2025年07月13日

真ん中を書け

難しいことだけど、逆張りとか人のいない所に行こうとすると、
ろくなことじゃないぞ、という話。

もちろん、真ん中には人が多い。
すぐにレッドオーシャンになるから、
なるべく人のいない所に旗を立てて、
そこで王様になりたい、という気分はよくわかる。
ブルーオーシャンを先に見つけて、そこで勝ったやつが勝ち、
というルール、世界の法則も良くわかる。

だけど、マスで受け取る何かが、
マイナーなブルーオーシャンでいいか、
という話だ。
もちろん、使い古されたレッドオーシャンはいらない。
飽きたからだ。
だけど、レッドオーシャンになっていない、
真ん中はあると僕は思う。

それは、「そのテーマの真ん中」だと思う。

そのテーマを選んだからには、避けて通れないところがある。
母親のことを描きたかったら、
母の愛情や出産や育児から離れられないよね。
金のことを描きたかったら、
金欠や金満や金儲けのところから離れられないよね。
そのテーマで扱う真ん中から逃げたらよくない、
ということなのだ。

ベタな演出やベタな人間関係やベタな展開が真ん中なのではない。
僕の考える真ん中とは、
そのテーマのど真ん中でやるべきこと、
だと思う。
金のことをテーマにしておきながら、
金欠から離れるわけにはいかないが、
だからといって、
「貧乏暮らしをしている漫画家」「貧乏学生」はベタだということだ。
つまり、真ん中にいる、別のブルーオーシャンを探すことだ。

「ものづくりの情熱」を描きたいときに、
建設業界や伝統工芸や工場を描くのではなくて、
「二次創作漫画家チーム」を描いてもいいわけだ。
真ん中にいながら、ずらす。
それをやればいいだけのことである。

真ん中にいることが怖くて、逃げてしまったことを、
「人のいないところで旗を立てる」とうそぶいてもしょうがない。
誰も来ないところに旗を立てても、
マスコミュニケーションである映画では意味がないと思う。
テーマの真ん中から逃げずに、
ブルーオーシャンを見つけるべきだろう。

いつだって世界を変えるのは若者だ。
若者が真ん中から逃げたら、ろくなことにならない。
逃げて生き延びるくらいならば、
真ん中で派手に散ったほうが、ドラマになるというものだ。
私たちはドラマを描いているのであり、事実を描いているのではない。
面白いほうを書くのである。


いま何を書いたらいいか。
どういうテーマが旬か。
そのテーマの真ん中はどのへんか。
それをベタに描かずに、
新しい角度から描けるネタとはなんだろう。

そのようにして、
新しいものを発明するのだ。
posted by おおおかとしひこ at 09:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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