2025年04月28日

【薙刀式】ブラインドタッチの感覚の言語化(中級編)

ブラインドタッチを想像できてない人は、
空間の位置関係と文字を繋げる、
とイメージしていると、
次の中級編にはいけなくなる。


次の段階のイメージは、
「言葉と指をつなげる」だと思う。

もはや文字単位の分解ではなくて、
2文字単位、3文字単位を指が勝手に動き、
さらにそれらがつながり、
一語は一続きになる感覚だ。

特に日本語は複合語も多いので、
単語同士を結合して打っていく感覚は、
わかりやすいと思われる。

単語同士=単語+同士、
単語=たん+ご、同士=どう+し、
みたいな感覚。

「文字が空間に分布していて、
それを決められた指で取る」
までの初級感覚だけだと、
「日英共用配列を覚えれば、
一挙両得ではないか?」
と誤った考えに陥ると思う。

同じ位置にアルファベットが並んでいるから、
ひとつの空間関係セットを覚えれば、
両対応できて、
日本語、英語とふたつ覚えなくていいだろう?
と直感的に思うのは、
ブラインドタッチの中級編を知らない証拠だと思う。

上で議論したように、
たん+ご+どう+し
のような複合的なつながりが日本語にある。
しかし英語で、
tan+go+dou+si
というスペリングは存在しない。

逆に英語によくある、
it is rainy day
みたいな繋がり方は日本語にはない。

つまり二つの言語は、言葉のつながり方が、
全く異なる。
文字数も繋がり方の法則も、その頻度もだ。

これは実質、「二種類の運指構造を学ぶ」
ことに等しい。

そして、だったら日本語英語、
それぞれに特化したものを学んだ方が、
最終的には特すると思うんよな。


日英共用配列、たとえば大西配列で、
ローマ字がそこそこ書けるようになった人でも、
大西配列で英語が同じ速度になるとは限らない。
英語0練習ならば、素人と変わらない速度にしかならない。
それは、「頭の空間関係」から文字を引っ張り出してるからで、
それはとても遅いからだ。
日英共用を使うには、
まったく異なる運指法を二種類マスターする必要がある。


ブラインドタッチを学ぶと言うことは、
その言語の代表的な音の連なり、
2〜4音くらいを、
自動的に指が動くまで反射化することである。

だから、ここまできてしまった人は、
Gがどこにある?
とか聞かれてもわからなくなる。
dagaと打ってみて、ああここ、みたいに把握する。


「新配列を学ぶ」ということは、
このような2〜4音連続運指セットを学ぶことだ。
1文字1文字を覚えている段階では、
実用の役に立たない。

GW中に新配列をマスターしよう!
というキャンペーン中だけど、
こうした代表的な音のつながり単位で、
ぜひ身につけていただきたい。
そうすると言葉を合成しやすくなるからね。

活字での活版印刷をイメージしようか。
一文字一文字活字を組んでたら遅い。
よく使う二文字単位、三文字単位の活字があることをイメージしよう。
こうやって、言葉を自動化していくのだ。


キーボード配列とは、
このような連続運指の重ね合わせになっているわけだ。

僕がqwertyローマ字がクソだと思うのは、
この連続動線がめちゃくちゃで、
言葉の合成が困難なことだ。
たとえば「させられる」とか、かなり指がもつれる。
こういうのを新配列は打ちやすい指の流れにもってきている。
(何を大事にするかは配列によって異なる)


GW中にできることは限られている。
だけど、
指の連続運動で言葉を合成していく感覚の一部を、
体験してほしい。
それはqwertyローマ字にはほとんどない。
「高校生」とか、適当なワードなことが多いね。
新配列は、重要な言葉で、それをやりやすくしている。

(重要の基準は、多くの配列では統計的N-gram、
薙刀式や飛鳥では、日本語の中核語だ)
posted by おおおかとしひこ at 21:01| Comment(0) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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