全力を持って全力のものをつくる。
ものづくりをやりたい人なら当然やりたいことだ。
でもちょっと待って。
それ、やりすぎの可能性ない?
たとえば飯を作るとしよう。
誰かの分も作るとする。
自分基準でめちゃくちゃ多い量を出したら、
少食の人はげんなりするだろう。
爆音で演奏したら、
耳キーンってなったり、
そもそもマイクが拾えてなくて、
音割れしてるかもしれない。
一緒にスポーツをやったら、
体育会系じゃない人は倒れるかもしれない。
すべて、
自分の方が過剰で、
相手が受け止め切れないわけだ。
童貞の告白にも似ている。
過剰な思い込みで、
相手をどう動かすか、相手の気持ちまで考えていないわけだ。
徐々にいこう。
スロースタートして、
最後はフルスロットルに駆けあがろう。
2時間かけてアクセルで加速すれば良い。
段々と観客と一体化していく娯楽だと思いなさい。
最初から120%出して、
最後まで120%をみちみちに詰めるのは、
単なる貧乏性なのだ。
最初は30%くらいから入って、
時々70%や80%をぶち込み、
行けるかなと思ってから、
一度0やマイナスまで落として、
それから50、70、80、90、95、99、100、
そして120へとブチ抜くのだ。
ジェットコースターの逆、と思っても良い。
ジェットコースターは原理的に最初がマックスで、
徐々に運動エネルギーは減っていく。
そうではなくて、
物語というのは、
はじめは想像の余地やツッコミの余地がある、
余白だらけで始まって、
どんどん加速していき、
ラストがピークになるものである。
出力しか出来ない人は、
100出して、まだ出せるから110にリライトして、
まだ出せるから120にリライトして…
をやりがち。
だから全部120になってる、
音の割れた曲になっている。
いや、15秒のCMならわかるよ。
3分の音楽ならわかるよ。
15分のYouTubeならわかるよ。
こちとら、2時間の娯楽なんだ。
フックを最初につくったら、
徐々に、徐々に、飽きられないようにスピードを、
テンションをあげてゆき、
気づいたら最高速に夢中になるようにしなければならない。
上手に振り回すには、引き算も必要だ。
いったんブレーキで落としてからだ。
いきなりグリンと曲がればショックもでかい。
そうしなければならないのに、
フルスピード120しかやらない人は、
下手くそというわけだね。
まだ足りない、まだ足りない、
と120を130にしようとしてないか?
ほんとは足りないのではなく、
余りすぎなのかもしれない。
1回引いてみ?
120を50ぐらいにしたらどうなる?
そのあとの120は70ぐらいでちょうどいいかもよ?
ずーっと120だったパートが、
50→70→20→60になって、
すっと流れるものになるかもしれないよ?
あなたは前に出たり、
切り開くだけをやるのではない。
後ろに下がったり、
埋めたり、何もしないも出来る。
前に出るだけだと単調だけど、
どうなるかわからないならドキドキする。
そうなるのが理想だと思う。
2025年09月25日
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