ライバル同士でもよい。仲間同士でも恋人同士でもよい。
人がペアで物語中に存在するとき、
何かしら補完しあっていることがある。
長所がお互い対比的であることはよくある。
スピードタイプとパワータイプは、
スポーツものによくあるだろう。
大胆タイプと慎重タイプの対比もよくあるよね。
陰陽タイプのペアは、
カップルものによくあるパターンだ。
で、長所だけじゃなくて、
弱点も対比的にするパターンもあるよ、
ということだ。
そして、その弱点が補完的になっていると、
面白くなるかもしれない、という話をしている。
長所だけじゃなくて、
その裏の弱点が、裏の対比になっているということだ。
陰陽のパターンで分かりやすくやると、
陽の長所は明るくて人と交わるところだが、
弱点は孤独に弱く、コツコツと一人でやるのが苦手なことだろう。
逆に陰は、一人で孤独にいることが長所で、
人の沢山いるところや折衝が苦手だろう。
ということで、
一人で何もできない陽と、人込みに放り込まれた陰を、
対比させるといいわけだ。
「逆になればいいのに」と思えたらしめたもの。
それが逆の立場になったり、
性格が反転する瞬間を、
待ち望むようになるからね。
あるいは、その対比にテーマ性をこめることもできる。
コメディ的な対比の面白さ以上の、
テーマを語ることも可能になるわけだ。
軽いシチュエーションでやってもいいし、
誰か死んだとき、みたいな深刻な場面を伴ってもよい。
そうすることで、
感情移入のポイントが変わってきて、
どちらのキャラクターも感情移入しやすくなる、
みたいなことにもつながってくる。
二人で一人、二つで一つ、
というのはよくあるパターンだから、
見えやすい所だけを対比的にするのではなく、
見えにくい所も対比的になっていると、
ほんとうに片割れなのだなあ、
となることだろう。
一方の弱点を他方の長所でカバーしたりするのは、
よくある展開だし、
長所が生きるように外堀を埋めていくのもよくある。
逆に、弱点をどう避けるかを対比的にする展開だって、
考えられるわけだ。
弱点を補いあう関係にしておくと、
長所が対比的じゃないけど逃げるやり方が対比的になり、
そこから展開をつくることが可能になるかもしれない。
展開のヒント、
人間を描くチャンスのヒントにしてほしい。
2025年10月10日
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