Twitterから。
> 日本語入力用の論理配列を探してみたけど(客観的な性能検証が見当たらず)あんまり惹かれるものが無かったので、自分で最適化計算して作る羽目になりそう
仮に数学的な関数があり、
f(配列)=スカラーないしベクトルを出すものがあり、
それをなんらかの形で最適化できるとしよう。
数学的に連続であれば微積分を駆使できるかもだが、
配列がそもそも離散であり、
これは離散数学の問題だ。
じゃあ最適化なんて保証されてないじゃんね。
そして、
客観的な性能評価ってなに?
f(配列)=評価値が出るような、
式をむしろ教えて。
僕はそれがないから、
「使ってみた手の評価」しかないと考えている。
有名な計算機に、
KLA(Keyboard Layout Analyzer)がある。
http://patorjk.com/keyboard-layout-analyzer/#/about
がオリジナルでいいのかな。
左右交互打鍵率やキーの使用率を計算するのだが、
そこまでは客観的な数値なんだけど、
それらを総合して合算するときに係数をかけるのだが、
その係数に客観的妥当性がないのよね。
また、これができたあとに発見されたアルペジオ打鍵を評価値に入れてないとか、
そもそも英語配列前提なので、
シフトの絡むレイヤード配列を評価できないとか、
そもそも異なるシフト方式をどう数値評価するか決まってないとか、
色々問題を抱えている。
ここから改良されて、
いくつかのバージョンがあり、
その妥当性は徐々に改善されているというが、
妥当性を判断してるのが人間なので、
客観もくそもないやんって感じ。
(人間が使った実感でよさげな配列と、
計算結果が大体一致してるよね、でしかない。
人間の直感には反するがKLAのスコアがよく、
実際に使ってみたら旧来の配列を凌駕した、
なんてシンデレラストーリーは聞いたことがない)
所詮は指の運動の評価でしかないから、
「言葉と指の連動の気持ちよさ」とか、
「ある種の言葉(たとえば構造を示す語)はスムーズで、
その代わり他の言葉(瑣末な語)はスムーズじゃない」とか、
「思考を邪魔しにくい」とかの、
言葉や思考や意思とのことを評価できない。
キーボードは運動するものではなくて、
思考や言葉を書くものだからだ。
(最終的には脳波を調べるのかな?)
客観的な性能評価とは、何が欲しいんだろう?
そんなもの幻想じゃない?
車の性能評価関数ですら、難しくない?
まさか最高速と燃費だけ見てる単純な思考?
どれを並べたら配列の真の姿を描き出してるといえるのか、
それすらもまだ定まってない世界なのよね。
仮に出してみてください。
議論はできると思う。
僕は数値化はほぼできないという懐疑派だ。
僕は、
何をもっても速い配列が欲しいわけではない。
この素人の手で使いこなせる、
日本語を考えるときに邪魔しない、
日本語を書くことを気持ちよくさせる、
2000字(変換後)/10分で書けて、
一日書いても疲れない配列が欲しい。
1500までは薙刀式で到達した。
この目的を実現するために、
どう数値評価すればいいのか、
全然見当もつかないんよな。
もちろん、理論値最速を追いかけるのもいいよ。
じゃあその数値的理論とは、ってなるのよな。
離散数学では最大値が保証されてないし、
あったとしても見つけ方もわからんし。
で、数学の発展を待ってても遅いので、
僕は手評価でつくった薙刀式を使っている。
僕が配列に興味を持ってから7〜8年経つが、
数学的理論的発展は停滞している。
その年数で僕は大変な文字数をかいたよ。
qwertyだったら無理だったろうね。
そういう現実が優先だと思う。
理論でロケットやクルマは動くけれど、
よいロケットやクルマは、現場の知恵でつくる。
僕は工学屋なので、現場の知恵のほうが大事だと知っている。
ネジの締め方ひとつで全然違うし。
もちろん理論最速は見てみたいので、
速く出してよ理論屋。
2025年05月23日
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