2025年05月09日

【薙刀式】しりとりと「ん」

しりとりは最後に「ん」がついたら負け。
これは、「ん」が最後につく名詞が、
日本語にたくさんある証拠だ。


新幹線。いいません。原因。癌。損。
平民。算段。平凡。部分。七分半。一旦。残念。

名詞だけでなく、「ん」終わりのことばは多い。
だから「ん」の頻度は高いし、
しりとりは縛りルールになる。

(実際のしりとりの必勝法は、
「る」攻めであることはよく知られている。
「る」で始まる言葉は極端に少ない)


50音で「ん」が最後に来てる理由も、
直感的にはしっくりいく。
ちなみにいろは順では、ラストは「す」だ。
す?
「ゑひもせす」(酔いもせず)で終わるからね。
意味の終わりと、音韻の終わりはなかなか一致しない。

(ちなみに誰か現代語での新いろはやってないのかな。
と調べたらバカリズムが既にやってた。さすが言葉の天才よ。
https://www.daily.co.jp/gossip/2022/02/28/0015098008.shtml?pg=2 )



なので、
アルペジオの果てに「ん」を置きたい、
という気持ちはよくわかる。

事実、;位置に「ん」を入れてる配列には、
親指シフト、TRONカナ配列、
けいならべ他行段系など、
色々あったりする。

これは外ロール系という考え方だ。

逆に内ロール系の終点、
人差し指に「ん」を入れてる配列もある。

こちらのほうが「ん」の頻度と強い指に配慮しているといえる。
F: 新下駄、J: 飛鳥、シン蜂蜜小梅などだ。
(ローマ字系はのぞく。母音>んなので)


で、薙刀式はなぜそんな端っこの「ん」を、
端っこではなく中指下段位置「,」に置くのか?
直感と反するやん。

いや、むしろ、人差し指中指を「中心」と見た場合、
僕にとっての端っこが中指下段なのよね。

なぜなら薬指小指は信用してないから。

右手で言えばYも信用しないので、
僕にとってのホットスポットは、
JNMH、KIの6キー。
UはBSにしたので、
逆の端っことして,がある意識。
なので、端っこに「ん」を置いたわけだ。

で、実は中指は「中継地点」として便利な指だとわかってきたことと、
単語は「ん」で終わったとしても、
そのまま「ん」につづけて何かが来ることが多いので、
中指中継、次への通過点としての「ん」=中指下段は、
僕の中で合理的なのだ。


これは撫で打ちと関係すると思う。

突き刺し打ち派閥だと、
下段は打ちにくいキーだというのが常識だ。
だから中上段がいいはずだと。
実際、新JISや月では、「ん」はU位置なんだよね。
(これは個人的にまったく合わなかった)

しかも親指中心の撫で打ちだと、
上段よりも下段を重視してしまう。
つまむような形でパンタグラフを打ちたくなるからだ。


薙刀式を打ちやすいキーキャップをつくろう、
という僕の開発の歴史は、
第一に親指キーであったが、
第二に中指下段をどう楽に打たせるか、
という工夫の歴史でもある。
(あと小指下段とか人差し指伸ばし上段とか)

ただ、「親指の位置が決まれば大体決まる」
ことがわかっていたので、
正確には、親指、人差し指、中指の、
空間的トライアングルが確定すれば確定する、
ということがわかってきた。

今回のドームrev2では、
全体球のRを小さくしてより丸くして、
やや外側にテントしたことで、
よりうまいこといったように思える。
(しかも元々格子型+球という幾何学的なので、
手が予想しやすい)


薙刀式の親指24%、中指下段は、
僕の物理キーボードに支えられている可能性がある。
ノーマルのキーボードだと、
やはり中指下段がきつくなるかもしれない。
それよりもロウスタッガードのひねりの負荷や、
押下圧55gとかの方がきついんだけどね。


外ロール、中央指での端っこ、
中指中継地点、そもそも日本語は「ん」で終わらず続くこと、
撫で打ちという繋がる打ち方。押下圧軽め。

これらの前提要素に分解できるだろうか。
これらのうちひとつでも欠けると、
中指下段「ん」は不合理になるのかもしれない。



ラクダエンさん:
> なーんか奥歯に物挟まってたけどわかった、しりとりだよしりとり!
(略)
> 音的にはンがモジュールの先頭に来ることはないという解釈はできる!

アフリカにはンジャメナという都市があり、
東北弁には「んだ」があり…(例外)
文節先頭には来ないけど、
それでおしまいにもならない、と考えたいところかな。


しません。できません。受理しません。ありえません。
などの強い否定以外で、「ん」終わりになることってあるかな。
何食う? ラーメン。
みたいな単語終わりはあるだろうが、
文章としては稚拙だ。ぶっきらぼう狙いの時はあるが。

なので大概「ん」は中継地点になると考える。

ちなみに薙刀式では「ん。」はアルペジオなので、
これはこれでケアしてる。

つまり、しりとりの先入観がつよすぎ説。
実際には「ん」のあとも日本語はつづく。
posted by おおおかとしひこ at 12:17| Comment(2) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「ん」を撥音便だとすると濁音トリガーの人差し指とは同置しづらいですね。私は「〜んだ。」が入力しやすいように余っている「F+,」でも「ん」が入力できるようにしています。
Posted by かなで at 2025年05月09日 15:27
>かなでさん

そこを殺すと漢語でもっとも使う部類の「かん」が死ぬんですよねー。
さらに「考える」がロールオーバーできなくなるので、「ん」裏は濁音にならない縛りで設計してあります。「しん」も同様ですね。

もちろん、好みのアレンジは全然OKですが。
Posted by おおおかとしひこ at 2025年05月09日 17:23
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