そもそもブラインドタッチ率が30%なんだから、
残り70%の人で、「配列を合理的なものに変えてみよう」
と思う人は「qwertyが使えなくなったらどうしよう?」
と心配する必要はないのだ。
多くの先達の経験から、
あらゆる新配列と、qwertyは併用できることがわかっている。
互いに干渉すれば混ざることもあろうが、
あまりにも指の動きが、
合理的vs不合理だからか、
干渉しあわないことが知られている。
これはブラインドタッチの場合で、
そもそもqwertyをサイトメソッドで打ってる人には、
なんら干渉しないよ。
つまり、サイトメソッドとブラインドタッチが、
そもそも干渉し合わないと僕は思う。
仮に薙刀式をサイトメソッドで打ってくれ、
といわれたら、
僕はめっちゃ混乱すると思う。
そもそもホーム段に指を置いてるから、
そこに何があるかは指をどけなきゃ目視できない。
指邪魔、ってなりそう。
あのカナはあのへんにあったはず、
という地図的な感覚よりも、
この指からこのカナが出る、
という感覚なので、
言葉を作る感覚は、
地図を順番にまわるクロネコヤマトみたいな感覚ではなく、
順番に担当指の形をつくる、印を切るみたいな感じだ。
サイトメソッドはクロネコヤマト。
ブラインドタッチは密教僧。
だいぶ感覚が違うわけ。
サイトメソッドでしかqwertyを触ってない人は、
「2つの地図を見ないといけない」
と想像して、無理と思うのだろう。
そんなの僕も無理だよ。
カナ配列で、単打とシフト文字と2つ書いてて無理と思う感覚は、
おそらく地図を二枚見るのは無理、
という感覚だと思う。
そうではなくて、
言葉に応じて指の形を順番に変えていく、
地図を介さない方法なので、
それが学びやすく合理的な動きであれば、
全然身につくんだよな。
サイトメソッドで打ってる人は、
大体の地図がかける。
配列図を書くことができる。
Aはこのへん、Bはこのへん……と大体はかけると思う。
でもブラインドタッチの人は、
地図が書けない。
指の動きで覚えてるので、何がどこにある、
という地図感覚で覚えてないのよね。
さて、本題。
だから、サイトメソッドでqwertyを打ってる人こそ、
新配列に向いてるぜ。
qwertyとまるで干渉の心配をしなくていいんだからね。
qwertyはこれまで通りキーの印字を見ればいい。
クロネコヤマトが住所板を見ながら走るのを、
やり続ければよい。
それとは全く異なる、密教の印を、
学ぶのである。
臨兵闘者皆陣烈在前と印を組めば、
「わたしはたのしい」に対応する、
などのように感覚として身につけていくのだ。
印より簡単なのは、
強い指を沢山使い、弱い指はあまり使わないところ。
印は無限にあるけど、
配列は所詮26とか50とか130覚えればよい、
というところかな。
同じキーボードを使いながら、
サイトメソッドとブラインドタッチは、
全く異なる技能を使う。
サッカーと野球より遠いんじゃないか。
クロネコヤマトと密教僧くらい違うからね。
むしろ、
qwertyのブラインドタッチができない人にこそ、
新配列をマスターしてほしいまである。
ブラインドタッチは、
案外簡単なんだよね。
習得容易な配列であれば、
1〜3週間でものになるよ。
3〜6週間で、仕事に使えると思う。
それから、
あらためてqwertyのブラインドタッチをやってみればいい。
あまりにも難しくてできないと思う。
つまり、qwertyのブラインドタッチって、
かなり難しい部類の技能なんだよ。
なぜなら、配列が非合理的だからだ。
人間、合理的な動きはできるんだけど、
非合理的な動きは大変だし体に負荷がかかる。
そんなのはそもそもマスターできないのだね。
僕は、逆に30%も、
qwertyをブラインドタッチできる人がいることに、
驚いてるくらいだ。
そんなん無理やろって思ってしまう。
よっぽど理不尽な体育会系で育ってきたんだなー、
と憐れみの目で見てしまう。
qwertyなんてサイトメソッドで十分だ。
手を保護する、合理的な動きで楽に打てる、
新配列をブラインドタッチで打てば良い。
ちなみに、
qwertyは、ブラインドタッチができる前にできた配列だ。
ブラインドタッチするにはどうあるのが理想かを、
考えずにつくったものだ。
なんせ標準運指は複数の流派が当時できたくらいだぜ。
それでどっちがいいか論争してたんだって。
(出典: 安田「qwertyの謎」)
バカの二重掛けだよな。
新配列は、ブラインドタッチするにはどうあるのが理想かを、
考え尽くしてつくられたものだ。
どっちをブラインドタッチするべきかは、
あきらかだと思う。
2025年06月23日
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