カナ配列薙刀式は、v16快速版にバージョンアップします。
【主な変更意図】
・マイナー4カナ、めみねむの微調整
(v15の「そく」が「みゃ」化けするのがなくなり、
「かいそく」と快速に打てることから命名)
・編集モードを縦横共用版にする
(この記事はv15からv16への差分記事です。
薙刀式の全貌や設定のしかたは http://oookaworks.seesaa.net/article/456099128.html
を見てください)
カナの変更点はわずかです。
「ね」はv14の位置に戻して「ね。」を打ちやすくして、
「め」を改善、
よりマイナーな「む」に我慢してもらうことにします。
また、ヴァ行を「う」の濁音に持ってきました。
(Qキーは小書き専用に戻す)
ヴ系なのに半濁音はやっぱ使いにくいので。
ただし「ヴ」のみ、濁音+う+ー(隣のキー)
という唯一の例外としました。(「づ」があるため)
(追記)
v15からの移行練習メニュー
http://oookaworks.seesaa.net/article/514261947.html
編集モードは今まで便利だったところを保存して、
それ以外を大きく変更しています。
主な改訂方針は、「縦横共用」です。
これまで薙刀式は縦書きをメインの用途として、
横書きはカーソルを変更した横書き版を推奨してきましたが、
縦横同じバージョンでも使えるのでは?
というくらいに練られたので、
今バージョンより採用します。
まず「カッコヒラキ、トジ、一文字戻る」
をすべて廃止して、単にヒラキ確定、トジ確定としました。
「一文字戻る」が縦書きと横書きで異なるカーソル方向のためです。
(「カッコヒラキ、トジ、一文字戻る」はとても便利だと思ったんだけど、
よくよく考えると、カッコ内を書き終えたあと、
外に出る1アクションが必要で、
だとしたらアクション数はどっちも変わらないのでは?と思ったため、
廃止しても変わらないと踏んだ。ただし編集モードの機能は減る)
キー数が足りなくなったので、
「選択範囲をカッコで囲む」は廃止します。便利だったけど。
カーソル、移動関係が大きく変わったのは、
右の2面、横方向のカーソル関係です。
再変換を1面と同じ位置にだぶらせました。
このことで、横書き状態でも、
「戻って再変換」をシームレスに出来るようになりました。
20行選択はなくなりました。
ちょっと痛いけど、
縦横を行き来できる便利さに比べると納得できます。
今のところ、横書きや縦書きの原稿のファイルを行き来しても、
編集モードが同じまま使えるので、
結構重宝しています。
(ただし脚本マクロ、小説マクロは縦書き専用です。
横書きしたい人は独自に改造してどうぞ)
縦方向の移動選択は縦並べに、
横方向の移動選択は横並べに。
このため、面をわけています。
同じ面で十字カーソルにしたい人は改造してください。
その場合選択系が十字にならない問題があります。
「移動しながら選択する」をシームレスにするため、
同一面が設計されていると解釈してください。
薙刀式は最大3キー同時押しを伴う、
「すべてに排他的配置」
(濁音、半濁音、小書き、拗音、外来音が同置)
を実現した稀有な配列です。
プログラミング的な実装は困難で、
極めた配置の為安易な改造を拒みますが、
使う側からしたら、
カナ配列の中で最も最小範囲で、
最も覚えやすい部類で、
指はスムーズに繋がり、楽に高速に使える配列です。
「日本語は膠着語なのだから、その膠着成分、
つまり助詞や助動詞や活用語尾を打ちやすくするべき」
という日本語の構造に踏み入って、
運指を組んだ配列でもあります。
「つながり」という日本語の本質を指の繋がりで書ける、
筆のような感覚で文を書く配列です。
YouTubeで薙刀式を検索すればたくさんの動画を見ることができます。
あるいは、Alternative Typing Contestに出場しているので、
その実戦力を測ることもできるでしょう。
薙刀式のユーザーはより便利に。
一見さんもより使いやすく。
薙刀式v16快速版を触ってみてください。
改訂のたびに思うんだけど、
完璧で美しい配列ができた。
DvorakJ定義ファイルと練習法マニュアルを置いておきます。
薙刀式v16.txt 薙刀式v16英数.txt
薙刀式v16快速版マニュアル.pdf
より詳しくは、http://oookaworks.seesaa.net/article/456099128.html
2025年04月18日
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ZMK版も記号入力、編集モードに対応しました。
https://github.com/eswai/qmk_userspace/tree/main/users/naginata_v16
https://github.com/eswai/zmk-naginata
ZMKもだいぶ浸透してきたので、
ZMK薙刀式を使う人もいたら熱いなあ。
ありがとうございます。
仕事が早い!
はい。
縦横共通版に統合しました。
横書き専用がほしければ、縦横共通版は中途半端な可能性があります。
適宜改造して使ってください。
以前のv15の部分をそのまま使ってもよいですよ。
Windows10、DvorakJで起きたことがないですが、
お使いの環境を教えてください。
また、その現象はどのカナで起きるのかも特定できるとありがたいです。
起きないv15のファイルをコピーして、
それを単に書き換えるとどうなるか比較できるとありがたいです。
単にv15を書き換えてv16にしてるので、
書き換えミスがある可能性があるので確認します。
薙刀式v16のファイルを精査したところ、
ヴの定義部、固有名詞の一部に全角スペースが含まれていたため、
ヴを出そうとする時に意図せず全角スペースが入るバグを見つけました。
(見た目で半角スペースと区別できないやつ)
今回の件とは関係ないですがありがとうございました。
該当ページでは新しいファイルに交換しておきました。
「1ストロークでカナが2個入る」というのは、
たとえばJを押した時に「ああ」となるってことでしょうか。
それともJを押した時に「あい」と別カナも入るということでしょうか。
前者は、キーボードのチャタリングではと推測します。
DvorakJオフのときに、Jを一回押してJJと入力されることがあるかを確認してください。メカニカルならスイッチ交換、その他なら全とっかえかな。
後者はDvorakJの既知のバグです。
「ディ」などの組み合わせ同時押しが特定の順で押された時?
や、処理速度が間に合ってない時?(原因特定できず)に、
同時押しの何かがまだ残ることがあります。
「ディ」では「い」や濁音が入りっぱになることがあると。
この時「あ」を押したら「あい」になる時があります。
この現象が出たら、
それと同じ文字「ディ」をもう一度押すことで治ることが多いです。
なぜこれが起こるかは、DvorakJの中身を解析しないとわからないので、
僕には手が出せません。
(作者のサポートは終わってるので、自力で解読するしかないんですよね…)
USBポートの差し替えで治る場合、
転送速度が異なるポートの場合があります。
また、USBハブを経由していると提供電圧が下がるので、
キーボードの動作自体が不安定なことがあります(自作キーボードでよくある)ので、PC直結に変えてみてください。
ただv15にすると治るということから、
ハード周りではないと予測されます。
どのカナでどういう時に起こるのか、
いくつかの例があると、原因箇所を特定できます。
報告ありがとうございます。
これまでに遭遇したことがない現象です。
考えられる原因としては、意外とWindows11の不具合とぶつかってる、
だったりして。
対策ですが、今動いてるv15をコピーして名前を変えます。
v16仮とします。
この中をメモ帳などで開いていじります。
1. シフトカナの部分をいじってください。
今回動いた、み、め、む、ねを書き換えてください。
2. 最初の方の定義部を書き換えます。
{み} | +30 になってるところの30を1Fに。
3. 中盤あたりに拗音定義部、みゃみゅみょの定義部があります。
みゃみゅみょの位置を動かしてください。
みゃを半角スペース4または2で消して、該当部にみゃを入れる、
などを繰り返してください。
|と半角スペースで区切られたキーボードの形をしています。
定義部は二箇所あるので両方です。
をやり、v16仮を読み込ませるとカナ部分は動きますかね?
編集モードは、v16からコピーして該当部を上書きすると、
いけると思います。
これが動くなら編集モードもやってみてください。
なおこのv16仮は、ヴァ行はv15のままとしました。
ここに不満がなければこのまま使えば「う」周りの不具合を避けられる可能性が高いです。
基本的にはそれしかやってないので、
変なことが起こる原因が不明ですが、
「動くやつからいじりなおす」がPCではよくあることなので、
対策を書いてみました。
もしヴァ行をv16のようにしたければ、
同様に外来音定義部をv16から探して、
該当箇所をコピーして上書きしてください。
「動いたバージョンは保存する」を原則にして、
何か操作をしたら動かなくなったら、
動いた前のバージョンをコピーして、そこからいじり直すと作業が明確になります。
あともう一つ考えられる原因は、
「し」が入りっぱなしになっている現象から、
前コメントで説明したDvorakJのバグ
(おそらく元々のAHKからのバグ)で、
同時押ししたら前のキーの押しっぱなしが起こり、
次のキー入力イベントでそれが押された扱いされる、
というやつです。
「じゅ」関係で起こり、「し」が漏れることから、
「じ」を入れるか、「しゅ」を入れるか、
編集モードの保存、R+JK
を入れたら元に戻る可能性があります。
私はこういったプログラミングに疎く、大岡さんの指示どおりにできているか保証はできません。それに、まだ編集モードは試していません。
しかし、例の「16じゅう」が今は正確に入力できています。とりあえず、報告しておきます。
文面からあまり明るくない感じを受けたので、
できるだけ丁寧に説明したつもりです。
わからないことがあれば質問してください。
とりあえずなんとかなってよかったです。
原因がわからんのがなんか気持ち悪い…
16はあってもなくても挙動に関係ないはずです。
今後も続くようであれば、
「IMEを前のバージョンに戻す」と、
挙動が安定する可能性もあります。
「Windows11 IMEを前のバージョンに戻す」
でやり方を調べてみてください。
(バージョンによってやり方が違うので、
複数の情報にあたってみてください)
素早い、しかも的確なご指示ありがとうございました。
薙刀式は毎日使うものなので、安定が一番です。
ちなみに、IMEはAtokです。何も変更していません。
本当に助かりました。ありがとうございます。