2025年01月21日

【薙刀式】マンデラエフェクトで茨木市の話が出ているのを知った

言語の話なので薙刀式カテゴリで。

みんないばらぎしと濁るのだと思ってたら、
いばらきしと濁らないことを知って衝撃を受けているそうだ。

僕は茨木市出身なので実情を。
大阪府茨木市は、いばらきしが正式名称。
ただし、実用上濁って発音されることがほとんど。




たとえば「茨木駅」というときは、濁音便が発生して、
「いばらぎえき」という。

JR茨木駅、阪急茨木市駅が近くにあり、
駅名は「市」ありなしで区別している。
地元民は「いばらぎえき」がJR、「いばらきえき」が阪急、
と使い分けてるよ。JRの正式名称はいばらき。
またややこしいときは、JRいばらぎ、阪急いばらき、
と冠詞と濁音の有無の二重で保険をかける。


逆に、僕は関西なので、茨城県は「いばらぎけん」と呼んでいた。
大阪はいばらきで、関東はいばらぎや、というのが大阪側の認識だったが、
実は茨城県では、こっちはいばらきでいばらぎは大阪、
となっていたらしい。
この対称性は、濁音便の発生の研究になるんじゃないか。


本来清音であったものが、〇〇何か、と複合語になったときに濁音化して、
その何かが外れたときも、濁音が残存した、
というのは他にも例がありそうだ。


名産でいうと。
茨木童子はいばらきどうじなのは、みんな女神転生で覚えた。

茨木高校はせいしきにはいばらきこうこうだが、
いばらぎこうこうと濁って発音されることが多い。
略称のイバこうに引っ張られているかも。
関西は大体マクドとか汚く濁るのが好きな傾向にある。

茨木高槻間で渋滞、ならばいばらぎたかつきかん、
と濁ることが多いね。そのほうが言いやすいからだ。
茨木市民会館はいばらぎしみんかいかんと、
濁って発音されやすいと思う。正式にはいばらきだろうが。

濁音で終わることで、次に何かつづく、
ということが暗示されるんじゃないかなあ。
茨木民というときも、いばらぎみんと濁る。
いばらきみんとは言わないね。

関西弁のアクセントも関係してると思う。
茨木市長はい↑ば↑ら↑ぎ↑市長↑という。
い↓ば↑ら↑き↓市長↓は関西弁の音程として変だからだ。

日本語は前後に来るもので発音やアクセントが変わる言語だ。
それをよく知らないで文字だけで考えた結果、
「いばらぎ」を信用してしまい、
無知ゆえに「いばらぎだったはず! マンデラエフェクトだ!」
と騒いでしまうのではないだろうか。

以上、大阪府茨木市出身者の話。

ぶっちゃけ、
地元でもいばらぎと濁って発音されることのほうが多い。
正式名称がいばらきと使い分けているに過ぎないと思う。


このへんは口で言えば大体理解できるのだが、
文字で表記するとややこしい、という問題がありそうな気がする。
ネットでマンデラエフェクトが流行るのは、
実はこうした「文字だけのときの問題」が絡んでいる可能性があるね。
posted by おおおかとしひこ at 15:49| Comment(0) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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