくなったら、
紙に全部一覧表の形として書き出すとよい。


これはデジタルじゃなくて、アナログがいい。
「一覧表の形にして整理する」ことが目的で、
まず第一回でぐちゃぐちゃの形として書き出して、
第二回で清書することが目的だ。

つまり、第一回、第二回と二回やることで、
実際に頭が整理されるんよね。


登場人物の表を整理してみよう。
登場人物の動機を整理してみよう。
世界の地図を整理してみよう。
時系列を整理してみよう。
登場人物の過去を整理してみよう。
ある事件のとき、誰がどこにいて何をしていたか、整理してみよう。
誰がどこに住んでて、どこまで何分くらいかかるか、整理してみよう。

こういうものは、頭に入っているつもりでも、
なかなか全貌を把握しにくいものだ。
だから、一覧表を「自分でつくってみる」という体験を通じて、
頭を整理することができるんだよね。


ちなみに、これは人生ノートみたいな、
物語とは関係ないことでもできるぞ。
沢山の仕事をかかえているときのToDoリストはまさにこれだ。
・仕事A
 やること XYZ...
・仕事B
 明日までにP
 なるはやQRS
などのように一覧表にしておくだけで、漏れを防ぐことができる。

色んなものを表にすることもできるぞ。
今まで行った国や県の一覧とか、
今まで暮らした街の地図とか、
今まで好きになった女の子の一覧とか、
今まで見てきた映画のベスト100とか、
人生でやるべきこと100とか、
買物リストとか、大掃除でやることとか。



こうすることで何が生まれるのか。
記憶の外部化による、
頭の余白である。

もうこれらの記憶を保持しておく必要がなくなった、
となると、
一気に考える余裕が頭の中に生じるのだ。

実はこれが目的だと言っても過言ではない。
だから、「自分でアナログで一覧表を整理する」
過程が大事なんだよ。

ABCD……があって、
それらはこのような順番で並ぶべきであって……
という整理を自分の脳内でするために、
アナログでやったほうがいい。
世界をA4一枚にレイアウトする行為そのものが、
脳の整理になっているのだ。

これをデジタルでやったとて、整理にはならない。
むしろPCが勝手に整理してくれてしまい、
あなたの脳の整理にはならないぞ。
自分で整理する行為が自分で整理する行為になるのだ。



というわけで、
自分で整理できたあとは、
脳がすっきりして、
アイデアを考える余裕が出来る。

アイデアというのは頭が空っぽでないいと生まれない。
心配事や些末なToDoがたまっているときは、
アイデアを考えることは出来ない。
(だからアイデアを考える人に、
書類を何日まで、というどうでもいい要求は邪魔をしていることになる。
僕は脳の余白を確保するために、
書類はその場でやるか、締切日まで放置するかの二択をしている)

なんにもなくて空っぽ。
それは公園や広場に、芝生しかない状況と同じだ。
なんにもないから退屈だし、
なんか持ってきて遊ぶかー、という状況にないと、
新しいアイデアは出ない。

つまり、アイデアとは退屈をしのぐ目的で生み出されるものなのだ。
だからアイデアは楽しそうなんだよ。
楽しそうじゃないアイデアなんておもしろくないでしょ。


アイデアが楽しそうで魅力的であるためには、
あなたが退屈しなければならない。

アイデアマンとは退屈人のことである。
だから退屈に自分を追い込まないといけないのだ。


なので、頭の中を空っぽにさせるために、
一覧表を沢山作っておくことは大事だ。
それであなたの肩の荷が下りて、
あなたの頭の中に「何もない公園」が出現する。
あとは、退屈の中で妄想したまえ。
自分の中にある全部を組合せて、
繋ぎ合わせて、新しい組合せが生まれるだろう。
posted by おおおかとしひこ at 10:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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