旧配列(ほとんどの人がqwerty)から新配列に移行するとき、
新配列の速度が旧配列の80%に達すると、
混濁が起こり始める説を出しておく。
まあ80%というのは目安だ。
実際に何が起こってるかというと、
「新配列の運指で速いものが、
旧配列の運指の遅いものだったとき」
なんじゃないか。
つまり、部分的に超えてるときだ。
たとえば新配列が薙刀式だとして、
最速の「ある」が、
qwertyのaruを超えたときに、
混濁が起こり始めるのでは?ということだ。
(「ある」一つなら制御可能でも、
こんなのがたくさん増えてきて混乱するというイメージ)
脳は「ある」と打ちたい。
そのときに最短経路を行きたい。
だから薙刀式の「ある」(qwertyのji)を選択したい。
これはqwertyのaruより速いので、
qwertyを使ってるときに「ある」を書きたくても、
aruより速いjiを選択してしまい、「じ」となる、
という現象なのではないかと考えられる。
(あるいは実際に打たなくても、
「打とうとして途中で違うと気づく」がありそう)
そういった言葉が増えてくるほどに、
混ざるのではないか。
逆も然りで、
qwertyローマ字の方が速い運指があったとして、
それが新配列の遅い部分に該当したら、
新配列の運指に侵食しそうだ。
新配列を使ってるのに、
この言葉だけはqwertyでちゃうんだよなー、
になるはず。
両者の速度が全然違う時は、
混濁は起こりにくいが、
速度が近いと起こりやすくなるのではないかと思う。
僕はドラマーの経験はないが、
異なるテンポの曲で混濁することはなさそうだが、
近いリズムの曲AとBがあったら、
入れ替えて間違いそう、という想像はできる。
人間、無意識に楽を選択したいから、
楽な方を無意識が勝手にやりがち、
ということだろう。
まあ、ここからは、
「今はこっち!」と意識しながらやるしかない。
東京にいる時は(たとえ楽でも楽でなくても)関東弁をしゃべらんとあかん、
みたいなことさ。
qwertyローマ字の強制は、
僕にとって関西弁を捨てろという理不尽に等しい。
これは地方出身者じゃないと経験できないかな。
東京出身者、関西に単身赴任してみ?
最後まで標準語を貫いてもまあ問題ないが、
これが「三ヶ月も経って関西弁にならんのはおかしいやん」
と詰められる感じだ。
僕は東京に来て2週目で言われた。
同調圧力とはそんなものだ。
まあ、期間はおいといて、
二重言語は可能だと多くの地方出身者はわかるだろう。
関西弁で考えた方が速いならそれで考え、
関東弁で考えた方が速いならそれで考え、
出力は使い分けられるようになるよ。
僕は一年くらいはかかったかな。
配列は二ヶ月〜半年くらいといわれる。
というわけで、二重生活をやるときには、
速度が80%くらいまで成長したあたりから、
フェーズが変わる、と思うと良い。
ちなみに薙刀式学習者の定点観測記録から。ATCスコアで。
https://x.com/kemikaru_chem/status/1915018961349149163
一週目: 20
二週目: 52
三週目: 66 このあたりでqwertyと混濁が起こった
ちなみにqwertyローマ字: 79らしい。
80%=63なので、まあ仮説が大体あってる感じ。
人によって前後するだろうが、
80%が目安のラインだろう。
ちなみにこれ、手書き-タイピングでも起こります。
画数の多い漢字熟語で拗音の多いやつ、
たとえば「瀟洒な」なんてのを手書きで書こうとしたら、
薙刀式の拗音同時押しの方が速いのに、
という感覚が出ることがあるね。
脳を経由しない神経的な問題なんだと思う。
80%からは混濁を整理していくフェーズ。
使えば使うほど慣れてくるので、
混濁も分離して慣れるしかない。
専業で使えば抜くのは速いが、
併用だとしばらく速度は停滞するだろう。
でも3週でここに到達するのは、
薙刀式ならではだなあ。
2025年05月08日
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