2025年01月15日

【薙刀式】キーボードを変える時が新配列のチャンス

自作キーボードをつくるとか、
新しいスイッチやキーキャップに変えるとか、
市販のいいやつ買うとか、
中古でゲットとか、
有線を無線にしたとか。

新しいキーボードはいい。
新しい畳や新しい万年筆もだ。
そういうときに、配列も変えるとチャレンジしやすい。


経験的に言われているのは、
「物理キーボードと論理配列の記憶が紐づきやすい」
ということである。

人の記憶というのは複合的だ。
昔の音楽を聞くと、その当時のことを思い出したり、
昔住んでた場所へ行くと、いろんなことを思い出したり、
昔よく行ってた飯屋に行くと、いろんなことを思い出したりする。
昔読んでた本を読んでもそう。
ただし電子じゃ無理だな。触覚とか匂いとかが関係してるんだと思う。

記憶は記憶単体として存在するのではなく、
五感と強く結びついている。
まあその方が記憶の負荷が減るからだね。


これは、宣言記憶でも手続き記憶でもおなじだ。
僕は少林寺をやってたが、
道着を着れば当時の動きが蘇ると思う。(できるかはおいといて)
自転車に乗ってる時だけの、道のルートの記憶もあろう。

だから、新配列を、そのキーボードと結びつけると楽になる。


いつも使ってるキーボードで、
qwertyと新配列両方使う、でもいいんだけど、
混同するのは結構つらい。

なので、旧キーボードでは旧配列、
新キーボードでは新配列、
のように使い分けると切り替えがしやすいのだ。
同じPCに繋ぐでも、キーボードを挿し替えるのである。
たとえ内部的なプログラム(エミュレータ)で切り替えてたとしてもだ。
頭の切り替えを、触覚の切り替えと結びつけたほうが早いよ、
という話だ。


現キーボードが気に入っているならば、
安いパンタグラフを2000円くらいで買って、
そっちをqwerty専用にする手もある。
qwertyは物理記憶とともに引っ越しました、という感じだ。
以後qwertyをそれでしか打たないように努めれば、
新配列を迎え入れるメモリーが空くわけだ。

とくに薙刀式は3キー同時押しに対応してる、
良いキーボードが必要なので、
高いキーボードをまた買うのもなー、
という時に使えるテクだ。


まあ、そもそも配列が気になる人は、
たいてい複数のキーボードを持ってるものだ。
アレがいいと聞けば買い、ソレの何が良いと聞けば買う、
みたいな難民状態であったはずだ。
だからそれを蔵出ししてqwertyの記憶をそこに押し込めとくとよい。


ホットスワップなメカニカルを使ってる人は、
スイッチを変えてみよう。
たとえば薙刀式はFJをとても使う配列だから、
FJだけクリッキーを入れるだけでも、
全然触覚の記憶が変わってくるよね。
うるさければタクタイルでもいい。
今タクタイルを使ってるなら、FJだけリニアでも良い。

そんな風にして、
「新しい触覚(ビジュアルや聴覚や匂い)と、
新配列を結びつける」と、
定着しやすく、混同を避けやすいよ。

全く同じキーボードで、シール貼って感触や色を変えるだけでも、
変わったことになるかもしれないね。

で、マスターしたらしばらくそれ専用にしておいて、
徐々に混在させていくと、
混乱期に慣れやすくなると思う。

混乱期を抜ければ、どんなキーボードでも、
新配列を使えるようになるし、
qwertyにも切り替えられるようになるだろう。
そこまで来るのは数ヶ月見ておくと良い。
新配列自体は一ヶ月くらいでなんとかなると思う。



自作キーボードに入門する人、
たとえばcorneやkeyballなんかをゲットして、
勢い余ってキーマップも新配列にしてしまえ、
という人はわりといる。
(大西配列が今は多いかな)

その勢いが一ヶ月続けば、まったくの新環境になるだろうね。
ただ、新しい物理配列にまず慣れる期間が必要な気がするので、
論理配列は遅らせでいいと思う。
イライラの度合いは倍になるからだ。

物理配列は1週間もあれば手が慣れるので、
それから本格的に新配列やれば良いと思うな。



新配列のマスターは、文化部じゃなくて運動部なんですよ。
知識や思考でなんとかなるものじゃないんです。
暗記ゲームより、なわとびに近いんです。
(配列設計は文化部と運動部の融合で、
実装やパズルを解く要素に理系部がいるなあ)


動きを実践する部活だと思うと、
シューズに慣れてから新しい動きを試すといいよ、
という感じかな。

そして前のシューズで前の動きをやればいい、
という風にイメージすると、
わかりやすいかもしれない。
posted by おおおかとしひこ at 13:19| Comment(0) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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