調子のいい時と悪い時がある。
結局、出来上がったものは、
調子のいい時のものを全部つなげたものだ。
これは、リアルな人生とは異なる。
リアルな人生というものは、
調子のいい時と悪い時が交互にやってくるものだからだ。
一方、調子の悪い執筆というのは、
まじでつまらなくしか書けない。
なので、うまく書けるようになるまで待ち、
あるいは書き続け、
調子のいい時だけつなげて書いたようにする。
もちろん、その中で主人公が調子よくなったり悪くなったりするけど。
つまり、我々は嘘がうまくつけたところだけを、
つないでいる。
執筆中に、うまく書けない部分が出るのは当然だ。
うまく書けるまで、何回も書き直したり、
うまく書けるまで待ったり、
とりあえず適当に書いて次を書いて、そのうち戻ってきたりする、
などとして、
調子の悪いところで長居しない、
という方法論があると思う。
で、そのうちリライトでもっとうまく書き直してゆく。
何が言いたいかというと、
「プロのうまく書けている作品というものは、
毎日書いたものをつなげたものではなく、
上手につぎはぎしたものである」ということだ。
授業の作文程度しか書いたことがない人は、
「前から始めて最後までたどり着けば完成」と思っている節がある。
まあそれしかやったことがなければそうなるだろう。
はじめから書かなくてもいいし、
順番に書かなくてもいいし、
連続して書かなくてもいいんだよ。
最後にちゃんとなってれば。
そういう柔軟な書き方があってもいいぞ、
ということを言おうとしている。
先日書いたやつは四章構成で、
第二章のハイライトから書いた。
で、第一章を書きはじめ、
そのあと四章の結部を書いた。
これでゴールが見えたので、
それに必要なことを第二章三章で書こう、
と計画して書いた。
そういう書き方をしてもいいのだ。
ゴールが見えていないのならば、
センタークエスチョンもうまく提示できないだろうし、
何に重点を置けばいいのかもいまいち分からない。
ラストを前提とした逆算も難しくなる。
最初から順番に書くことが、ベストのやり方とは限らない。
しかも我々は日々調子が変わるので、
毎日書くことは僕はあまりやらない。
調子のいいときに進み、悪いときは別のことをする、
というやり方を使っている。
そういう風に決めると、判断が楽になることもある。
出来上がったものは、
まるで最初から最後まで一気通貫して書かれたような、
ほんとうのところはつぎはぎのものである。
最初から書いてるのにまるでつぎはぎに見えるのとは、
真逆だ。
そういうやり方をやってみるとよい。
2025年06月23日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバック