2025年10月08日

【薙刀式】句読点確定の話

薙刀式は句読点確定を採用した。

それを単独で取り出して新下駄に移植したとて、
設計思想と合わないこともあろう。
あくまで、要素は他の要素と組み合わせて威力を発揮するので。
https://x.com/y_koutarou/status/1975566583767703927


論点はふたつ。

1. 句読点こみで文章を考えてるときに、
 思考を分断されるのは損では?

2. 句読点込みで運指を考慮するのが順当、
 それを採用しないときにどんな得があるか


1.に関して言うと、
「どれくらい句読点をこえて文を打つのか?」
の頻度問題だと考えている。
これは書き手の癖と関係している。
僕は「ほとんどない。あったとしても2のメリットを取る」
という判断をした。

2.に関して言うと、
新下駄は句読点が単打で、
かつ句読点への連接を徹底して考えられている。
だから1も可能になるのだろう。

薙刀式は、句読点がシフト側にいる。
なのでどうやっても半拍遅れる。
このため、単なる句読点以上の利得が欲しかったので、
確定込みとした。

句読点前までを打ち、変換をかけ、
確定代わりに句読点確定を打てばヨシという書き方のスタイルだ。

そもそもなんでシフト側に送ったかというと、
単打の範囲を狭くしたかったから。

QTYUにカナを置かない薙刀式は、
26範囲に単打カナがある。
この狭い範囲に句読点を置くよりも、
メジャーカナを置いて、
句読点以外の部分をさっさと完成させて変換をかける、
という考え方だ。

なんで狭くしたかったかというと、
僕の指が貧弱だからで、
QTYは触りたくないからだ。
(UはBSのためとっておきたい)


逆に、新下駄が考えた、
単打カナから句読点への良運指は、
薙刀式では優遇していない。

()を同時、【】をセンターシフトとすると、
薙刀式の場合はこう。

は、 C【V】
が、 (FJ)【V】
す。 O【M】
る。 I【M】
た。 N【M】
い。 K【M】

「は、」「が、」「た。」あたりはよろしくない運指だ。
(それ以外はまあまあ良運指?シフト絡むけど)

どうせ句読点はシフトで半拍遅れるわけだし、
その間に変換がそれでいいか確認する、
という休符のかわりにしている。

悪運指になってる分、
その他の単打カナ同士に良運指を譲っているともいえる。


こうした、カナの流れ、変換から確定、
思考のリズムまで一体化しているシステムなので、
句読点確定だけそれと違う新下駄に移植しても、
融合しにくいんじゃないかなー、とは思う。
移植手術で拒否反応が出る、みたいな。


1の欠点は、2の利得、
カナ範囲が狭いゆえに指が楽できてることで、
僕はお釣りが来てると思っている。
さらに休符になってて、
考えるリズムにむしろあってるとすら思う。

時々句読点を超えてずらっと書きたくなるが、
そういうときはノールック確定しておいて、
あとで再変換すればいいか、
くらいで書いている。

そんなに僕はたくさん出てこないタイプ、
というのもあると思う。


薙刀式が「式」と名乗ってて「配列」と言わないのは、
こうした「全体的な執筆スタイル」も含むからだ。
僕の場合は、スタイルが先にありきで、
それにあうカナの配置や機能キーの配置を、
逆算してつくってるとすら言える。
配字はスタイルの一部にすぎないくらい。

逆に、この自分のスタイルに、
標準キーボードシステムが全然合わなかったので、
僕はむかついてキーボードを叩き割ったわけだ。



というわけで、
新下駄には新下駄の書くシステムがあり、
薙刀式には薙刀式の書くシステムがある。
自分に合うのを使えばいいし、
全く異なるシステムにパーツを輸入して、
拒否反応が出る場合もあれば、
うまく融合することもあるだろう。

もし新下駄に句読点確定を導入するなら、
句読点をシフト側や親指に落として、
現在の単打句読点に別カナを入れてもいいのでは、
と想像する。
ただし単打がうまくつながるやつがあるかは、
流石に設計者ではないのでわからないが……



「わたしはどういう書き方をしているのか」
がはっきりしない限り、
合うも合わないもわからんということだ。


ちなみに僕は、句読点変換が全然合わなかったんよね。
無変換確定したいときに勝手に変換されてもこまるし、
変換は明示的にかけたいタイプなのだと思う。
自分のリズムでやらせろってタイプ。
ライブ変換もきらいだし。
posted by おおおかとしひこ at 12:01| Comment(2) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
そのうちIMEの変換も賢くなって人に寄り添ってくれますよきっと(遠い目)。
 新下駄で代わりに何を入れたらいいかはわかりかねますね・・あえて表と裏の位置に確定なしとありを両方おいて使い分けるとか・・?
Q位置の長音(ー)がちょっとアクセスしづらいので裏表の活用で考えられますかね・・薙刀式はホームポジションの単打で打ちやすいです。
 
Posted by @PTclown at 2025年10月09日 08:56
>@PTclownさん

Q位置の「ー」はよく言われますね。
数字段1〜5も使う前提だと、
そこまで遠くないという意識なのだと思われます。

僕は数字段はあきらめたので、
Qは遠い国ですね……
Posted by おおおかとしひこ at 2025年10月09日 09:27
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