逆算はストーリー設計において重要な基本だ。
オチのために前振りがあり、
解消のために伏線がある。
解決のために謎があり、
テーマのために逆境がある。
それらは自分で何度もためして作るしかないのだが、
基本的な「逆算そのもの」について学ぶには?
以下の入試問題を解いてみてくれ。
(2021年都立高校)
xの値を求めよ。
(x+8)^2=2
(注:2乗を^2で示した)
これ、正答率54%と聞いてびっくりした。
理系なら100%近く正解するでしょ。
つまり、
世の中には数学ができる人とできない人がいる。
ほとんどの理系は逆算をする。
「2乗して2になる数とは」→±√2
「そこに8足してそれになる数とは」→x=-8±√2
と、逆算で暗算で即答だ。
なんでそんなに脱落するのか首をひねる。
この逆算をしない正規?ルートだと、
^2をひらき、
x^2+16x+62=0のめんどくさい方程式をつくってしまい、
因数分解を試すがそんな組み合わせはなさそうなので、
解の公式でめんどくさい計算をしなければならない。
x=(-16±√(16^2-4×62))/2
これを計算ミスしなかった泥臭い理系は正解。
数学のできない人は、わからないか、
このルートにはまり計算ミスして、
46%の側にはまったのだろう。
数学とは、構造を見極める学問である。
なんの構造かというと、計算の構造だ。
こういう計算空間があるとき、解けるか解けないかを、
考える学問である。
上の問題は、
^2を開く泥臭いルートと、
±√2になる数は、と逆算するルートが存在する、
と構造を見極めるべき問題だ。
その、「まず構造を見る」訓練ができてない人は、
簡単にやれそうだが実は泥沼の罠にハマって落ちてゆき、
「あーこれは逆算でいけばいいわ」とわかる人だけが、
地雷を踏むことなくスマートにものごとをこなす。
このスマートさを学ぶのが数学である。
つまり、
逆算ができない人は、
数学のできない人だと僕は考える。
「数学が社会に出てなんの役に立つの?」
とよくバカみたいにいう人は、
構造や逆算について、抽象概念を発達させられなかった人ではないか?
少なくとも、
物語の創作の基礎的考え方である、
構造や逆算の基礎は数学にある。
算数からはじめな。
私立中学入試の算数はかなり手強い。
それから中学数学まで終わらせろ。
3〜5年あればできると思う。
受験用の塾のテキストがあればじゅうぶんかな。
数学が面白くなるのは微分積分(高校理系)あたりだが、
ストーリーテラーはそこまでやる必要がないよ。
そうしたら、
「ものごとには構造がある」
「構造とは部分と関係からなっている」
「あるものを動かした時、ほかも連動して動く」
「それらがバタバタと動くのは、
必然の時とランダムの時があり、複数のルートがありえる」
「最終的に到達したものが結果であり、これ以上動かない」
「構造やルートには美しさがある」
ことがわかるようになる。
これは、物語の構造と、かなり共通点があるよね。
ストーリー作りでこれらが苦手な人は、
そもそも数学ができてないから苦手なんだよ。
ちなみにこのネタはYouTubeのショート動画にあったのだが、
https://m.youtube.com/shorts/-ga6FRZB7R0
コメント欄が結構魔境で、
抽象的な考えをしてる人がほとんどいなくて、
平方完成とか解の公式とかの、
「手法」ばかり語っていて、
肝心の考え方について言及してる人が少なく、
自分はこうできたというマウント合戦になっている。
なるほど、みんな数学が嫌いになるわけだ。
複数の解法があることや、
そのエレガントさに違いがあることも、
学ぶべきことだというのに。
2025年09月16日
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