僕は日英共用にあまり夢を見てなくて、
それぞれ専用の配列を使えばよいのでは、
とずっと考えている。
大西配列を日英両方使った人の意見が、
Twitterにあがっていた。
> 大西配列にしてから早数ヶ月。e-typing で Good! が出るようになった。
> 英語結構打てるようになってきたが長い単語は混乱する。knowledge とか。日本語よりも打つ機会が少ないからもっと手に馴染まない。
> 日本語をタイピングしている時って、一旦ローマ字に頭の中で変換しているわけではなく単語やフレーズごとに指の動かし方を反復練習しているようなものだから、打たない単語はいつまでも打てないんだよな。
大体言いたいことが書かれている。
それぞれの言語体系が違うのだから、
最適化は別解で考えるべき、
と僕は考える。
ただ2言語を同じ配列で使えれば楽なんじゃない?
とつい考えてしまう。
そして、
「結局それぞれの単語の運指を体で覚えるだけなので、
Aがどこ、Bがどことかいうのは、
それぞれの言語で覚えるので、
共通化できる部分が少ない」
になると思う。
ただこれは体験しないと理解できないので、
まず日英共用に引っ張られるのはしょうがないとは思う。
両者の言語に詳しければ、
いや共通化できんやろ、
と感じることはできると思う。
そこまで配列作者が理解して配列を作ってるかどうかを、
事前にチェックする方法がある。
開音節と閉音節について論じているかだ。
英語は開音節言語に属する。
子音×n+母音+子音×m
が基本構造になっている。
日本語は閉音節構造だ。
子音1+母音1
だ。
日本語では、
一音節で子音は頭にしか来ないし、
一つしか来ない。
(例外: 拗音、促音、N)
英語では、
一音節内に、母音の前にも後にも、
しかも複数の子音がつきうる。
たとえば英語で最も長い一音節単語は、
strengthと言われる。
strが子音、eが母音、ngthが子音。
この子音連続パターンは英語ではよくあるが、
日本語にはひとつもない。
英語のDvorakは、
この構造を打ちやすく考えている。
右手が器用なので、
右手にたくさんバリエーションのある、
子音連続をまかせて、
不器用な左手は5母音を担当させる、
という考え方だ。
Dvorak配列を継承したローマ字は、
大抵日英共用思想がある。
子音右手という継承だ。
だけどそのことに言及してない配列は、
そこまで配列作者が知らない、考えていないと、
思って良い。
ただ機械計算だけで導いたとしても、
なんらかの手癖でつくったとしても、
日英共用を本気で考えたならば、
英語に特有の構造と、
日本語に特有の構造は異なり、
そのどう間を取るかを考えて当然だと思う。
だけど、
そんなの聞いたことがない気がする。
あったら教えてください。
大西配列は、
ローマ字をメインに、英語は悪くない、
ぐらいに言い方を慎重にしている。
Eucalynは日英共用の解像度がそれほど高くないが、
実用上は使えてしまうのかもしれない。
(作者のゆかりさんはもう使ってなくて、
改版をびあっこさんが使ってるはず)
まあ配列というのは、
理論よりも使えればそれでいいのだ的なところがあるからね。
現況優先と言ったところ。
僕は英語を打つつもりがないので、
ローマ字配列カタナ式の時から、
英語はqwertyと割り切ってきた。
英語の運指を考えることで、
カタナ式が鈍くなるのが嫌だったからだ。
まあ、色々ある。
英語は英語用の(非qwertyの)配列を使って、
日本語は日本語用の配列を使うのが、
一番合理的だろうね。
ただしここに中国語とかフランス語とか入ってくると、
全部qwertyや多国語対応配列、
みたいな発想になってくるのかもしれない。
考え方は自由だ。
しかし自由に考えるだけの材料を、
与えられてないのが現状かな。
大西配列で、
ローマ字も英語も両方練習しちゃった、
という人ならまあいっかである。
結局2配列やることになるのは、
覚悟しておくといいだろう。
(日本語を大西、英語をqwerty、
という選択だっていいんだぜ)
2025年06月06日
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