今日も大西配列を断念する人を見たので。
> 大西配列やめる 色々理由はあるけど、qwertyが使えなくなる事の代償が意外とデカかった
「qwertyが使えなくなる」に関してはいくつかの意味があり得る
(元ツイを辿ってもそれ以上の記述がなかった)が、
ケースごとに考えてみたい。
1. qwertyローマ字がブラインドタッチできなくなってしまった
2. qwertyローマ字がバカバカしくて使う気がせず、
会社などでqwertyを強制されることにイライラする
3. qwerty前提のショートカット群が使えないので、
全体作業効率が落ちる
などだろう。
ケースごとに考えよう。
1. qwertyローマ字がブラインドタッチできなくなってしまった
これは一時的な現象で、
人はqwertyとバイリンガルになれることが、
先人の新配列経験者たちの証言から明らかになっている。
ざっくり、2〜3週間もあれば、
qwertyのカンは戻るので、
焦らずに「両立する」を目指して欲しい。
ただ、スキル的に両立できたとしても、
次の問題が襲ってくる。
2. qwertyローマ字がバカバカしくて使う気がせず、
会社などでqwertyを強制されることにイライラする
気持ちの問題だね。
qwertyはほんとうにバカバカしい。
かしこい配列を使っているほど、
無理解な世間をバカにしたくなってしまう。
だけど世界が変わるのを待ってても遅いので、
あなたの周りでなるべくqwertyを使わないようにする環境を整えよう。
たとえば業務メールごときフリックでいけるでしょ。
ちなみに僕はフリックで100字(変換後)/1分くらいで打てるよ。
そこらへんのqwerty並みだと思う。
あと在宅で適宜qwertyを使わないような設定にしていくとかね。
友人のPCがqwertyなのでバカにしてしまう、
というのは心の持ちようでなんとかしよう。
大人には愚行権がある。
宗教の押し売りをしないように、
彼が困っているときだけ教えてあげよう。
その代わり、
この隠れキリシタンの道に彼も引き込む責任を持つこと。
3. qwerty前提のショートカット群が使えないので、
全体作業効率が落ちる
世の中には様々なアプリがあり、
それらのショートカットは全てqwertyを前提としている。
ctrl+Zは、Zとは関係なく、「左下の隅のキーがアンドゥ」
というように、
アルファベットの文字的な意味とは関係なく、
上下左右関係だけでショートカットが置かれていることが多い。
たとえば、巻き戻し、再生、早送りの、JKLは、
右手ホームポジションから三つ並んでいることを利用してるだけである。
いくつか防御法がある。
・ctrlを押してる間だけqwertyに戻る
いくつかのエミュレータにはこの設定があるはず。
なければ自分でスクリプトを書き、
ネットの海に放つと同好の士の役に立つだろう。
だがctrlと関係なく、単打のみで動かすショートカットは、
この方法では無理だ(Vimなど)。
なので、
・英字配列はqwertyを使い、日本語は新配列を使う
ように割り切る手もある。
日英共用を謳った配列は、
ここをきちんと動線を引いてあげてないので、
無責任だと僕は批判したい。
「Vimは諦めろ」ぐらい割り切った答えでも、
態度を曖昧にするより明快でいいと思うんだがね。
さて、
代償について解説した。
これらを背負いながら、新配列を使う必要がある。
だけど、それと引き換えに得られるメリットは、
高速打鍵で日本語を綴れたり、
思考と指が一致する快感であったり、
疲れずに打ち続けられる能力を得ることだ。
僕は、メリットが100倍くらい上回ると思う。
代償は思ったより大きいが、
メリットはその100倍大きいぞ。
2025年03月21日
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新キーボードの代償
(私の場合、新キーボードはKinesis Adv360 Pro)
ノートPC(MacBook Air)で作業するとき、使いにくい。
(だいぶ慣れてはきたものの。)
(ずっとUSキーボードを使ってたのを、JISキーボードにして、さらに「英数」を「Left Shift」に、「かな」を「Right Shift」にして少し強引にk-code(漢直)、k-dvorakを使ってる。)
シフトやAltの左右を、
英数/かな(IMEオフ/オン)に当てるのは、
結構昔からあるアイデアですが、
それまだ僕には遠いと思えたんですよね。
Macのスペースキーの左右がベストだと思ったので。
左シフトはまだ妥協としても、
右シフトがめちゃくちゃ遠い…
(まあ、どう妥協するか、という話でもあります)