2025年10月15日

成功と失敗のはざま

それしかやったことがない人が失敗したときに、
立ち直る方法はない。

別のことであったことが、その人を助けることがある。


勉強しか知らない人が、
その知識を生かして仕事をする。
一見合理的で、エネルギーを最大限に生かしているように見える。

だけど世の中は勉強だけですべてを説明できるわけではないので、
まったく原理の違う現象に出会って、仕事を失敗したとしよう。
たとえば正論よりも慣習や人間力やメンツが優先されることは、
世の中でたくさん事例があろう。

これは勉強の範囲では対処できない。
対処する方法は、
たとえば「幼稚園の砂場で培った人間関係力」だったりするよね。

だから、あることをやるのに必要な能力Aは、
ときにBやCを必要とすることがとても多い。

これは一般に、
成功と失敗と失敗したあとの成功論ではあるが、
物語にも使えるわけだ。


Aという方法論が正しいと思ってやっていたが、
どうしようもない原因で失敗してしまう。
それを超えるのは、常識では考えられないBであった、
そしてそれは伏線としてすでに描かれていたのだ……!
となると面白くなるわけだ。

現実では突然の思いつきでBがやって来ることもあるが、
物語的にはBは伏線として示していたほうが、
面白くなるだろう。

失敗とはうまくいかなくなることだ。
これまでの成功のセオリーが通用しないことに出会うことだ。
それを突破する方法はAの中にはない。
たくさんの人生経験が、BやCやDを連れてくる。
作中で自然につくるには、
それ以上の人生経験を作者が知っている必要があるね。


何も無駄にならない。
人生で学んだことは全部生きる。
そうなっている物語は、人生に関する深い洞察を連れてくる。

物語とは成功と失敗である。
それに詳しい人が、それを描くのが得意だろうね。

世の中にどういう成功があり、
どういう失敗があり、
どういうリカバリーがあるだろう。

作者の人生経験だけだと、
多くの人をうならせるレベルに到達するには、相当年を取らないとね。
取材で沢山知るのが、
手っ取り早いネタ集めになるよ。
posted by おおおかとしひこ at 07:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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