2025年10月16日

【薙刀式】作家のタイピングゲームは秒2カナまで説

作文に過度なタイピングゲームは邪魔になる。それはそう。
低レベルのうちは、
ある程度タイピングゲームを練習するとよい。それもそう。
汽水域はどこだ。

もし作家がタイピングゲームを練習するならば、
秒2カナまで説。


「空手の型は役に立たない」説は昔からある。
組手はアドリブなのだから、
型だけやっても使い物にならないという説だ。

だけど、技を使うには型をやらないと、
そもそもただの暴れん坊にしかならないから、
まずはしばらく型をやってフォームをつくれ、
という説もある。

これは昔からある対立で、
どこが落としどころかで延々議論しているんだよね。

どこまで型をやりこんで、
どこから自由をやるのか?
指導者がいれば、そろそろいいか、と判断できるが、
一人練習だと判断が難しい。

これは空手だけでなく、
ダンスや、習字や、絵や、作曲のための演奏技術などでも、
同じことだと思う。

また、そもそも基本型がどれだけ練られているかにもよると思う。


僕はタイピングゲームの問題文が、
作文の役に立つような形をしていないと思うので、
いつまでもそんな電波文章打つのやめちまえば、
と思っている。
もっといい型があれば推奨するけど。

(薙刀式は練習のための型を用意している。
マニュアルの練習メニューをやれば、
さっさと実戦に出られるようになっている)

そもそも初心者が秒2カナないなら、
つべこべ言わずに型練習を黙々とやれ、
というくらいかな。


もちろん、これは人によって基準が違うと思う。
タイプウェルSJ(秒3.7カナ)がタイプウェル卒業の基準と言われるが、
Fくらいで卒業せよ、と僕は言っているわけだ。

人によってはXJ(秒5.2カナ)という人もいるけど、
そこまで練習するのは結構ストイックな努力が必要なので、
創作文がメインの作家は、
秒2カナから実戦の組手で鍛えろ、と尻を叩くかな。


もちろん、平行してやりたい人はやってもいいよ。
型が決まっていないところに実戦のカオスに巻き込まれても、
泣いちゃう人もいるからね。
その辺は、空手とか、
その他「型のある習い事」すべてに共通だろう。

水泳だって、自由形でクロールで泳がなくても速い人はいるが、
まあクロールをとりあえず覚えたら?
という感じだと思うよ。

型に意味ないよ。
型に意味がある。
どっちでもない。多少の意味がある、が正解だと僕は思っている。
その「多少」が、秒2カナ。


もちろん、議事録のためのタイピングなど、
創作ではない分野の人は、もうちょっと速くなるように、
鍛えたほうがいいんじゃないかしら。
秒4、5カナあると楽になり、秒7カナから競技レベル。


作家は、自分の中の意味から文章を導き出す練習をするべきであって、
他人の文章を写して満足するようなプライドは持ち合わせていないだろう。

もちろん、練習としての写経をやりたいなら気が済むまでやればいい。
もっといい文章を自分で探して、10分、30分書き続けるとかやったほうが、
無意識のフォームの矯正になるぜ。

そもそもタイピングゲームの文章にはクリエイティビティがない。
余計な作業をさせないで、中の感情そのものに没頭させるのが、
ほんとうの文ってものだろ。
表面を舐めたような文章書いたって勉強にならない。


タイピングゲームは秒2カナ程度しか役に立たない。
魂を震わせる例文がないからだ。
心から震える文を探して、それを打った方が上達する。
posted by おおおかとしひこ at 22:42| Comment(0) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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