明確に「アルペジオ打鍵」と言っていたわけではないが、
隣の指で隣のキーを連続して打つことが快感で速い、
と見出して、積極的に利用してたのは、
飛鳥配列が祖ではないかと考える。
飛鳥は連続シフトによって、
実質3面アルペジオ運指を仕込めた。
このことが「ぬるぬるつながる」という評価に繋がったと考えられる。
各面の中核部と思われるものを抽出する。
【右手、左シフト(逆面)】
・・よ・・・
・るすまで・
やえ・・・・
僕が「ここは意図的に仕込まれている」
と気づいたのは、中段の部分だ。
です、ます、する、まで
といったパーツがアルペジオ運指として仕込まれている。
連続シフトしながらの時に限りここに黄金のルートが現れるのだな、
と理解した。
おそらく、です、ますを単独で使いたい、
という欲望が清濁別置を生み、
それを連続シフトで打ちたいという欲望が、
連続シフトを生み出したのではないか、
と推測できる。
なのでここが飛鳥の原点じゃないかなー、と推測している。
(伊豆時代と呼ばれるHPは404なので詳細は不明)
ほかに、よる、なども見つけられる。
また人差し指同指連続ではあるが、やる、える、を見つけられる。
【右手、右シフト(裏面)】
・・どめ・・
・くのこそ・
・・・・・
その、この、を中段に見つけられる。
縦連だが「どの」もある。
そく、めく、どく、のくなどに一定の法則がありそうだが、
中核というほどではない。
【右手、単打(表面)】
・・とは・・
・んいかた・
・・・・・
いん、かん、かい、たん、たい、とん、はん、とは、はい、
などを見つけることができる。
漢語メイン?
単打を作り始めた時点では、
まだ清濁別置のアイデアはなかったかも知れないことが、
これを見ると想像できる。
このあとに左シフト面に、です、ますが来たことで、
飛鳥配列は、単なる親指シフトの並び替えから逸脱して、
独自の道を歩むことになったのではないか(推定)。
【左手、右シフト(逆面)】
・・れ・・
・・なら・
・・・・・
なら、られ、なれ、が強い三角を作っている。
その他はあまり強い結びつきはなさそう。
【左手、左シフト(裏面)】
・・け・・
だあがば・
・・せ・・
アルペジオというよりも、繋ぎに使うカナの置き場の感じ。
だが、だけ、あたりを見つけられる。
「けれ」「せれ」が、
シフトを入れ替えないといけないから、
使いにくかったことを思い出す。
同面でなんとかならなかったのかなーと今では思える。
【左手、単打(表面)】
・・・・・
きしうて・
・ちにり・
して、うし、にて、りて、きて、てき、しき、にち、うち、
しに、などを見つけられる。
拗音のため、イ段カナが左手に多い。
なのでなんとなく薙刀式に似てる言葉が多い。
アルペジオの方向性はバラバラだ。
最初から「日本語の基本パーツをアルペジオにしこむ」
と考えた出発ではなく、
やってるうちにそういうまとまりになってきた、
という感じがする。
シフトがバタバタして言葉を繋げる欠点があるのも、
それを示唆している。
もちろん、日本語がカオスであるから、
美しい整理ができる保証などないのだが、
試行錯誤しているうちに、
同面アルペジオ運指を発見していったのが、
飛鳥という考え方を形成したのではないかなー、
と今なら思える。
まずはこれくらいの骨格をつくって、
拗音面や、マイナーカナ、操作系を、
「同じ考え方でやるとしたら」
と置いていったのではないか。
まあ微調整にだいぶかかっていたようではあるが。
これに対して新下駄はスマートに、
設計当初から統計連接順に運指を埋めていった配列だ。
また、カナ同士だけではなく、
シフトキー(SDKLIO)絡みのアルペジオもあることが、
新下駄の発見だったのではないかと思う。
(大元は月配列のDK絡みで知られていただろうが、
文字部分にシフトキーが増えるほど、
それを利用するべきと考えたのだろう。
下駄のあたりでそこに気づき、
新下駄で本格的に最初から織り込んだのではないか)
新下駄のアルペジオは、外→内方向にほぼ整理されている。
これが作者のkouyさんの打鍵癖と関係あるのでは、
とKIHで観察してたんだけど、
静かであまり大袈裟に動かない達人みたいな打鍵法で、
「突き刺し打ちだから内向きアルペジオ!」と断言していいのか、
微妙な感じだったのを覚えている。
外向きのアルペジオは、手首のローリングやヨー回転を伴うので、
疲労するという説もあり、
それを避けたのかもしれない。
2025年01月10日
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