同指連続は悪運指の代表とされる。
速い打鍵というのはn本の指(片手でも両手でも)を使い、
ズラシながら一気にn打をするものであるから、
それができない同指連続運指は、
悪運指である、
という理屈は納得できる。
でも実地調査は、例外を見出すのよね。
900連接調査の右手2連を見てみる。
このうち人差し指同指二連接は、
薬指始動、小指始動のアルペジオ、
とくに人差し指の絡まないものより速い。
HJ、NM、MJなんかは結構速い。
中指縦連なんて悪運指の代表だけど、
IKとか結構速い。
薬指縦連も、薬指始動小指始動アルペジオの遅いやつに比べれば、
速いんよね。
これを利用しない手はないと思う。
薙刀式を作った時はここまで詳細な調査をしていなかったので、
薙刀式ですべてを利用しているわけではない。
しかし薙刀式は比較的人差し指同指二連は、
結構使う配列で、
それは僕の経験的な直感を使っている感じだ。
本来悪運指であるはずのKIを「いる」に当てているが、
「いる」は使いやすいとなぜか思ってしまうし。
ただ、これは利き手である右手のみの傾向で、
左手はメタメタだ。
左アルペジオは一部をのぞき、
積極活用するべきではない勢いなので、
同指連続は悪運指である、というのは真理である。
ていうか、実地の左手を見れば、
同指連続が特に悪運指なのではなく、
同指連続も薬指小指使用も悪運指だ。
つまり、利き手の同指連続は、
人差し指二連、中指縦連と薬指縦連の一部は、
準アルペジオくらい速いといっても過言ではない。
このへんを意図的に積極利用してるカナ配列は、
たぶんないだろう。
「同指連続は悪である」などのように、
高速打鍵理論では言われてきたからだ。
だけど実際には、
同指同鍵連続のほうが脳死で楽なことあるよね?
BS連打とかさ。
この感覚をうまく配列に入れ込めば、
超高速ではないが、
気楽に打てるものになるはずなんだよね。
薙刀式の人差し指連続の多さ、
中指薬指縦連の利用は、
そういう無意識で利用していると考えられる。
もちろん、
超高速で競技を目指す配列ならば、
「同指連続は悪である」でいいと思う。
だけどATC 200〜250以上が実戦に必要とは僕には思えないんよね。
だからそれ以下で楽を追求したほうが、
実戦で役に立つものになるんじゃないかとすら考える。
スポーツカーはサーキットでしかフルスペックが出せない、
みたいなことだ。
現実の文章はサーキットではない。
そんなに整えられたコースを走ることは、
文章を書くことじゃないよね。
文章を書くってことは、悪路に道を作る行為なんだから。
そういう時に、「パッと使える」みたいなことは、
とても重要だと思う。
ちなみにこの文章はフリックで布団の中で書いている。
起き上がってPC開いて自作キーボード結線して…
をやるよりスマホの方がパッと使えるからだ。
もちろんスマホよりも手書きメモのほうがパッと使えるのだけど、
まあそれをブログにはパッとできないので、
スマホが今の所もっともパッと使えるものだ。
ちなみに僕はフリックを人差し指一本で使うので、
同指連続でしか打ってない。笑
それでATC110出てるから、
まあそれでええやん、という感じだな。
(一応証拠ATCテストプレイ: https://m.youtube.com/watch?v=GFBpnT2Oulc)
つまり、超高速打鍵用の理論と、
日常使い用の理論があるのでは、
ということかもしれない。
同時打鍵は超高速打鍵(秒10打程度以上)では足枷になるが、
そんな超高速で人は文章を書かない。
だから文章を書くときには、
同時打鍵は有効だ。
ビジネスタイピング一級がATC 70なので、
ATC 70〜200あたりに有効なのは、
右手の、
人差し指二連を使え、中指薬指縦連も利用せよ、
同時打鍵も使え、
という、「旧来の高速タイピング理論の常識と反すること」
だと思われる。
タイパーたちの超高速打鍵理論は、
音速超えジェットの理論みたいな、
現実を遥かに(数倍)超えた領域の理論で、
それと文章を書くことはリンクしていない。
F1の技術が市販車に全部還元されないのと同じで、
利用できる理論はあくまで一部だと思う。
その境目がATC 200〜250というのが、
今回数値化されておもしろいんだよなあ。
ATC100前後の人たちは、悪路を進むべし。
サーキットを走らなくて良いのだ。
自由文で2000字(変換後)/10分で書ける人が現れたら、
この議論をひっくり返してもいいが、
今の所現れていないね。
2025年01月11日
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