2025年05月03日

アイデアの芽から大樹の育て方

アイデアというのは芽のようなものだ。
とても小さいものだ。
これを最終的に大樹に育てる方法を俯瞰してみよう。


まず、アイデアをたくさん出すことだ。
アイデアいうのは常にとても小さいということを自覚すること。
ビッグアイデアなんてよくいうけど、そんなものは滅多にない。
のちのちビッグに育ったものを、
結果的にビッグアイデアと呼んでいるに過ぎない、と僕は思っている。
だから、アイデアというのは単位あたり常に小さいと思っている。

小さなものであれば、沢山考えることができるだろう。

また、よくあるのは、
現状がアイデアが不足しているなあ、と思ってアイデア出しをすると、
現状のものとは異なる関係の小さいアイデアばかりになり、
アイデアが沢山溢れてはいるが、芯のない状態になることがよくある。
あるものが足りないからアイデアを出して埋めたのだが、
結局欲しい方向性のアイデアではなく、
なんか面白いから採用しよう、ってなって、
結局小さいアイデアばかり、
ということがまれに良くある。


こういう時は、植物の成長を想像するとよい。
大地を想像する。
あなたの書いたものは、何本かの小さな木であり、
一本の大きな大樹ではなく、
地面にまた別の小さな芽が沢山生えている状態のものだ。
これを最終的に一本の大きな大樹に育てることを考えるわけ。

容易に考えられるのは、
いくつかの芽吹きを育て、
小さな木まで成長させることだ。
そして木から林をつくればよい。
林が出来たら、いくつかの芽は採用しなくなるだろう。
芽は殺せた。
そして次に、林から間引く。
小さな木で育ちそうにないやつは切る。
その分、他の木が枝を伸ばせるはずだ。
ある木は必ず一つの芽から出来上がっているもののはずだ。
そうして、何本かの大き目の木の林が出来たはず。
さて、これらを接ぎ木して一本の木にしてもよいし、
いらない小さな木を切っていってもよい。
いずれにせよ、出来上がったものは、
大きな一本の木になっていればよい。

木を育てたいときに、他の大地に芽を生やしてしまうことはよくある。
そういう時は芽から木になるまで待って、それから間引くか検討することだ。
木までならずに枯れる芽もたくさんある。

で、最終的に、大地は芽がない状態の、
一本の大きな木にまとまるはずだ。
まとめようとしてまた別の芽をはやすことはよくあるので、
とりあえず育ててみて、一本の木として融合できるか、
という間引き時期に来るまで、
しばらく育ててみるとよい。


ああ、困った、リライトしなければ、
と思ってアイデアを出したとしても、
常に小さなアイデアしか出ず、
これを解決するビッグアイデアが出ればいいのに、
なんて思うことがよくある。
しかしそんなものはない。
アイデアというのはいつも小さなものだ。
それを育てたときにしか、ビッグアイデアにはならないのだ。

そもそも「ビッグアイデア」なんてないよ。
結果論だからね。
あるものを見たときに「これはビッグアイデアだ!」
なんて思えるものはないと思うよ。
そこから発展させて、双葉をつけて木まで成長させたときに、
わりと中くらいのアイデアだね、
となるだけのこと。
それを大樹まで育てられたときに、
その芽だったものは、結果的にビッグアイデアと呼ばれるだけだ。

それが太い幹になるかどうかまで、
芽の段階じゃわからない。
育て方次第じゃないかな。


ということで、アイデアは沢山出したほうがよい。
それがそのうち育ってくるだろう。
100あるアイデアから、使えそうなもの、育ちそうなものに、
水をやればよい。
意外なものが育つこともあるよ。


出来上がったものは、
まるでたった一つのビッグアイデアから、
きれいに枝葉が伸びて、きれいに成長したかのように見えている。
そのように枝刈りしたからだね。
まだ伸び切っていない木たちから、ここに成長させる方法論を、
誰も教えてくれない。
アイデアを出して、たくさん芽を出して、
育てて、間引きして、接ぎ木したり枝刈りするしかないと思うな。
posted by おおおかとしひこ at 08:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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