僕の文字書きの基本は、
休まずに書き続けることだ。
これを連続的思考と呼ぶことにする。
薙刀式動画を見ればわかるけど、
僕はあまり長く立ち止まって考えない方、らしい。
手を止めて考え込む時間は結構少ないと思われる。
この感覚について、もう少し書いとくか。
なんでこんなことができるかというと、
「書きながら考えてる」からだ。
考えるのと書くのは同時だ。
同時並行でもあるんだけど、
正確にいうと、
「書くことで考えが湧いてくる」
「書くことが次の考えを促す」
「書くことで次の考えを出す」
みたいなことかしら。
歩くことを喩えに出すと、
左足を踏む。
その踏んだことが右足を踏む勢いをつくってる。
右足を踏む。
その勢いが次の左足をつくってる。
そんな感じ。
自転車にたとえると、
ペダルを踏んで、少し左に行き過ぎたとしよう。
いかんいかん、右に寄らなきゃと修正する。
おっと右に寄り過ぎた、左へ、と次を修正する。
また左に行ったな、次は右…
という感じ。
歩きや自転車は、前に行く慣性がある。
慣性を止めないために足を出す、
みたいなことで、その慣性のある状態が考えること、
みたいな感じ。
だけどまっすぐ、すーっと書くことはないと考えている。
どっちかに偏り、ぶつかる力を感じて、
次行く方向を感じて、行く。
だから言葉はつねに凸凹だ。
凸凹は後で直そうと思って書いてることが多い。
まずゴールせよ、を目的としている。
言葉に出すことで自分の考えが明らかになるので、
それに対してツッコミを入れて、
それが次の言葉になり…
という感覚でもある。
歩いたり、自転車だったり、漫才のたとえだと、
左右の二つの間でフラフラするイメージになってしまうが、
実際はそうではなく、
いくつものベクトルの間をさまようことになる。
姿勢は静的なものではなく、
テンセグリティだという話もある。
思考と手もテンセグリティみたいなことかな。
手書きの時はこれが簡単に出来るのだが、
タイピングではそうはいかなかった。
qwertyローマ字、ロウスタガ、
カナ漢字変換あたりが滑らかさの障壁になった。
僕の打鍵動画は、
「あんま考えてないのでは」とか、
「ものすごく速く考えている」ように、
見えるのかなー。
僕にとっては書くことが考えることなので、
書きながら考えている感覚なんよな。
逆に、書かないと考えられない。
仮に手を封じて、頭の中で考えて、
それをあとで出せといわれてもできない。
もちろん大まかには考えられるが、
文の形にはなっていない。
文の形にするのは、手の方に任せてる感じ。
指や手にかかる連続的に変化するGとか、
手からの反力とか、
そういう手の感覚こそが、
僕にとって考えること、なのかもしれない。
それがないと考えたことにならないくらいの勢いだ。
それが、ようやく薙刀式で堂に入った、というのが、
最近の感じかなー。
逆に見切り発車も多いな。
考えながら書いたろと思ってるからね。
まあ、直したかったらあとでまるっと直せばいいし、
くらいの感覚でさっさと思考をリリースしてしまおう、
という感覚も大きいかもしれない。
思考をリリースすることで次の余地が空き、
そこにまた湧き水が来る。
水を汲むピッチが速いと、
水が枯れないのかしら。
考えては書き、書いては考える、
立ち止まりを間欠的に往復するタイプは、
「考える」を「文になるまでを頭の中でやってる」
と定義してるのかもしれない。
手はそれを書き写すだけみたいな。
僕は「考える」までは頭の中で、
「文にするのは手」なので、
だから並行に動かせてるのかもしれない。
形のないものをなぜ手が文の形に組み上げるのかは、
よくわからない。
できるから、としか言いようがない。
絵描きとかも同じでしょってことかな。
ここになんの色を置き、ここにどう線を引くかは感覚で、
いつの間にかできてる的な。
つまり僕は手の感覚で文章を書いている。
手の感覚で考えている。
間欠的に書く人の意味では、
考えてないとすらいえる。
ていうか、書くことはずっとそうだと思ってたので、
逆に間欠的に、考える→書く→考える→書くはできない。
書いてるうちに忘れちゃう。
考えを手が補完できない。
まあ、だから僕は他人の言葉を一字一句覚えてられないのよね。
意味だけを覚えてて、
言葉は手が自動生成するからね。
引用とか暗誦とかめっちゃ下手。
言った言ってない問題がよくあるけど、
言葉尻を覚えてないので意味しか覚えてないのよな。
「さっき言ったじゃないですか」すら覚えてない。
「大体そのような意味のことは言ったけど」でしかないので、
細かい言葉遣いを突っ込まれても、意味を取れやと思ってしまうことが、
まれによくある。
間欠的に書くタイプの人は、
どれくらい書き直すんだろう?
頭の中で文が浮かんだ時点で完成だから、
ほとんど直さないのかな?
僕は本気原稿レベルなら10回くらい直すんだよね。
最初に書いた字が残る確率は少ない。
この文章だって書き終えてから1回直してるし。
トータルでどっちが時間がかかるかは、
わからないよなー。
僕は手で持ってる時間を少なくして、
さっさとパスを出したいタイプなんだろう。
2025年06月01日
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