2025年05月07日

【薙刀式】GW明けのqwerty

GW中に新配列を練習してみただろうか?
どんな感じかな?
なんとなく手が覚えてる、くらいまで出来たかしら?
あるいは、限定的な言葉ならその配列で打てる、
くらいまで行ったかなあ。

さあ今日から仕事だ。qwertyが戻ってくる。
このイライラとの付き合い方について。


qwertyの指遣いをしようと思うと、
○○配列の指遣いになってしまう。

それは意図せずにそうなるからイライラする。
原因も不明だし、
慣れてない自分にもイライラするし、
そもそも○○配列なら楽なのに、
なんでqwertyが存在するんや、
ということにもイライラする。

なので、そのイライラの原因を解説してみる。


もし、qwertyで打とうとしたのに、
○○配列の手の動きになって、
間違えたのだとしたら、
その言葉を一個一個メモしていくと良い。

まあ仕事中なので一々出来ないかもしれないが、
一つのファイルをつくって、
そこに蓄積してみるとよい。

そうすると、「傾向」がわかってくる。

間違えた言葉とは、
「○○配列では打ちやすいのに、
qwertyでは打ちにくい言葉」であることが多いのだ。
つまり、○○配列がすでに体の中に入っていて、
無意識が楽な最短経路のほうを選択してるってこと。

近道があるならそっちを使いたくなるわけだ。

だが今はオフィシャルの身。
プライベートなら立ちションするけど、
社の名刺を持ってる状態ではできない、
みたいな気持ちに切り替えるとよい。
そのショートカットは通らずに、
正式なルートを辿る、と思うことにしよう。

で、そのことばを打つたびに、
「バカだなーみんなこの近道知らないんだ」と、
ニヤニヤするべきだ。

そのイライラを、ニヤニヤに変えるのだ。

もちろん、
「なんでそんな遠回りをするqwertyを採用するのか」
についての根本的なイライラは解消しない。
なぜなら人々が無知だから、としか言いようがない。

なのであなたが啓蒙する立場になれば、
世の中に啓蒙マンがたくさん増えて、
世の中の流れは変わるかもしれない。
ただ今は少ないし、
あなたが○○配列をマスターし切ったわけではないので、
「この先人類が体験する配列変更の儀」
を先行して体験している、
と自覚するしかない。

あなたは神に選ばれたヒーローである。
だが完全なヒーローではないので、
まだ一般人のふりをしなければならない。

あなたはヒーローにおける、
「今は一般人」を練習しているのである。
そう、○○配列を練習しているのではない。
不自由なqwertyを練習しているのだ。

スーパーマンなら空を飛んでいけばいいのだが、
クラークケントのときは電車に乗り、歩かなければならない。
その違いを実感しておくのは、
qwertyと○○配列の差を考える上で、
貴重な体験だと思うべきだ。



などとマインドを変えれば、
「ふう…一般人って大変だなあ。
でも家に帰れば○○配列があるし、
家でよろしくやってるよ俺は」
などと余裕ができるだろう。

イライラは余裕のないところに起こる。
別に文書作成を急いでるわけでもないだろう。
2倍時間がかかったとしても、
時給に影響はない。
仕事は内容的質のほうが大事なものだ。

なので、内容を考えつつ、
qwertyの実戦練習なのだと思って、
「あらためてqwertyを学ぶ」と思うと良い。


ちなみに、よく言われることなんだけど、
新配列を練習すると、
なぜか元のqwertyの速度があがることがよくある。
クロストレーニング効果だ。
qwertyに必要ない筋肉や神経を発達させると、
それを利用してqwertyも伸びるという原理だね。

なので、なぜかqwertyも上手くなるという現象が、
わりとよくある。

僕は結局qwertyのブラインドタッチを練習したことがないのだが、
カタナ式、薙刀式を打つことで、
なぜかqwertyがブラインドタッチできるようになってしまった。
不思議なこともあるものだ。


この混乱期はどれくらい続くのか?
今日一日?
三日?
一週間?
まず一週間は続くと思う。
だけど指が勝手に動くのは、少しずつ減ってくる。
今日が一番つらいよ。
でも明日になれば少し減る。

これは新配列学習時と同じだ。
寝たら神経学習が定着するからだ。
今日一日のqwertyのイライラが、
明日になれば少し減る。
神経がqwertyを学習したからだ。

こうして、分離を学習していく。
qwertyを再学習して、
同時に○○配列を使うという、
第2フェーズの学習である。


慣れてくると、
切り替えに10〜15分くらいだという。
これは、
今までqwertyを使ってて、
いきなり○○配列を使うと、
qwertyの指遣いが時々出て邪魔をして、
10〜15分も○○配列で打つと、
完全に混乱を避けて、純粋になる、
という感覚だ。

その逆の、○○配列からqwertyの切り替えでも、
同じことが起こる。

人体には恒常性維持(ホメオスタシス)という機能があって、
「なるべく今の平衡状態を保とう」としている。
今からずれたら戻る力が働き、
元に戻って安定するがゆえに、安定して存在できるわけだ。

これが、配列切り替えのときにも作用する。
「今までやってたことに体が戻そうとする」があるわけ。
この引力を脱して、
「今は○○配列なのだ、前の影響を断ち切れ」
となるまでに、
大体10〜15分いるというのが経験則だ。

さらに慣れると、7分、5分、3分、1分に、
なってゆく。

テルさんみたいに秒で切り替えられるのはちょっとおかしいけど、
まあ1分なら現実的でしょ。


この、両立に慣れよう。



まだ○○配列が完全マスターできてないと思うので、
家ではコツコツ○○配列を練習しよう。

つまり二重生活である。
会社では仕事、家では内職だ。

これを一ヶ月程度続けると、
まあ慣れてくる。
人間は慣れてくるのだ。
新しい会社や人間関係にも慣れられる。
そんなもんだ。
(慣れたけど反動が出てくるのが五月病。
それもしばらくしたら消えてゆく)

というわけで、
六月ごろには二重生活に慣れると思うよ。

慣れたあとは、
少しずつ○○配列の速度をあげよう。
一時的にqwertyも落ちる。
二重生活を続ければ、少しずつ戻る。
けどかつての最高速には戻らない。
○○配列を捨てれば戻るけど、
もうあなたは新配列の良さを知ってしまい、
qwertyのダメさを知ってしまった。

ので、○○配列本命愛人、qwertyは見合い結婚させられた正妻、
的なことになっている。
子供を作りたいのは愛人だ。

感情の通じてない正妻と別れない程度にしながら、
愛人の元へせっせと通い、
子供(作品)をつくることだね。


その練習を、この一ヶ月ですればよい。

会社だけでqwertyを使うわけではない。
公的機関や得意先や、
ネット喫茶で使うこともあるだろう。
qwertyは日本人である以上つきまとうからね。
その時はなるべくスマホでフリックがいいぞ。
左手持ち、右手人差し指がオススメ。


あなたは○○配列を覚えたことによって、
配列相対主義にめざめた。
配列はつまり絶対的なひとつではなく、
複数が同時並行して良いのだ。
神は唯一ではない。八百万である。

文房具屋に、さまざまなペンや鉛筆や筆があるように、
キーボードのあり方は、複数ありえてよい。
(当然自作キーボードも気になるが、それは別の話)
文房具の種類だけ、
配列はあってよい。

ロシア製鉛筆しかない文房具屋は嫌だよな。
GW前のあなたはそうだったんだぞ。
日本中がそうなのに、おかしさをずっと感じてなかったのだ。




あなたのイライラは、
あなたが正しい認識を得た証拠だ。

これから世界の見方が変わる。
変わりきるまでの、
これは変身の痛みである。

ヒーローが痛がりながら変身するの、
最近の仮面ライダーからはオミットされてるよなー。
イナズマンあたりまではまだあったよね。


では六月にまた会おう。

「配列を今から変えようと思うんですが…」
と心配してる人にアドバイスできるほどの、
先輩になってると思うよ。
posted by おおおかとしひこ at 11:16| Comment(0) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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