2025年06月24日

【薙刀式】標準でないものは全部変態

Twitterから。
> 物理&論理配列自作のキーボードを貸し出したら何も打てずに困惑してる人を眺めることをできた変わりに、 変態やんって素の反応が出てきて傷ついた。

標準でないものは全部変態よばわりするのが、
日本人というものです。
あるいは、
「理解できないもの」をレッテルをつけて思考停止するのも、
人間の特質です。

移民の権利について難しいことを考えるよりも、
「移民はこわいので関わらないほうがよい」
と遠ざけるのは、知性や好奇心の少なさを意味します。


僕はキーボードの標準、
つまり109キーボードは、
機能面において多くの欠陥を抱えると批判します。

PC黎明期、
まだ操作にも慣れてない頃、
形式の乱立を抑えて共倒れになるのを防ぐためにに、
109キーボードをJIS規格としたのは、
英断だったでしょう。

しかしそれが、
「機能的に完璧だから」その形になってますかね?
歴史を探ると、
「とりあえずこれにして、機能をあとあと追加したら、
サグラダファミリアみたいなこれになった」
という形であることがわかります。
手の負荷なんて考えもせずにつくったから、
腱鞘炎をはじめ、手に怪我を負う人が多いです。

「もし今自由に形を変えることができるとしたら、
もっとも手に負荷をかけない、
もっとも機能的なキーボードの形とは?」
を追い求めたり、
「もし今自由に文字の配置を変えることができるとしたら
(以下略)」
を追い求めているのが、
自作キーボードの世界です。

前者を物理配列、後者を論理配列といいます。
前者は物理
(基板の形、ケースの形、キーキャップの形など、
製造業として行う)でやるから、
後者は論理、すなわちプログラミングでやるからです。


先行して、論理配列の研究がありました。
あるプログラムさえ組めば、
「このキーを押したら○○が出る」
「このキーとこのキーをこう組み合わせたら○○が出る」
というのは、
どのキーボードでも走らせられるからです。

ここ数年、3Dプリントの発達や、
基板を個人でも発注できるようになり、
電子工作としての自作キーボード、
物理配列が盛り上がっています。


「ベストのキーボードの形はなにか?
ベストの文字の配置はなにか?」
について、
人類がこれだけ考えているのは、
タイプライターの発明以来でしょうか。

これらを理解する知性も好奇心もない人は、
理解できないので変態とよびます。

それでよろしい。

変態しか、世界を変えることができない。

我々は、世界を変える変態である。

世界を良くすることができるのは、変態だけ。


頭を使わぬ、不満があってももらすだけで何もしない人は、
世界を変えることができないのです。




ベストの物理配列&論理配列は、
できるでしょうか?

それは誰にもわかりません。

いつになったら完成しますか?もわかりません。

ベストの社会体制はできますか?
と同じ問いです。

ただ、よりよいものを考えて、
提案して、実行してみて、
評価して修正していくだけです。


頭で考えて良いと思ったものが、
実行してみたら尻すぼみだったり、
原理はわからないんだけど現場レベルでいいと思われるものがある、
というのがリアルというものです。
純粋数学ではないところが、
厄介であり面白いところであります。

その泥臭さに耐えられないなら、
危ないので下がってなさい。

少しでも考えがあり、
それを検証してみたいなら、
こちら側にきなさい。

「最初はビビったが、
話を聞くと理解できる」なら、
こちら側に来る権利があります。
posted by おおおかとしひこ at 11:21| Comment(0) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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