競技スピード秒20打で文章なんか書き続けられるわけがない。
その続き。
キーボードで言葉を書くのに、
とても短いものと、長いものがある。
短いもの:
パスワード、検索、会話、チャット、
ツイート、掲示板書き込み、
短文メール、自分用メモ
長いもの:
長文メール、手紙、日記、記事、
エッセイ、小噺、短編小説、
論文、脚本、小説、新書、理論体系
短いものは、検索やメモなどの例外を除いて、
「相手がそこにいて、すぐ反応が返ってくる前提」
のものである。
つまり、文脈を共有して、
ある程度の言葉を省略していることが前提で、
相手に投げかけて、返ってきたものに対して、
また返して…と、
二人(以上)で作っていくもの、である。
これを会話文と呼ぶことにする。
長いものは、多少の例外を除いて、
「相手がその場にいなくて、
すぐにリアクションが返ってこないもの」である。
つまり、
不特定多数に向けたもので、
どのような文脈の人が読むかわからないため、
まずこれから書くことの文脈を明らかにして、
その前提の上で論を展開するものだ。
これを文章と呼ぶことにする。
仮に、序論、本論、結論と三段構成だとすると、
会話文は序論を省略してはじめて、
結論も明示しないことが多い。
本論は、議論というよりは、
前提の違いや目的の違いを確認することに時間をかけることが多い。
(ちなみに僕はADHDの傾向が強いので、
この省略部が読み取れないことで苦労することが多い。
後出しで前提を変えてきたり、
ゴールポストを動かされるのも苦手だ。
なぜ前提の違いを最初に確認せず、
会話しながらやるのかいまだにわからない。
最初に前提を一覧にしてから議論に入ればいいのに。
風俗で最初に禁止事項を示してから、
プレイスタートにしてるのと同じにすればいいのに)
会話文はとても短い。
5文字、30文字、140字程度だろう。
文章は長い。
1000、2000、5000、1万、5万、10万字程度だ。
標準配列、qwertyローマ字、JISカナは、
会話文ではそれほど問題を生じない。
競技もその程度で行われるし、
ほとんどの人は文章をきちんと書かないため、
標準配列の問題に気づいていない。
ていうか何が問題なのか、指摘されてもわからない。
標準配列が問題を生じるのは、
文章を書くときではないか?
タイピング競技や、会話文レベルでは問題にならないことが、
文章を書くときに問題を生じる。
大きくはふたつあって、
文字配列のことと機能キーのことだ。
文字配列は、
指の使用頻度によって疲労の蓄積が異常なことや、
動線がめちゃくちゃで疲労を増幅していることがある。
機能キーは、
ホームポジションから遠く、動線が整理されていないことがある。
漢字変換のエンジン、IMEが、
20世紀からほとんど進化していないのも問題だ。
(ちなみにWindowsの日本語IME、MS-IMEの管理権限は、
現在日本になく中国管理である。
中国人が日本語IMEの改良更新を承認するわけがないし、
そもそも理解すらしてないだろう。
これはグローバル世界をそのように区分けしたMicrosoftの判断だ。
これは日本を没落させようとする陰謀であり、
このことを日本政府は把握…おっと誰かきたようだ…)
つまり、
デジタル日本語入力は、
会話文レベルではまあまあ成立しているが、
文章レベルでは成立していない、
と僕は考える。
qwertyローマ字でえっちらおっちら論文や小説を書くのは、
あまりにも生産性が低い。
競技スピードで論文や小説を書くのは不可能なので、
文章レベル速度、秒3カナ前後での、
日本語デジタル入力の最適化をするべきだ。
そもそも作家に腱鞘炎持ちが多いのは、
道具として不備がある証拠だ。
人類は座り続けるのに向いてない構造だから腰痛になる、
というのはまだわかるが、
その前に腱鞘炎になるので、
座るより負荷が高い道具ということになる。
これは、「手の動かし方」に問題がある。
打ち方、打鍵法でどうにかなる問題ではない。
キーボードを高級なものにすればどうにかなる問題でもない。
日本最高峰のリアルフォース30gを使っても、
腱鞘炎になる人はなる。
「手を動かす軌道群」に問題があるのだ。
もしどなたか研究者がいて、
各指に精度の高いGPSをつけて
(最低0.5mm精度かな。1mmだと誤差が出そう)、
指の走行距離を測定できるなら、
薙刀式の被験者として名乗りをあげたいところだ。
競技者のqwertyも測定するなら、秒20打、
多めに見積もって秒30打の精度で処理できるべきなので、
1フレームでは全然足りないだろう。
平面的な距離というよりは、3次元的な距離なので、
GPSでないもののほうがいいかもしれないが。
文章を書くレベルでは、標準配列はゴミだ。
まともに文章を書きたい人は、
qwertyローマ字、JISカナを捨てなさい。
滅多に文章を書かないなら、
標準配列で十分だろう。
プロ文房具として、標準配列は使うべきではない。
もちろん、
非標準配列=新配列のうち、
何が良いかの評価は定まっていない。
そもそもどんな文章を書くかは、人によって異なるからだ。
配列にも性格があり、向く文章があるとされる。
新JISは硬い文章が向くし、
薙刀式は物語文が得意だ。
新下駄は統計準拠なので平均的な文章が得意だろう。
飛鳥はダラダラ書くのに向いてるといわれる。
キャラの立ってる配列もあれば、
無難に固めたものもある。
だから「ベスト」はなくて、
「その人が打ちやすいもの」が最適だと僕は思う。
(どれを選ぶべきかの基準は難しくて、
試打してみて決めるしかなさそうだ)
以下提案。
新配列を触ってみよう。
標準配列ではない世界のことを知ろう。
文章を書く人ならば、
誰でもqwertyローマ字がベストなのか?
と疑問に思ったはずだ。
そういう人は、新配列をこのGWに触ってみるべきだ。
以下に有名どころ?を。
ローマ字系
大西配列、Tomisuke配列、けいならべ、カタナ式
SKY配列
カナ系
薙刀式、月配列、新下駄配列、飛鳥配列、シン蜂蜜小梅配列
難易度が低いものでは、
大西配列と薙刀式をあげておく。
この二つはマスターまでの動線が用意されているのも良い。
この辺の名前でググっていけば、
別の配列の名前も知ることになるだろう。
何かを始めるには、今が一番若いときだ。
2025年04月29日
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