少し気になる点を詰めていきます。
プロットで気になる点。
・結局ICチップってどこに行ったんだっけ?
・リタとジャックの関係ってこれでいいんだっけ?
キャラクターで気になる点。
・ジャックが普通すぎるかな。造形が足りない気がする。
一個一個見ていきます。
・結局ICチップってどこに行ったんだっけ?
羊に混じって、毛刈りをする面白さはよい。
それから人形に仕立てるのもいいと思います。
僕はこの時点で、勝手にラストのプレゼントの中か、
ウールマンの衣裳の中に入っているものだと思っていたんだけど、
脚本中には名言されていないことに気づきました。
「ありました! この人形です!」というその人形は、
結局どれだったのかしら。
子供たちに配ったやつのどれかに紛れてしまったのか、
それともそれだけこっそりリタが持っていたのか、
まったく分からないんですよね。
それがどこにあったかで、もうひとつエピソードをつくれると思いました。
最初からウールマンの衣裳の中に編み込んでいたのだ、
だと思ってたんだけど、そうでもないみたいだし。
おそらく、手書きの原稿用紙から推察して、
一回流して書いておしまいになっているのではないでしょうか。
何回かリライトするつもりでやれば、ここを見逃すはずはないと思うんだけどなあ。
何回かリライトして見失うこともあるので、そっちかもしれませんが。
そもそも、このICチップがマフィアにとってどういう意味があるかとかは、
どうでもいいとは思います。
これはマクガフィンであり、
これを奪い合うことでストーリーが発生しているので、
適当に説明がつけばOKです。
よくある落ちは羊が食ってしまっていた、とかね。
うんこ待ちでマフィアが泣きながら手で受け止めようとしている、
とかはよくあります。
・リタとジャックの関係ってこれでいいんだっけ?
続きものでもないので、一個関係を進展させてもいいんじゃないでしょうか。
ジャストアイデアだけど、
チップはジャックが娘にプレゼントしようとした、
不器用でデカイ人形の中にリタが入れてたとして、
「私も誕生日に参加させて(そこで回収するから)」
と嘘をつくことで、ジャックが勘違いする、
というくらいならありそうです。
何かしらの関係の変化があったほうが、
ストーリーとしては落ちがつけやすいと思います。
「これから続く」というのはレギュラー話だといいけど、
そうでもない限りは、いったん関係は変化をしたほうが面白くなります。
レギュラーで関係性の変わらないルパンと銭形ですら、
「カリオストロの城」では、
ライバルとして認め合う的な関係性がラストに見えます。
相変わらずレギュラーに続くけど、
この一件でルパンをただの泥棒とは見なくなった、
と銭形の中で関係値が動いています。
これくらいの感じがあると、
リタとジャックの話の続きが見たくなるのではないでしょうか。
・ジャックが普通すぎるかな。造形が足りない気がする。
よれよれのTシャツを着た、銃しか持ったことのない男。
カミサンにも逃げられて、娘を残してきている。
よくあるハードボイルドパターンで、新味を感じないと思いました。
きっとジャックダニエルやワイルドターキーを飲むキャラでしょう。
それがなぜウールマンになるのか、意味が分からない。
たまたま、だとしかいいようがない。
面がマフィアに割れないようにしたいんだっけ?
仮面をかぶった理由が分からない。
ウールのセーターも脱げばいいのに、なんで着たままなんだっけ?
そのへんのご都合をもう少し詰めたいところですね。
たとえば、よれよれのTシャツをやめて、
一張羅のジャケットを着ているとします。
そうすると羊にべろべろになめられたことと落差が出来ます。
それは娘の誕生日のために買った一張羅とすれば、
これ以上これを汚したくないから、
ウールのセーターを着ることに理由をつくれます。
洋服に神経質なキャラはちょっと面白い(伏線にもなる)ので、
これでキャラは作れそうですね。
あとはウールマンになる理由かー。
仮面が鉄だったらまだ銃の直撃を避けられるかなあ。
じゃあ、牧場でやっている羊祭りの、
鉄の羊のお面とかを奪っていく、
というのはありかもなー。
ウールセーターの防弾率は悪そうだから、鉄板を入れるでいいか。
そうしたら、銃を撃っても効かない、即席のスーパーヒーローになるかな。
あとは面を知られたくない理由。
設定としてはFBI捜査官なので、マフィアに面が割れると厄介、とでもしておくかー。
人形を街に売りに行くときに、
顔を隠すものを欲しがる、という風にしておくと、説明できるかな。
仮に帽子とかをかぶっているんだけど、取れてしまって、
あわてて羊の鉄仮面をかぶると。
そういう流れならば、ヒーロー誕生がうまく行くかも。
もともと、羊の仮面をかぶっている理由、
ウールセーターを着続けている理由がないんですよ。
正体を隠したいこと、銃弾を跳ね返すように仕込んでいること、
の二つがあれば、そのへんてこな恰好に理屈がつくかな。
大きなプロットや動機などはいじらなくてもよいと思いました。
なので、これらを組み合わせて「サンダーシープ」という、
B級アクションヒーローものを書いてみたいと思います。
2025年05月13日
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