2025年06月01日

【薙刀式】連続的思考

僕の文字書きの基本は、
休まずに書き続けることだ。
これを連続的思考と呼ぶことにする。

薙刀式動画を見ればわかるけど、
僕はあまり長く立ち止まって考えない方、らしい。
手を止めて考え込む時間は結構少ないと思われる。

この感覚について、もう少し書いとくか。


なんでこんなことができるかというと、
「書きながら考えてる」からだ。
考えるのと書くのは同時だ。

同時並行でもあるんだけど、
正確にいうと、
「書くことで考えが湧いてくる」
「書くことが次の考えを促す」
「書くことで次の考えを出す」
みたいなことかしら。

歩くことを喩えに出すと、
左足を踏む。
その踏んだことが右足を踏む勢いをつくってる。
右足を踏む。
その勢いが次の左足をつくってる。
そんな感じ。

自転車にたとえると、
ペダルを踏んで、少し左に行き過ぎたとしよう。
いかんいかん、右に寄らなきゃと修正する。
おっと右に寄り過ぎた、左へ、と次を修正する。
また左に行ったな、次は右…
という感じ。

歩きや自転車は、前に行く慣性がある。
慣性を止めないために足を出す、
みたいなことで、その慣性のある状態が考えること、
みたいな感じ。

だけどまっすぐ、すーっと書くことはないと考えている。
どっちかに偏り、ぶつかる力を感じて、
次行く方向を感じて、行く。
だから言葉はつねに凸凹だ。
凸凹は後で直そうと思って書いてることが多い。
まずゴールせよ、を目的としている。

言葉に出すことで自分の考えが明らかになるので、
それに対してツッコミを入れて、
それが次の言葉になり…
という感覚でもある。

歩いたり、自転車だったり、漫才のたとえだと、
左右の二つの間でフラフラするイメージになってしまうが、
実際はそうではなく、
いくつものベクトルの間をさまようことになる。

姿勢は静的なものではなく、
テンセグリティだという話もある。
思考と手もテンセグリティみたいなことかな。


手書きの時はこれが簡単に出来るのだが、
タイピングではそうはいかなかった。
qwertyローマ字、ロウスタガ、
カナ漢字変換あたりが滑らかさの障壁になった。


僕の打鍵動画は、
「あんま考えてないのでは」とか、
「ものすごく速く考えている」ように、
見えるのかなー。
僕にとっては書くことが考えることなので、
書きながら考えている感覚なんよな。

逆に、書かないと考えられない。
仮に手を封じて、頭の中で考えて、
それをあとで出せといわれてもできない。
もちろん大まかには考えられるが、
文の形にはなっていない。
文の形にするのは、手の方に任せてる感じ。

指や手にかかる連続的に変化するGとか、
手からの反力とか、
そういう手の感覚こそが、
僕にとって考えること、なのかもしれない。
それがないと考えたことにならないくらいの勢いだ。

それが、ようやく薙刀式で堂に入った、というのが、
最近の感じかなー。


逆に見切り発車も多いな。
考えながら書いたろと思ってるからね。

まあ、直したかったらあとでまるっと直せばいいし、
くらいの感覚でさっさと思考をリリースしてしまおう、
という感覚も大きいかもしれない。
思考をリリースすることで次の余地が空き、
そこにまた湧き水が来る。
水を汲むピッチが速いと、
水が枯れないのかしら。



考えては書き、書いては考える、
立ち止まりを間欠的に往復するタイプは、
「考える」を「文になるまでを頭の中でやってる」
と定義してるのかもしれない。
手はそれを書き写すだけみたいな。

僕は「考える」までは頭の中で、
「文にするのは手」なので、
だから並行に動かせてるのかもしれない。

形のないものをなぜ手が文の形に組み上げるのかは、
よくわからない。
できるから、としか言いようがない。
絵描きとかも同じでしょってことかな。
ここになんの色を置き、ここにどう線を引くかは感覚で、
いつの間にかできてる的な。

つまり僕は手の感覚で文章を書いている。
手の感覚で考えている。
間欠的に書く人の意味では、
考えてないとすらいえる。


ていうか、書くことはずっとそうだと思ってたので、
逆に間欠的に、考える→書く→考える→書くはできない。
書いてるうちに忘れちゃう。
考えを手が補完できない。

まあ、だから僕は他人の言葉を一字一句覚えてられないのよね。
意味だけを覚えてて、
言葉は手が自動生成するからね。
引用とか暗誦とかめっちゃ下手。

言った言ってない問題がよくあるけど、
言葉尻を覚えてないので意味しか覚えてないのよな。

「さっき言ったじゃないですか」すら覚えてない。
「大体そのような意味のことは言ったけど」でしかないので、
細かい言葉遣いを突っ込まれても、意味を取れやと思ってしまうことが、
まれによくある。


間欠的に書くタイプの人は、
どれくらい書き直すんだろう?
頭の中で文が浮かんだ時点で完成だから、
ほとんど直さないのかな?
僕は本気原稿レベルなら10回くらい直すんだよね。
最初に書いた字が残る確率は少ない。
この文章だって書き終えてから1回直してるし。

トータルでどっちが時間がかかるかは、
わからないよなー。
僕は手で持ってる時間を少なくして、
さっさとパスを出したいタイプなんだろう。
posted by おおおかとしひこ at 10:51| Comment(0) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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